ジャパン! ジャパン!
2万8569人を呑み込んだノースハーバー・スタジアムのスタンドにこだました。ラグビー王国のファンは、確かに熱狂していた。ジャパンにチャンスボールが出ると、観客が次々に立ち上がった。
ジャパンがフランスに4点差と肉薄して迎えた後半20分、アリシ・トゥプアイレイが弾いたボールをWTB小野澤宏時が拾い、抜け出した場面でスティーブ・ウォルシュ主審が「ノックオン」と判定したときには、スタジアム全体からブーイングが降ってきた(翌朝の会見で太田治GMは「あれは、相手に当たって前に転がったんですよね。あれがトライだったら流れが変わった。惜しかったなあ」と悔しがった)。
日本代表は確かにキーウィたちのハートを掴んだ。