サンウルブズの2016シーズンは1勝1分13敗。数字だけをみると決して評価できるものではないが、それでも秩父宮ラグビー場で開催されたサンウルブズ戦には、平均で17,000人ものファンが訪れた。現役選手では日本代表歴代最多キャップ数を誇るLO大野均は今シーズン、スーパーラグビー12試合に出場。日本、シンガポール、南アフリカ、そしてオーストラリアと遠征も多い中、38歳のジャパニーズロックはいつもどおりハードワークだった。
「来シーズンも今年と同じようなシーズンがおくれたら嬉しい」
「38歳でサンウルブズとして戦って、来年も戦ってみたいという欲が出てきました。今週もまた試合あると思うくらいです。疲れたというか、まだお腹いっぱいではない。今年は結果が伴わなかったかもしれないが、また(来年も)選手としては是非、プレーしてみたい。
来シーズンも今年と同じようなシーズンがおくれたら嬉しいことはありません。 強度の高い試合をコンスタントにやって、まだやりたいと思えるのが不思議です。最初は大差で負けるかもという不安もありましたが、実際にやってみて、スーパーラグビーで勝ちきれないで悔しい思いができたことが嬉しかったです。」
シーズンはじまる前に大野は、「社会人になった初めのころスーパーラグビーは異次元のことをやっているなと思っていた」という。そのスーパーラグビーの初戦ライオンズ戦後には「ちょっとは通用したかな。(相手は)強かったけど『想定内の強さ』だった」と手応えを掴んでいた。
そして秩父宮で迎えたジャガーズ戦。今シーズン唯一の勝利をもぎ取った試合。この試合でも大野は71分出場した。
「ジャガーズ戦の1勝は、多くのお客さんと(勝利の)喜びを分かち合えました。13敗の中にも、勝てるポジションだった試合もたくさんあっったし、スタッフも前向きで、わかりやすい戦術を提示してくれた。また(堀江)翔太、ハル(立川理道)は毎試合、みんなを鼓舞していたし、いい練習ができた。自分としては、(サンウルブズで)新しい経験ができた。充実したシーズンでした。また選手とスタッフもいい関係が築けたと思います。できることなら、またハマーの下でラグビーをやりたいと思いますね。」