李承信「違うことをする必要はない」コベルコ神戸スティーラーズオンライン会見 | ラグビージャパン365

李承信「違うことをする必要はない」コベルコ神戸スティーラーズオンライン会見

2025/05/15

文●編集部


5位でプレーオフ進出したコベルコ神戸スティーラーズは、17日(土)花園ラグビー場で4位・静岡ブルーレヴズに挑む。最終節では敗れたスティーラーズだが、プレーオフでは、FLポトヒエッター、CTBマイケル・リトルが先発メンバーにかえってきた。満を持してというメンバー構成になった。デイヴ・レニーHCと李承信共同キャプテンがオンライン会見に応じた。

神戸スティーラーズ デイブ・レニーHC

今の気持ちはエキサイティングな気持ちでいっぱいです。シーズンが始まる前の目標はまずプレーオフに進むことでした。シーズンこの時期に、この立場に入れることを喜びつつ、相手に対してしっかりしたラグビーをしていきたいと思っています。

先週のメンバーから数人変更しました。今シーズン戦っていく中、少し体に違和感があった選手をしっかりリフレッシュできたので、準々決勝に向かいたい。ここ数週間、若手選手がしっかりステップアップしてくれたので、その上でブルーレヴズはタフな相手です。素晴らしいシーズンだったと思いますし、自分たちは先週より成長した姿を見せないといけない。しっかりとした良い準備ができましたし、自信を得ているので良い形で準々決勝に向かうことができると思います。

――先週、静岡と対戦しましたが……


もちろん、静岡はスクラムが強みであると理解していますが、先週のペナルティーの内容はレフリーと認識 をすり合わせすると判定逆だったところも多くあった。そこのところが修正できたとしても静岡は、スクラムでは力強く押してくるところを理解している。

そこの修正が一つのキーポイントになっています。先週の(静岡の)パフォーマンスではラインアウトで逆に苦戦したところもあったので、ラインアウトはより準備してきて、メンバーみても大きな選手が多いので対応してくる。フィジカリティーが強く、カウンターラックを狙ってくるし、ターンオーバーからのアタックも強みになっている。その部分で自分たちが高い精度を持って遂行できるか、ブルーレヴズに対して重要になってくる。

――初めてのプレーオフです。何が大事になってくる? 


一瞬一瞬で、どう勝ち抜いていけるかだと思います。神戸もそうだが、静岡もクオリティーの高いラグビーをしている。間違いなく神戸のラグビーも成長してきたし、選手もシーズン終盤になって理解度が深まっている。

プレーオフは、自分たちとしてはどれだけボールを持っているときに完遂できるか。フィジカリティー、激しさを出すことが自分たちのラグビーにとって重要、生命線になってくる。アタックはその2つが重要になってくるし、ディフェンスも自分たちの良いディフェンスができる時間帯が多くなるか。

プレッシャーをかけて相手がプレーできない状況をできるかが重要になってくる。一つひとつをどれだけ丁寧にやっていくかが違いになってくる。チャンスが目の前 訪れたときに、どれだけ仕留め切れるか。

チームメイトのためにどれだけ戦い続けるかが大事になってくる。この試合はセットプレーも大事になってくる。その上でしっかりチャレンジを楽しんでいきたい。

――セットプレーでは、ベテランPR山下にも期待がかかってくると思います。


山下は、ニュージーランドのチーフスで、コーチングしていたのですが、またこうやって山下と同じチームでできていることは嬉しく思います。正直、9年前、チーフスにいたときよりも、今のほうが選手として成長していると思います。それだけ成長しているのは彼の努力の賜物だと思います。39歳で先発スポットを勝ち取るのは素晴らしいこと。山下自身も準々決勝に向けてモチベーションが高いので試合を楽しみにしています。 


――CTBイオアサがこの試合がメンバー外となりました


イオアサは問題なくプレーできる状態です。この数週間、このレベルで遜色ないプレーができることを見せてくれました。ただ今シーズン、CTBマイケル・リトルはチームにとって素晴らしいパフォーマンスをしてきた。ディフェンスの能力も高い、タックル後の存在感もある。ボールキャリーとしても力強さがある。コンディショニングの部分で数週間、リトルはプレーしていなかったが、マイキーがプレーオフに戻ってきたことは、チームにとって大きなことです。

マイケル・リトル

マイケル・リトル

――今季初めてPR渡邉選手がベンチ入りしました 


この大一番に隠していました(笑)。スミマセン、嘘です。練習でも良いスクラムを組んでいました。(ノンメンバーの)サラマンダーズゲームでも良いパフォーマンスを見せていた。具選手は先週、ふくらはぎをケガしてしまった。ケガをして不安をかかえている状態で、静岡に対するのはリスクが大きかった。

その上で、渡邉選手が仕事をしっかり果たしてくれることを期待しているし、メンバー発表の時、彼の名前が出たときに、チームメイトも非常に喜んでいた。チームメイトも彼のことを信頼している。シーズン終盤、それぞれのポジションで競争が激しいことが重要で、大一番でPR渡邉選手が良いパフォーマンスを発揮してくれることを期待しています。


――今年、阪神淡路大震災から30周年。あらためてプレーオフを迎える気持ちは?


1995年の震災を振り返ることは自分たちにとっても大きな意味を持ちます。チームとしても「1.17」の活動に参加できたことは、風化しないように、つないでいくことは大きかったし、チャリティーの部分で還元できたことはチームにとって大事なことだと思います。間違いなく、今シーズンのモチベーションになっています。

自分たちが戦う理由は自分たちのためだけでなく、神戸という街のため、コベルコという会社、ファン、家族、友人などたくさん多くのモチベーションがあります。最大限のパフォーマンス発揮できるかということにつなげていきたい。震災についてもそう、周りの人々に思いを見せるチャンスなので、パフォーマンスとして出していきたい。

コベルコ神戸スティーラーズ FB李承信キャプテン 

準々決勝に向けて、チームのリーダー陣として話したのは「違うことをする必要はない。今までやってきたことに自信を持って準々決勝に臨もう」ということです。この1週間、個人個人がどういう準備をするのか、コーチが介入せずにやって、一人ひとりがどういうフォーカスポイントを持ってやるのか、今まで積み重ねたものと、一人ひとりが一歩一歩、ハードワークすることで神戸ラグビーが成り立つし、よりよいものができると思う。そういうものをこの1週間、準備してきた。


先週、静岡と試合をして、セットプレーでプレッシャー受けたり、レフリーのコネクトだったり、規律が課題に出た。そういうところで、自分たち規律を持って、 ゲーム当日、雨が予報されているので ゲームバランスもあるが、相手の強み も出してくると思うので、自分たちの強みを持ってプランを持って一人ひとり役割を果たせていけたらなと思います。

――選手同士で具体的にはどういった話をしたのか


ゲームメンバー、メンバー外にも話をしたが、ゲームメンバーには自分の役割をしっかり遂行するところ、この1週間、クラリティーから始まって、自分で理解して、周りの選手としっかりコネクションをとることをより意識していました。

ゲームメンバーじゃない選手からは、試合がない分、試合以上のプレッシャーをかけたいという話があった。準々決勝に向けて、チームの一人ひとりに与えられた役割がありますし、試合に対してワンチームになれているかなと思います。

リーグワン始まって以来の初めてのプレーオフなので、そこにチャレンジできている、スタートラインに立てているのは幸せですし、この舞台をしっかり楽しむことが大事。もちろん、プレッシャー、インテンシティーが高くなるが、そこに入り込んで逃げるのではなく、立ち向かってハードワークすれば良い結果がついてくると思います。

――静岡で警戒している選手は?


インパクトのある選手が多いが、9番(北村)、10番(グリーン)が明らかに脅威になってくる。スピードもある。グリーンはシーズン途中から10番に入って、ボールタッチも増えて、キャリーも脅威ですし、2人が軸にスピードを持ったアタックでどんどんボールを動かしてくるので、そこは脅威になってくる。

CTBタヒトゥア選手もボールキャリーの数も多いし、一人でモメンタムを生める選手なので、相手にモメンタムを与えないディフェンスをしていきたい。


――雨が予報されている花園でどんなプレーがしたい


コンディションのところは9番、10番がコントロールしてくれると思うのでサポートしつつ、キックカウンターやアウトサイドのボールキャリーでチャンスを作っていきたい。もう一つはコミュニケーションで早くクリアにして、インサイドの選手をしっかりサポートしてコントロールしていきたい。(花園は)神戸ではないですが、自分たちのホームであるので、チームとしてはポジティブだと思います。


――今年、阪神淡路大震災から30周年。あらためてプレーオフを迎える気持ちは


間違いなくモチベーションになっていますし、神戸の街、神戸の会社の人のために、プレーオフに出場しなくてはいけなかった。まだスタートラインなので、まず静岡戦に勝つことだけを意識したい。

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