この冬、高校、大学、トップリーグとそれぞれのカテゴリーの決勝は僅差となりおおいに盛り上がりを見せた。その中から「花園」こと全国高校ラグビーから、Bシードながら準決勝でディフェンディングチャンピオンの東福岡を倒し、決勝では大阪のライバルである大阪桐蔭を下して優勝した東海大仰星の5本のトライを図解で解説したい。
高校日本一を決めた!仰星のトライが生まれたシーンとは
まず、東海大仰星の1本目のトライは、前半9分だった。
大阪勢対決となった大阪桐蔭の圧力に屈し、前半4分に先制トライを許して、さらに相手がラインアウトから攻め込む中で、自陣20付近でノックオンを誘いCTB和田悠一郎がセービングしターンオーバー。
そこから一回右に当てると、左にしっかりとアタックラインができていた。そのとき、大阪桐蔭のディフェンスは接点に寄ってしまい、明らかに人数が足らなかった。
そこで再びボールを受けた和田が、相手をしっかり見て、裏から入って来たSO三村真優にパス。三村は、相手のディフェンスが内の選手にコミットしたところを判断して、しっかりとフリーのWTB河瀬諒介へパス。
ボールを受け取ったWTB河瀬は70mを走りきってトライ。相手のバックアップディフェンスの動きも冷静にステップで抜き去っての見事なトライだった。
仰星の組織ディフェンスで相手のミスを誘い、和田のセービング、そして和田と三村の好判断、さらに河瀬の決定力が活きたトライだった。