22日、ジャパンラグビーリーグワン、コベルコ神戸スティーラーズは花園でのホストゲームでトヨタヴェルブリッツを迎え撃った。
序盤、アタアタ・モエアキオラのノックフォワードからヴェルブリッツの攻勢を受け、自陣での時間帯が続くが、3年ぶりに現役復帰を果たしたマイケル・フーパーに対して、ジェラード ・カウリートゥイオティがボールに絡みターンオーバー。それでも引き続き、自陣をなかなか脱出できずヴェルブリッツの攻撃が続いた。
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ブロディ ・レタリックキャプテンを先頭に入場
要所要所で、ブロディ ・レタリック、マイケル・リトル、山下楽平らがボールに絡み凌り、ようやく敵陣に入ると、11分、ラインアウトからフェイズを重ね、FLヴィリー ・ポトヒエッターが先制トライ。
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前半12分ヴィリー-・ポトヒエッターの先制トライ
さらに14分、神戸は怪我から復帰したCTBマイケル・リトルが自陣でボールを奪うと一気にカウンター、CTB李承信がスペースを抜けるとWTB松永貫汰、FB山下楽平とつながりトライ。SOブリン ・ガットランドのゴールも決まり神戸が14-0とペースを掴む。
さらに16分、自陣22m内側でボールをターンオーバーした神戸は素早くカウンター。カウリートゥイオティがボールをピックしてアタアタにパス。ボールを貰ったアタアタが自陣22mからそのまま独走。右隅にトライ。21-0とリードを広げた。
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ジェラード-・カウリートゥイオティがボールをピック
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アタアタ・モエアキオラのトライ
19分にはヴェルブリッツSH梁正秋のキックをチャージしたカウリートゥイオティが自らトライし28-0とすると、30分、敵陣10m付近のマイボールスクラムからララトゥプアとアタアタの二人でブレイクし最後はララトゥプアがトライ。35‐0とする。
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前半31分ワイサケ・ララトゥプアのトライ
36分に、ヴェルブリッツ、CTBニコラス・マクカランにトライを許すも、前半終了間際でペナルティを獲得したスティーラーズはショットではなくトライを選択。敵陣ゴール前ラインアウトからモールを押し込みHO松岡賢太がトライ。前半だけで6トライを決めたスティーラーズが42-7と大きくリードして前半を折り返した。
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前半41分松岡賢太のトライ
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ハーフタイムには、15人制女子の全国大会で3連覇を果たした東京山九フェニックスの3選手が登場。佐藤優奈キャプテン
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奥原わか花選手
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小牧日菜多選手
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今年行われる女子ワールドカップについて、さらにこれから始まる7人制の大会についてもPRした。
前節のスピアーズ戦では、後半の入りに連続トライを許して逆転を許したスティーラーズ。「後半の入りは意識した」(李承信共同キャプテン)。ヴェルブリッツに後半最初のトライを許したものの、50分、相手ペナルティからチャンスを得ると、LOブロディ ・レタリックがトライ。
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ブロディ-・レタリックのトライ
さらに55分、接点で優位に立つと、フェイズを重ねるごとに確実にゲイン。さらに日和佐篤の滑らかなボール捌きで大きく展開し、最後はララトゥプアがトライを決め再び流れを取り戻す。58分にもマイケル・リトルがダメ押しのトライを決めた。
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松永貫汰の突破
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後半16分ワイサケ・ララトゥプアがゴール迫る
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スピンしながらボールをグラウディングするララトゥプア
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後半19分マイケル・リトルのトライ
結局試合は63-21でスティーラーズが快勝。ボーナスポイントも獲得し、勝点を24と伸ばし暫定5位(*6位の横浜が23日試合のため)としてプレーオフ進出圏内に踏みとどまった。3位の静岡ブルーレヴズとは勝点2差に迫り、トップ4入りも見えてきた。次節スティーラーズは首位を走る埼玉パナソニックワイルドナイツと敵地で対戦する。
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アーリーエントリーのソロモネ・フナキ(京産大)がリーグワンデビュー
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今年の京産大では一番目のデビューとなったフナキ
一方敗れたトヨタヴェルブリッツは5連敗。勝点11で11位に低迷。けが人も続出で脱出の糸口が見つからない。次節は浦安D-Rocksと対戦。
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POMには攻守にわたり存在感を見せたヴィリー-・ポトヒエッター。直近の目標は「日本代表になること」
コベルコ神戸スティーラーズ デイヴ・レニーHC
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デイヴ・レニーHC
試合の前半10分くらいまではあまり良くない状況でしたが、その状況からしっかりといいセットピースを積み重ねることができ、8分間に4つのトライを決めることができました。ディフェンスに関しても、いいものを見せてくれてディフェンスからよいアタックをすることができました。
ラスト20分は正直、雑だったと思います。自分たちのスコアもなかったですし。いい姿勢、いいマインドセットで取り組めていましたが、まだまだ自分たちは修正しなきゃいけないし、成長できると思います。
――今日はディフェンスやターンオーバーからカウンターアタックでトライにつなげました。
基本的に自分たちはターンオーバーからしっかりプレーしていこうというマインドセットは常に意識しています。正直最初の10分間の精度はすごく悪かったと思います。自分たちのラグビーの中で常に意識しているテンポの速いラグビーをどれだけ相手に対してできるかというところは、今週だけじゃなく意識はしています。
ターンオーバーしたときは相手のディフェンスが一番オーガナイズされていないところではありますので、いいディフェンスをしてその後の攻撃で精度高く、いい仕事をしてくれたと思っています。
コベルコ神戸スティーラーズ CTB李承信
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李承信共同キャプテン
前半、なかなか難しい状況から始まりましたけど、しっかり自分たちで我慢して凌げましたし、そこからスコアできて、連続トライができたのはチームの成長だと思います。今日は「一瞬一瞬に勝ち切る」というゲームテーマがあって、一人一人が勝ちきれるところを意識していました。本当にそれが前半体現できたと思います。
後半も入りの10分を意識していました。クボタ戦からの反省もあって。ただ相手に後半のファーストトライを取られてはしまいましたが、チームとして80分間、どれだけ一貫性を持って相手を圧倒し続けられるか。特に次はパナソニック戦なんで、後半自分たちのディシプリンが精度のところが落ちてしまうと、勝利することができないので、もう1回、一週間準備して成長したいと思います。
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――チームの成長について
ブレイクダウンでもすぐに立ち上がってゲームに戻って戦い続けることができていましたし、寝ている選手が少なかったと思います。今日POMのヴィリー ・ポトヒエッター選手もそうですけど、自分たちが守って、ブレイクダウンでプレッシャーをかけてボールを奪ってくれていたんで、本当に神戸のあるべき姿だと思いますし、特にFWはフィジカルでもしっかりドミネイトしてくれていたのですごく良かった。
――ワイルドナイツ戦に向けて
失うものはないですし、恐れることもないし、チャンピオンチームだからといって何か変えたり、相手よりも、より自分たちにフォーカスして今日みたいに自分たちのラグビーができれば、どの相手とでも戦えると思っています。毎週毎週しっかりレビューして、臆することなく神戸のラグビーをするために準備することが大事かなと思います。