新生フロントローがイングランドと対峙―自信に繋がる初陣に、茂原隆由、原田衛、竹内柊平試合後コメント | ラグビージャパン365

新生フロントローがイングランドと対峙―自信に繋がる初陣に、茂原隆由、原田衛、竹内柊平試合後コメント

2024/06/23

文●編集部


22日、ラグビー日本代表は「リポビタンDチャレンジカップ2024」イングランド代表と対戦し、17-52とエディジャパンの初陣は大敗に終わった。点差こそ開いたが、収穫もあった。その一つは新しいフロントローがイングランド相手に互角に戦えたことだった。先発したPR茂原隆由(静岡ブルーレヴズ)、HO原田衛(東芝ブレイブルーパス東京)、PR竹内柊平(浦安D-Rocks)の3選手のトータルキャップ数はわずか3。対する、イングランドは207。圧倒的な経験値の差がある相手に対して、自信につながるスクラムを組めた要因は一体なにか。
茂原、原田、竹内3選手に試合後話を聞いた。

PR茂原隆由

茂原隆由

茂原隆由



初めてのスクラムで勝てたので、いけると思ってそこでプレッシャーかけようと思っていました。(反則を取られたシーンは)前半もそうですけど、スクラムを組んだ感じとしてはすごくいいスクラムが組めたので、全然負けていないなという気持ちが強かったです。




相手のいやらしさはちょっと感じましたけどそこに対応できたと思います。あとは一貫性のところで、60分、80分同じスクラムを組み続けることにフォーカスしてやっていかなきゃいけないかなと思います。


――対面がダン・コールでしたね。


はい。僕も(原田)衛も竹内さんも初キャップ(*実際、竹内は4キャップ目)ということで、経験値には浅い3人だったんですけど、でもそこでまとまろうということで合わせてきたのでそこはいい収穫だったかなと感じました。




――10日間でこれだけできた要因は?


コミュニケーションを密にとって今日のスクラムどうだったとか、もっとこうしてほしいとか色々話して、ちょっとずつ修正していった感じですね。


――今回のスクラムのフォーカス


自分たちのスクラムを組むということにフォーカスしていました。ある程度分析とかしますけど、その上でどういうスクラムを組んだ方がいいのか考えていました。根本的には8人が タイトになってというものでした。イングランドがヒットスピードを出してどんどん前にでてくるというスクラムだったので、そこは対応ができたかなと思います。




――今日のスクラムでの反省点は?


世界的に時間をかけたロングスクラムで相手のボールだったらペナルティーを狙ってくるチームが多いと思うんですけど、そこでしっかりとプレッシャーをかけ続ける、逆にマイボールであればこっちがペナルティとってやるというマインドセットをもつこと。今日の試合でも何本かいいスクラムが組めたのでやっぱり80分間それができるかどうかにフォーカスしたい。

オーウェン・フランクス

オーウェン・フランクス




――メンバーに選ばれた時の気持ちは


ぴっくりですね。あとは緊張しましたね。言葉が見つからないですけど、スターティングメンバーに選んでくれたからには思い切り最初から出し切るしかないなと思っていました。


――オーウェンコーチからは試合中どんなアドバイス


「いいスクラム」とは結構言われていて、もっとプレッシャーかけ続けろとは言われていました。

HO原田衛

――イングランドとのスクラム


いい感じで組めたかなと思います。最初のスクラムであんまり重さを感じなかったんで、結構いけるなと思っていました。



――(ニール)ハットリー コーチングコーディネーターからのアドバイスなどは?


もうずっと毎日、オーウェン(スクラムコーチ)とハッツ(ニール・ハットリーコーチングコーディネーター)がフロントローを集めてセットアップ練習してきたんで、それが結果につながったのかなと思います。




――具体的には?


セットアップのところで横や後ろとのつながりをずっと言ってました。


――反則をとられた部分は


僕らが前に出たと思っていたんですけど、やっぱりあの崩れ方したら全部取られてしまうんで、あそこはちょっと経験値がなかったのかなと思います。もう少し高く組んでも勝てたかなと思うんで、次はそれをしたいですね。



――初キャップについて


嬉しかったです。これを目標にずっとやってきたんであんまり特別な感情とかはなかったですけど、イングランドに勝とうとしていたんで勝てなくて悔しいですね。


――緊張は?


最初は緊張結構ありましたね。最初の20分は全員がテーマにしていたんで、そこは相手にプレッシャーをかけられたかなと思います。最初の20分どう接するかということで、最初は本当に僕らのアタックが通用していたんで、僕らのいい形でラグビーは進められたかなと思います。




――途中からうまくいかなかった要因は


一つは(トライを)取り切れなかったところで、相手の22mに入って取り切れなかった事で相手を勢いづけてしまった。あとはまだちょっとチームは浅くて、すごい攻めすぎたというか、もうちょっと賢くやってもよかったんですけども、僕らの超速ラグビーを見せたかったんで、あえてアタックし続けていました。

アタックで相手にプレッシャーをかけるところをずっと80分間やりつづけようというのはそうなんですけど、そこまで体が追いついていなかったというのが正直なところです。


イトジェのタックルを受ける原田

イトジェのタックルを受ける原田



――2027年への船出で先発2番で出場できたのは


セットプレーを安定できたのは、僕の収穫というか、そこはHOの第一歩なんで結構良かったかなと思います。


――ラインアウトは


全部ヴィクター(マットフィールドコーチ)が考えているんで。(ヴィクターのコーチングは)全部細かいですね。立ち位置だったり、目線とかも。


ヴィクター・マットフィールド

ヴィクター・マットフィールド



――ブレイブルーパスでは世界的なプレーヤーとも一緒にやっていたことがよかった


シャノン選手とタックル練習していたんで、こういうフィジカルなのかなと思ってはいました。実際に当たってみてもこんな感じなんだという感じです。シャノンの方が強かったです(笑)。




――今後アピールしていきたいところ


ボールタッチの回数をもうちょっと増やしてアピールしていきたいです。



PR竹内柊平

竹内柊平

竹内柊平



試合前からスクラムがすごく重要になっていくというところは自分でも理解していました。結果、かなりいいスタートがきれたかなと思っています。点数はすごく開いてしまって喜べる状況ではないんですけど、スクラムの面ではスクラムが強いイングランドに対して互角に渡り合えたのは良かったポイントだと思います。

前半自分のところでコラプシングがあって、(原田)衛と茂原(隆由)と3人で話して、後半修正して、後半の一発目にペナルティがとれたのはすごく自分の中で自信になりましたし、大きな収穫だったと思っています。

(コラプシングのシーンでは)レフェリーと話している感じでは、自分が乗りすぎているイメージだったようです。正直試合通じて、一本もやられたというスクラムはなかったです。どちらかというと、こちらが勝ったら、向こうが引いてきたみたいなイメージでやっぱりそこは経験の差が出たかなというのがあります。


3人で話して、足を詰めて狭い間合いでいこうっていったら最後の何本かですけどすごく自分たちらしい低くて強いスクラムが組めましたね。

正直体で負けたという印象はなかったんですが、レベルアップできる点だと思うんで、毎回いいスクラムが組めれた今日のような点数差にはならないと思いますし、日本の強みはスクラムなんで、そこは自信をもってどんどん成長していきたいと思っています。

――他の2人との結束が固いように感じます


もうずっと3人で毎回練習が終わってビデオも見ていましたし、3人ともチームが違うんで、やっぱりお互い意見も違いますし、組み方も違いますし、自分がいいと思っていることも他の2人が違うということもありました。その逆も。今まで自分が若かったんですけど、今回自分より若い2人と代表で試合できたことは、すごく練習でもいい経験になっていますし、学びにもなったし、今日こういった形で結果がでたのは良かった。




――スクラムでうまくいったこと


うまくいったところは、イングランドはすごく遠くからヒットしてきて、(自分たちが)負けたと思ったら引いてきたんですよね。今日であれば、それに対して、衛と話をして詰めて浅く組んたり、ヒットもリーグワンのような低さで組むと全部落ちてしてまってそれが今日の僕だったんですけど、軽く高めに組もうといって組んだら、後半のいいスクラムが組めたのでそこはすごくよい経験でした。



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