重一生・松尾将太郎―ルリーロ福岡・頂点を選手たちの存在はチームにアドバンテージを与えている | ラグビージャパン365

重一生・松尾将太郎―ルリーロ福岡・頂点を選手たちの存在はチームにアドバンテージを与えている

2025/04/21

文●大友信彦


4月19日(土)、厚木市荻野運動公園陸上競技場で行われたリーグワンD3第13節でクリタウォーターガッシュ昭島を破り、今季そしてリーグワン参戦から2勝目をあげたルリーロ福岡にあって、かつて高校・大学ラグビーで全国の頂点に君臨した元D1戦士2人が躍動した。

ひとりはSO松尾将太郎。東福岡高3年のとき春の選抜、夏のセブンズ、冬の花園の全国3冠を達成。明大に進み、U20日本代表に選ばれ、大学4年の2018年度大学選手権では福田健太主将とのHB団で明大を22季ぶりの大学日本一に導いた。NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス(現 浦安D-Rocks)を経て今季、郷里の九州に誕生した新しいチーム、ルリーロに加わった司令塔は、この試合で1T4C3PGの22得点をあげ、POMに輝いた。

SO松尾将太郎「1つの試合に集中してやっているのがこのチームの良さ」

ルリーロSO松尾

ルリーロSO松尾


「この1勝はすごく大きな1勝です。シーズンを通じて、ケガ人も出ている中で、自分たちのあり方を、どう戦っていくかもずっと考え続けてきました。大所帯で、みんな昼間はバラバラな職場で働いて、練習は夜、クルマのライトで照らす中でしかできなくても誰も言い訳しないで、一人一人チームのためにラグビーに取り組んできたことがこの結果につながったと思う」

この日、松尾は8度のプレースキックを狙い、7回成功。外した1本も、13点差を追う後半15分に狙った約50mのロングキックだった。

「後半は風上だったし、狙えるところは狙ってポイントを取っていこう。もし外れても、ドロップアウトからアタックできる。そのためにも敵陣で戦っていこうというプラン通りにやれました」


ルリーロは松尾のトライとPGで追い上げる

ルリーロは松尾のトライとPGで追い上げる


松尾は13節を終えて12試合出場、95得点はD3の個人ランキングで3位につけている。

「このチームはみんな、ラグビーが大好きで集まっていることが共通している。砂のグラウンドで練習するのはハードで、中学生のとき以来ですが、人間は不思議なもので、慣れてくると気にならない(笑)。地域の人たちに応援してもらって、たくさんのボランティアの人たちが手伝ってくれて初めて試合ができる。前のチームだったら当たり前にできていたことが、ここでは当たり前じゃない。1つの試合をやることがどれほど大変かを知りました。だからこそ、ひとつ勝つことが大事。その気持ちで、1つの試合に集中してやっているのがこのチームの良さだと思います」

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