イングランド戦前日練習、ニール・ハットr-コーチングコーディネーター「練習でファーストジャージを着せた理由は…」 | ラグビージャパン365

イングランド戦前日練習、ニール・ハットr-コーチングコーディネーター「練習でファーストジャージを着せた理由は…」

2024/06/21

文●編集部


「リポビタンDチャレンジカップ2024」イングランド代表と対戦するラグビー日本代表は、試合会場である国立競技場で前日練習(キャプテンズラン)を行った。試合登録メンバーに入った選手たちはキャプテンズランとしては珍しいファーストジャージを着て登場した。

練習終了後取材に応じたニール・ハットリーコーチングコーディネーターはこの意図を話した。

ニール・ハットリーコーチングコーディネーター

明日の試合が楽しみなのは言うまでもありません。とても大きな試合で、私たちが選んだのは若いチームだし、私たちにとっては新しいサイクルの始まりなので、チームとして2週間あまり一緒に過ごした最初の試合ですから、本当に興奮しています。非常にハードワークし、自分たちの力を発揮してきた若いグループなので、キャンプにいる全員が、非常に質が高く、また非常に堅実なイングランド代表との試合を本当に楽しみにしています。

――イングランドのフロントローはよくご存知だと思うが、どんなスクラムを組んでくるか。一方で、日本は若いフロントローだがどんなことを期待しているか。


経験が豊富なのは明らかです。ダン・コールは100キャップ以上、ジョー・マーラーは100キャップ近く、ジェイミー・ジョージは90キャップ強、持っています。ですから彼らは非常に多くの素晴らしい経験があります。

でも私は日本の若いフロントローに非常にワクワクしていますよ。こちらには大きなPR茂原と、PR竹内柊平、HO原田衛の3人がいます。みんなとてもハードワークを重ねてきました。いいテストになると思います。彼らのチームとしてのレベルを知ることができるでしょう。でも、先ほども言ったように、彼らは非常によく頑張ってくれているし、私とオーウェンも、彼らが明日、すごくいい状態で戦えるように、若い選手たちと一緒に頑張ってきています。


為房慶次朗(左)、茂原隆由(右)

為房慶次朗(左)、茂原隆由(右)

私たちがやろうとしているのは、明日のことだけではなく、次の4年間のことです。菅平の合宿にも参加した大学生のPR森山飛翔もいます。そして、彼は飛躍的に成長しつつあります。そのポジションに厚みを持たせる必要があります。イングランドは非常にスクラムのうまいチームですし、2人の大きなセカンドロー、ジョージ・マーティンとマロ・イトジェがいますからね。

彼らの力を、私たちはきちんと把握できています。でも、私は今置かれている状況にもっと興奮しています、というのも、選手たちがどれだけ努力してきたかを知っているからです。明日の試合がとても楽しみです。


――テストマッチなので勝たなければいけないが、しかし、すでにおっしゃったように、若いチームです。2027年に向けて、今の段階で。3年後に大きなリターンがあるように、若い選手に本当に投資するというのはチームの明確な方針ですか?


とはいえ経験が豊富なチームでもあると思います。リーチのような選手もいますしね。ワーナーは22歳になったばかりですが、すでにキャップを重ねていますし、今は少しケガをしていますが、アマト・ファカタヴァもいます。


リーチマイケル



ジャック・コーネルセンのように、今後、招集可能な選手もいます。でも必要なのは4年間のプランもありますが、試合に勝つことです。私たちは試合に勝つためにここにいるのであって、競争するためにここにいるのではないということをみんな理解しています。

私たちはこの日本代表チームで勝ってほしいし、それが目標です。これが、現時点で私たちが選べる選手の中で最高のチームです。でもSO/FB山沢拓也、FLマイケル・リーチのような非常に重要な選手がまだ残っています。彼らはチームの若いメンバーとともに、とても重要な役割を果たすことになるでしょう。


――明日はエディーHCの初戦だが、どう勝ちたいか、プランは。


あまり多くは語れません(笑)。日本らしいラグビーをしたい。エディーが2015年以前にコーチをしていたときや、2019年に日本がホームでワールドカップを戦ったとき、彼らはスピードにあふれ、勇気をもってプレーし、野心にあふれ、日本のクラブがプレーするようなプレーをしていたと思います。

ですから、どのようにプレーしたいかを明確にすること、つまり、ここでの国内でたくさんプレーしている選手たちにあった試合のペースを作ることが本当に重要だと思います。そして、選手たちが持っている力を発揮したいと思います。私たちは、それがスピードを中心にしたゲームだと感じています。だから、私たちは非常にアグレッシブでなければならないし、いいセットプレー、いいスクラム、いいディフェンスをしなければなりません。勇気を持ってボールを持ってプレーしたいですね。

ニール・ハットリーコーチングコーディネーター

ニール・ハットリーコーチングコーディネーター


――エディーと仕事をする上で重要視していることは何ですか?


彼と仕事をしていていいなと思うのは、彼は勝つことに貪欲だということです。彼は選手たちに頑張ってもらおうと必死なんです。彼は選手たちが最高の選手になれるよう、最高の機会を与えることを望んでいます。彼の哲学は、選手に最高のチャンスを与え、最高の選手にすることだと思います。それは私が選手のころ本当に望んでいたことです。私だったら、そういう気持ちのあるコーチが欲しかったですね。

彼の哲学に関して言えば、ラグビーに対する純粋な愛情と、日本のラグビー、特に日本のラグビーに対する純粋な愛情だと思います。だから、私たちがここで立てたプランは、日本独特の、つまり、日本にしかないスタイルでプレーすることです。

私たちは誰の真似もしたくないし、誰にもなりたくない。唯一無二になりたい。こんな(外国から来た)私が英語で日本独自のラグビーについて語るのは、少し奇妙に聞こえるかもしれませんが、それが私たちの目指すプランなのです。日本人が、そして日本の国民が応援してくれるようなスタイルでありたいと思っています。


――海外ではかなり珍しい光景だと思います。キャプテンズランでファーストジャージーを着用した意図があるのでしょうか? またCTBディラン・ライリーの姿がありませんでした。


私たちが試合のジャージーを選手に着せたのは、選手たちにそれがどんなものかを理解してもらいたいからです。明日が初めてのことであってほしくないんです。だから、試合の準備のために試合用のものを着る。

先ほども少し言いましたが、私たちは彼らに最高の機会を与えたいと思っています。日本代表のためにいいプレーをするためにね。新加入の選手も多いので、誰もいないスタジアムであっても、代表ジャージーを着るということがどういうことなのか、理解してもらいたいですね。

ロッカールームでは笑顔があふれ、みんな自分のことを誇りに思い、仲間や友達、家族のことを誇りに思っているんです。だから私たちは、過去にエディーとそうしてきたんです。試合のジャージーを着てね。私たちは、選手たちがその感覚をつかむことが本当に重要だと考えています。

ディラン(・ライリー)については、そうですね。今週は本当にいいトレーニングができました。だから、特に報告することはありません。我々は大きなチームです。もし誰かが100%フィットしていないのなら、他の誰かにチャンスを与えたいと考えています。

ディランはちょっと風邪気味なだけです。様子を見ますが、特に問題はありません。彼の状態を見るだけですが、何も問題はありません。私たちはただ、明日に備えて彼に最高のチャンスを与えたい。もしそうでなければ、他の選手が入ることになるし、それは問題ないでしょう。


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