女子セブンズラグビーの国内サーキットシリーズ「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2019・東京大会」が5月18、19日の2日間にわたって秩父宮ラグビー場で開催された。
初日のプール戦での試合結果を受けて、カップ戦に進出したのは以下の8チーム。
ながとブルーエンジェルス(プールA・1位)
三重パールズ(プールB・1位)
日本体育大学(プールC・1位)
RKUラグビー龍ケ崎グレース(プールA・2位)
YOKOHAMA TKM(プールB・2位)
アルカス熊谷(プールC・2位)
北海道バーバリアンズディアナ(各プール3位の1位)
東京山九フェニックス(各プール3位の2位)
RKUラグビー龍ケ崎グレースが嬉しい初ベスト4入り
準々決勝第1試合は三重パールズと北海道ディアナの対戦。今大会大注目のワールドクラス選手であるニア・とレバーがこの試合でも圧巻のハットトリック。三重パールズも3つのトライで17-17と同点で迎えた後半試合就業間際。ラックサイドの攻防で三重パールズがボールをインターセプト。そこから連続攻撃で保井沙予のトライで試合を決めた。
第2試合は、互いに日本人選手同士の戦い。日体大は予選プールで接戦を勝ちきって三連勝。RKUラグビー龍ケ崎グレースはこれまで日体大に対して勝利がない。日体大が高崎真那のトライで先制するが、グレースも自陣からボールをキープ、敵陣まで攻め込みしぶとくトライ。4分、内海春菜子、6分、永岡萌、8分には幅野真子がトライをきめ15-7とグレースがリードして後半を迎える。後半2分、日体大は小林花奈子のトライで1点差とするもグレースもすぐさま大谷苑佳のトライで突き放す。残り時間は4分弱。グレースが日体大の攻撃をしのいで嬉しい初勝利。初のベスト4入りを果たした。
第3試合は、秋田大会準優勝のYOKOHAMA TKMとアルカス熊谷の戦い。アルカスが本間美月のトライで先制するとYOKOHAMA TKMもキャプテン平野恵理子が相手のタックルをうけながらもパワフルにトップしてトライ。7-7の同点で後半を迎える。後半アルカスはバティヴァカロロライチェル海遥、本間美月のトライでTKMを突き放し勝利。アルカス熊谷が準決勝進出を果たした
第4試合は、秋田大会優勝のながとブルーエンジェルスが前半怒涛の攻撃で連続5トライで勝負を決めた。山九フェニックスは後半3トライを返すも前半の失点が響いた。
チャレンジトロフィー、アルテミ・スターズ、PTSの昇格組が勝利
チャレンジトロフィー(9位決定戦)では追手門学院VENUSがチャレンジチームに、自衛隊PTSが横河武蔵野に勝利した。
カップ戦・準決勝―三重パールズがRKUグレースを圧倒。アルカス熊谷はながととの激闘に勝利
ベスト4の戦い。三重パールズがグレースに力の差をみせつけ39-5で完勝し決勝進出を果たす。アルカス熊谷とながとブルーエンジェルスの戦いは最後までわからない展開に。ながとが藪内あゆみ、秋田大会トライランク1位だったタイシャ・イケナシオのトライで10-0とリード。後半2分、バティヴァカロロアテザ優海のトライでアルカス熊谷が反撃。さらに5分、阿部恵のトライで逆転。しかし後半7分、アルカスは1人シンビンで一人少ない厳しい状況に。自陣ゴール前まで攻め込まれるも必死に守りきりノーサイド。アルカス熊谷が14-10でながとに勝利し決勝進出を果たした。
11位決定戦 横河武蔵野アルテミ・スターズ 38-12 チャレンジ
ここまで勝利がなかったアルテミ・スターズ。6トライを決めチャレンジチームを圧倒。チャレンジチームはボールに寄ってしまいディフェンスラインにスペースをつくり失点を許してしまった。
9位決定戦 追手門学院VENUS 12-31 自衛隊PTS
プールCとなった自衛隊PTSは、東京山九フェニックスに7-12、日体大に7-10と接戦で競り負けカップ戦進出することができなかった。そのチーム力はこの試合でもいかんなく発揮された。チームの中心選手である、梶木真凜、葛西杏奈がしっかりと結果をのこし5トライで追手門学院VENUSに快勝した。
7位決定戦 YOKOHAMA TKM 22-17 日本体育大学
秋田大会準優勝のYOKOHAMA TKMはシーズンチャンピオンを達成するためには少しでもポイントを稼いでおきたい重要な試合。一方、日体大は秋田大会での出遅れを取り戻したいこちらも大切な試合とあった互いのプライドをかけた激しい試合に。日体大が、中山潮音、小島碧優らのトライで17-5とリードして前半を終える。
後半に入るとYOKOHAMA TKMの反撃が開始。モロー・モーガン、新原響らのトライで17-17と同点に。この2分弱の攻防となる。すると後半終了間際、アーノプ.・スキャラン・シャーロットローズが決勝のトライを決めノーサイド。YOKOHAMA TKMが勝利し、大会ポイント8を獲得。総合ポイントを26とし、総合順位3位につけた。
5位決定戦 北海道バーバリアンズディアナ 5-35 東京山九フェニックス
豪脚をもつニア・トリバーの活躍で、日体大に勝利した北海道ディアナとカップ戦準々決勝で、ながとに敗れたものの、YOKOHAMA TKMとの接戦に勝利し勢いがついた山九フェニックスの戦い。注目は、ニア・トリバー同様にこのシリーズで快足ぶりをみせ会場をわかせている原わか花とニアのマッチアップ。ハーヴィー・マガリと福島わさなのトライで山九フェニックスがリード。すると後半3分、ニア・トリバーがパワフルな前進でトライを決めると、7分、原わか花もスピードで相手ディフェンスを翻弄し、トライを決め大いに会場をわかせた。
勝利した山九フェニックスは大会ポイント12を獲得。総合ポイントを24とし、総合5位とした。北海道ディアナは総合ポイント14とし総合7位につけている。
3位決定戦 RKUラグビー龍ケ崎グレース 10-21 ながとブルーエンジェルス
準決勝の三重パールズ戦では、何もできずに悔しい敗戦となったRKUグレースと、こちらもアルカス熊谷との接戦を落とした、秋田大会優勝のながとブルーエンジェルス。RKUグレースが準決勝の反省を活かし、前半から積極的な姿勢でながとにプレッシャーをかける。前半、7-0とながとリードで後半へ。ながとが小野ゆきのトライでリードを広げるが、RKUグレースも寺内美樹のトライで食い下がる。さらに5分、ながとにシンビンが出て1人少ない状況となる。
しかし、中盤で抜け出したアリス・グレゴリーがそのままトライを決め勝負あり。ながとが勝利し大会ポイント16を獲得し、総合ポイントを36とし総合首位とした。
一方RKUグレースは、初のベスト4入りを果たし、その経験を次回鈴鹿大会に活かしてさらなる上位を目指していきたい。
決勝・息詰まる攻防・三重パールズが終了のホーンとともに劇的決勝トライで勝利
決勝は三重パールズとアルカス熊谷の戦い。保井沙予のトライで三重パールズが先制するも、アルカス熊谷もバティヴァカロロアテザ優海のトライで譲らず5-5の同点で後半を迎える。試合はそのまま膠着状態。引き分け延長戦を予感させたが試合終了間際、三重パールズが体力的にも厳しい時間帯で、粘り強くボールをキープし連続攻撃。ジャンナ・ヴォ―ン、山本実、とボールを繋ぎ敵陣ゴール前まで攻め込むと最後は庵奥里愛が試合終了のホーンがなっている中、決勝のトライ。10-5で三重パールズが勝利しカップ戦優勝を飾った。
東京大会最終順位

優勝 三重パールズ (34)

2位 アルカス熊谷 (34)

3位 ながとブルーエンジェルス (36)

4位 RKUラグビー龍ケ崎グレース (24)

5位 東京山九フェニックス (24)

6位 北海道バーバーリアンズディアナ (14)

7位 YOKOHAMA TKM (26)

8位 日本体育大学 (8)

9位 自衛隊PTS (10)

10位 追手門学院VENUS (11)

11位 横河武蔵野アルテミ・スターズ (5)
12位 チャレンジ (2)
大会MVPには決勝戦で負傷交代となってしまったが、先制のトライを決めた保井沙予選手が選ばれた。
第3戦・鈴鹿大会のプール組分け
プールA
三重パールズ
北海道バーバリアンズディアナ
自衛隊PTS
横河武蔵野アルテミ・スターズ
プールB
アルカス熊谷
RKUラグビー龍ケ崎グレース
日本体育大学
チャレンジ
プールC
ながとブルーエンジェルス
東京山九フェニックス
YOKOHAMA TKM
追手門学院VENUS