6月22日(土)に日本代表と対戦するイングランド代表。メンバー発表は二日早く行われたが、20日(木)にキャプテンのHOジェイミー・ジョージとFLサム・アンダーヒル、リチャード・ウィグルスワース アタックコーチが都内で会見に応じ、試合の意気込みや日本代表の印象やエディ・ジョーンズHCについて語った。
HOジェイミー・ジョージ主将
![キャプテンを務めるのはHOジェイミー・ジョージ](/img/2024/0620/2ec8f4ef0ccaa7462a4d813629d0dca2_original.jpg)
キャプテンを務めるのはHOジェイミー・ジョージ
――イングランド代表は、約500キャップを超える経験を持ってる素晴らしいメンバーです。一方日本代表は比較的若いメンバーですから、インターナショナルレベルでのプレーをあまり見たことがない選手も多いと思いますが、チームの印象は?
そうですね、おそらく日本に来たときから、特に日本代表には未知数の要素があると考えていました。かっているのは、エディー・ジョーンズはチームをとてもよく準備しているということです。特にここ2、3週間は、日本のリーグワンを見てきました。特に、おそらく決勝に進出したチーム、東芝もそのひとつですが、そうすることで、個々のプレーや彼らの潜在的なプレースタイルをよりよく知ることができるのではないかと予想しています。
――エディー・ジョーンズは大胆な決断を下すことが得意ですが、一度もシニアの試合に出場したことのない20歳のFBを選んだことに驚きましたか?
いや、もう慣れっこですよ。私たちは彼の大胆な発言には慣れています。エディーなら、その決断を下すと思いました。ですが、もしその選手が、エディーが望んでいたようなプレーをする確信がなければそのような決断はしなかったと思います。だから、彼が選ぶかもしれないメンバーは、おそらく私たちも予想はしていましたが、私たちが考えていたものとは少し違っていました。でも、それがエディのやり方なのかもしれません。
――少なくとも早い段階で矢崎をターゲットにして、彼の動きを見極めることを考えていましたか?
キッキングゲームの強さと競り合いの強さは、イングランドのラグビーをプレーする上で常に必要なことです。空中戦での競り合いや、9番や10番のボールの蹴り方など、世界中のどのフルバックも今の私たちと対戦したいとは思わないでしょう。そうですね、彼にとってはタフな1日になるでしょうね。でも、それはどのチームと対戦しても同じことです。
――キャプテンになって格好良く見えますね。
ありがとう。サムも今日同じように格好いいって言われていました。それを否定しなかったんですよ(笑)。
――日本のフロントローを見るとかなり若いメンバーです。同じHOの原田衛について何かコメントはありますか。
先ほど申し上げたように、私たちはいくつかのリーグワンの試合を分析しましたが、東芝もそのうちのひとつでした。ですので、原田が選ばれたのは当然ですが、彼は本当にいい選手で、おそらくスクラムを得意としていることが主な理由で選ばれたのだと思います。だから、彼らが優位に立とうとしているのはその部分だと思います。ですが、それは私たちにとって、常にプライドを持っているエリアです。
――皆さんがここに来てから天気が変わりやすく、土曜日の試合は30度くらいになりそうです。
私たちにとってはチャレンジになる。特に今のイングランドでは、私たちが慣れ親しんだ天候ではありません。でも同時に、飛行機から降りて2、3日後の最初のセッションでは、暑さの最初のショックが大きかったと思います。でも、この1週間を通して感じたのは、今週は、本当にうまく適応できたということです。私たちはきちんとした手順を踏んでいます。私たちはこの試合に向けて、栄養チームとメディカルチームに全幅の信頼を寄せています。暑さを言い訳にして、自分たちのベストを尽くす以外のことはしたくないんです。
――エディーが、歯に衣着せぬ物言いをする1週間とはどんなものなのか。選手たちとの会話の仕方、ムードの盛り上げ方。彼が選手たちのために何をしていると思いますか?
私の経験から、最初のミーティングから、彼の声のトーン、プラン、プランにまつわるテーマなどを推しはかることができます。彼は1週間を大一番のように盛り上げるのがとてもうまい。日本代表の合宿も、そのような1週間だったことでしょう。ここ数週間、しばらく試合をしていない。エディーにとって初めての試合ですから、彼ができることはすべてやって、選手たちを正しい気持ちの状態に導いてくれるでしょう。
スティーブもそうです。スティーブとエディは長い間一緒に仕事をしていましたからね。しかし、スティーブはその週の調子を整え、ゲームプランを明確にし、対戦相手のことをよく理解した上で、自分たちが何を望んでいるのか、どのように相手を操りたいのかを理解することに長けています。彼は私たちに、勝つためにトレーニングを積んだという大きな自信を与えてくれていると思います。フィールドに出るたびに、もっと良くなりたいと思っていますし、それ自体が自信を生みます。
スティーブとエディーは長く一緒にやっていたし、選手としてもそうだし、スティーブは日本代表チームを助けるために来日していましたし、サラセンズでも一緒に仕事をしていたので、彼らの関係は良いものだったと思います。
でも、スティーブはフォワードのコーチでしたから、当時のフォワードを、おそらくイングランドがこれまで擁してきたフォワードの中でも、そしておそらく当時世界で最も支配的だったフォワード・の1つにすることに、大きな誇りを持っていたと思います。
FLサム・アンダーヒル
――イングランドにとっては、南半球で大きな試合が控えています。日本戦はイングランドにとってどんな意味があるのでしょうか?
まあ、それ自体が大きな挑戦だと思います。たくさんの選手がおそらくこれまで対戦したことのない選手たちですし、それ自体が新しい挑戦です。
そして、私たちのグループとしても、経験豊富なメンバーがいるのは当然ですが、スティーブが就任して2年近く経とうとする、比較的新しいグループです。だから、グループとしていいチャレンジだと思いますし、リスペクトを持っています。
――バックローはリーチ マイケルを中心としたメンバーで、ご自身は何度か日本と対戦していると思いますがどのような印象を持っていますか。
ええ、日本は常にかなり身体能力が高くて、強みになるバックローを揃えていると思います。リーチは長い間キャプテンを務め、チームをうまくリードしてきました。リーチは彼らにとってかなり重要な選手だと思うし、特に幅広いチャンネルでかなりの勢いを与え、ブレイクダウンでビッグプレーを連発する。だから、彼はかなり警戒が必要な選手だと思います。そして他の二人もフィジカルで強いボールキャリアーです。そこは常にチャレンジングな エリアであり続けるでしょう。それはどんなテストマッチのブレイクダウン、フィジカルバトルは同じです。非常にチャレンジですが、楽しみでもありますね。
リチャード・ウィグルスワース アタックコーチ
――今回どんなパフォーマンスを求めていますか?
もう一度向上させたいと思っている。私たちには少し時間があった。シックスネーションズからこの試合まで、少し時間がありましたからね。
――SOマーカス・スミスがジョージ・フォードが数カ月前にやっていたような役割を期待しますか?
まずはマーカスにマーカスらしくプレーしてもらいたい。僕らにとって、10番ポジションの選手層が厚いのは幸運なことだ。だから、マーカスにはマーカスらしくプレーしてほしいし、私たちは選手がなれるように努力する。それに彼は今、かなりテストマッチ経験豊富な10番だ。だから、彼がゲームをコントロールできることを期待しているし、マーカスが何をもたらしてくれるかは、みんなよく知っている。
![10番を務めるのはマーカス・スミス(一番左)](/img/2024/0620/34d9eb74ee26a740bea876b572e7121c_original.jpg)
10番を務めるのはマーカス・スミス(一番左)
――土曜日のコンディションについて。チームがヒーターを使ったり、コンディションに対処するための準備をしたりしたことは知っている。5年前よりもうまく対処しているかもしれないと思うが、あなたの立場から見て、どの程度チャレンジングですか?
そうだね。でも、両チームとも暑さの中でプレーしているし、ベストプレーヤーは通常より過酷なコンディションでプレーしている。
――日本代表について
エディーからカーブボールは飛んでこないと思う。自分たちもチームを見てきました。
――日本代表のメンバーは意外だった?
いいや、おそらく予想通り。でも10番はちょっと驚きかな。でも李はクラブでは他のポジションでプレーしていたけど、彼を10番としてずっと見てきた。でもね、タレントがいる速いチームは、大きな挑戦をしてくるでしょう。自分たちもとにかくいいプレーをしたいです。