「花園」こと高校ラグビーの頂点を決める第93回全国高校ラグビー大会は、3日、近鉄花園ラグビー場で準々決勝の4試合が行われた。毎年実力が拮抗する16チームによる接戦は注目度も高い。天候にもめぐまれ、近鉄花園ラグビー場は超満員の20000人近い観客が訪れ、高校ラガーマンたちの熱戦に声援を送った。
うまさを見せた東福岡が接戦を制す
1試合目は14年連続24回目の出場となる東福岡(福岡/Bシード)と5年連続8回目の出場となる大阪朝鮮高級学校(大阪第3/Bシード)が対戦した。
東福岡のキックオフで試合がスタート。前半10分過ぎまでは一進一退の攻防が続いた。14分、東福岡はゴール前での密集攻防からバックスへ展開。最後は大外にいたWTB岩佐賢人(2年)が左隅にトライを決め均衡を破った。対する大阪朝高も21分、敵陣5mライン付近のラインアウトからモールを形成すると一気に押し込みFLシン・ヒョンジがトライ。コンバージョンも決まって7-5と逆転する。しかし、東福岡も24分、SO松尾将太郎(2年)の個人技でトライを返し再逆転に成功。前半終了間際に大阪朝高はPGのチャンスを獲得するが決めることができずに、12-7と東福岡リードで前半を折り返した。
後半、5点を追う大阪朝高がキックオフをマイボールにしてそのままボールを継続.。ゴール前からモールを形成し、そのまま押し込み同点に。8分、東福岡は敵陣5m付近のスクラムからNO8徳田隆之介(3年)が、ショートサイドへ抜け出しトライを決め再びリード(17-12)。11分、東福岡は自陣10m付近からWTB岩佐が抜け出すとディフェンスをかわしながら約50mを走り抜けトライ(22-12)。大阪朝高も19分、再びキックオフをマイボールとして攻め込む。そのままモールを形成、FLシン・ヒョンジがグラウンディングし22-17と1トライ差に縮めると、18分、敵陣5m付近からのクイックスタートからSOキム・ジュノン、CTBリ・ジッスとボールがわたりトライ。コンバージョンも決まって24-22と大阪朝高が試合をひっくり返す。