先週開幕した「NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24」。12月16日（土）はディビジョン1の第2節が行われ、神奈川・日産スタジアムでは、昨季3位の横浜キヤノンイーグルスが6位のトヨタヴェルブリッツを迎えた。
リーグワンのリーグ戦最多記録となる31,312人の観客が見守る中、注目されたのはワールドカップ決勝でマッチアップしたイーグルスの南アフリカ代表SHファフ・デクラーク、そしてヴェルブリッツのオールブラックスSHアーロン・スミスの激突だった。ヴェルブリッツはSOにもオールブラックスのボーデン・バレットが先発した。
ワールドカップファイナルで対峙したアーロン・スミスとファフ・デクラークが対面で激突！
序盤から自陣からアタックし、ペナルティーをもらってもクイックリスタートで攻めたイーグルスが前半は2トライを挙げて17－10で折り返した。後半もイールグスが先手を取ったが、ヴェルブリッツもSHスミスのトライやSOバレットのゴールなどで24－22に迫った。
ボーデン・バレットのゴール
イーグルスはシンビンで一人足りないピンチに陥ったが、最後は2点差を守り切って24－22で勝利し、ホームで今季、初白星を挙げた。
横浜キヤノンイーグルス SHファフ・デクラーク
――クイックなゲームでした
もちろん昨季も何試合かあったし、ライオンズとやった時もそうだった。でも、最初の20分はちょっとすごい速さだった。でも楽しかった。
――SHアーロンとやると気持ちは熱くなるのか。
大きなチャレンジではあるけどそこまでではない。僕の仕事はいつも自分の役割にベストを尽くすことだから、一人の選手だけにフォーカスするようなことはないよ。でも彼はいつも良い対戦相手であることは確かだ。
――試合前後で何か話した？
試合中と試合後に少し話したくらいだね。自分が疲れていたから向こうにも「疲れて？る？」て聞いただけ。それで彼も「ペースがすごく速いね」って言っていたよ。それから、日本を楽しんでいるって聞いたら「最高だ！」って言っていたね。
――ハーフ団へのプレッシャーはできたか
今日はそこまでかけられなかったかな。今日はディフェンスでの連携に重点を置いた。なぜなら、彼らはボールプレーがうまいからね。だから、プレッシャーをかけるというよりは、今日はうまく連係を取ることだと考えていた。しかし、プレッシャーの中で、1分1秒を争うことができるか、みんな同じ考えを持っていたし、全体的にディフェンスができた。
――アーロンへ激しくクリーンアウトした場面もあった
あそこは孤立していたので、自分がいくしかなかった。大柄な選手ではなく、アーロンでよかったよ（苦笑）
――最初のトライチャンスもアーロンが来た
あれはちょっと残念だったね。それまで僕たちはいいディフェンスをしていたから。ラック周りでちょっとでも気を緩めたら点をとられてしまう。次はもっとスマートにやりたい。
――３万人の観客で勝利したが
もちろんハッピーだ。先週の大敗から立ち直って、自分たちの非常に強みを発揮できたと思う。13人になっても選手たちは戦い抜けたのはチームの力だ。最後、試合を終わらせるために正しい判断ができたことも、多くの成長を示している。
トヨタヴェルブリッツ SHアーロン・スミス
――トライシーンを振り返って
FW陣が非常に良いアタックを展開してくれて5mラインまで近づいたところで、姫野が非常にいいキャリーをしてくれたので、どちらがスコアするかというところで、自分がトライを取った。
――ファフとの対戦は？ 3万人を超えるファンが集いました
いつも、あの素晴らしい選手との対戦を楽しんでいるし、今日もそうだった。いいパフォーマンスだった。彼は今でもキックや試合の読みで、ちょっとした瞬間に輝きを見せてくれる。でも、自分たちもディフェンス面では、ラック付近で力強くプレーできていたと思う。
彼は、今日はいつもほど多くのチャンスを得られなかったが、それでもクオリティの高い選手だ。今日は重要なプレーをいくつか見せてくれたし、こうしたテストプレーヤーであり友人と対戦できるのはいつだってうれしい。
――1月、トヨタスタジアムでブレイブルーパス（＊モウンガ、フリゼルが所属）
うん、とてもエキサイティングだ。ファンにとっても素晴らしいことだし、友人たちにも会えるし、より良いものになる。来週はホームで試合があるし、2試合を終えた成長を見せられる。1月には大きな会場で特別な試合ができる。今日も我々は80分間パッションを持ってプレーした。彼らに会えるのを楽しみにしているし、1月の試合も楽しみにしている。
――子どもたちに見てほしいプレーは
リーグワンにとっては素晴らしいことだと思う。選手の質もさることながら、リーグワンでプレーされるラグビーの質も高い。今日見たように、80分間の試合はフルスピード、フルスクール、ビッグヒット、好トライだった。だから、日本の若い子たちに見てもらえるのはありがたい。子どもの頃、ラグビーを生で見るのが大好きで、憧れたり、ある人たちのようになりたいと思ったりしていた。それが他の国でそういったひとりになれるのはとても特別なことだ。
トヨタヴェルブリッツ SOボーデン・バレット
――試合を振り返って
残念です。キヤノン側も非常にタフなプレーをして、フィジカルな速い展開をしてきて、自分たちも最後の時間はプレッシャーを受け続けているような状況だったが、チームの努力、仕事量、サポートを誇りに思います。あと一歩で勝てそうだったので、とても残念ですが、選手たちはよくやったと思います。
――勝ち切るためには何が必要か
信じることです。努力はそこで結果を生む。私たちはそれを求めていることを示し、そこで勝てる状態に戻るために懸命に戦ったが、現時点では、ほんの少しだが、連携がうまくいっていない部分もある。個人個人の状況判断にも課題はある。自分たちのプレーをまだできていないと感じるところもある。それでもまだ長いシーズンの2試合目なので、今後チャンスを結果につなげられるチームになっていきたい。
――1月、トヨタスタジアムで東芝と対戦します
スゴイね。前回の試合はソールドアウトだったから、豊田スタジアムにこれ以上のファンが来てくれるのは素晴らしいことだよ。僕もアーロンもまだ対戦したことがない。だから対戦すること、できればかつてのチームメイトたちと対戦することは、素晴らしいマッチアップになるだろう。豊田のホームのファンにとっては最高だろうね。
――こどもたちに見て欲しいプレーは
次の世代に見てもらえるのは素晴らしい。私たちがラグビーをする理由でもあるけど、、それは他の人たちを楽しませることであり、私たちのプレーを生で見ている子供たちいつかこのようなプレーをしてもらいたいと思うようなプレーをすることなんだ。私が小さい頃、私のファンやヒーローたちのラグビーを見ていたのを覚えている。同じように今日が特別な日になってもらえればいい。
