注目の一戦は同点。大東文化大は7季ぶりのリーグ戦制覇に前進。東海大は優勝争いから一歩後退 | ラグビージャパン365

注目の一戦は同点。大東文化大は7季ぶりのリーグ戦制覇に前進。東海大は優勝争いから一歩後退

2024/10/28

文●編集部


27日、関東大学リーグ戦1部の大東文化大学(1位・4勝)と東海大学(3勝1敗)の一戦がセナリオハウス三郷グラウンドで行われた。今シーズンここまで全勝の大東大。この試合に勝利すると7シーズンぶりのリーグ戦制覇に大きく前進する。一方東海大は前節・東洋大に敗れこの試合に敗れると7連覇が遠のく状況。互いに負けられない試合は序盤から激しい展開となった。

大東大は開始早々に信原巧(2年)のトライで先制すると8分にはFBタヴェケ・オト(3年)が相手パスをインターセプトし90m近くを独走するトライでリードを広げると、14分にはHO嵯峨嗣侃がトライをきめて19-0とリードを広げる。東海大は30分、ようやくPR小柳竜晟(3年)がトライを返すも、35分に大東大はWTB大方維織(1年)がトライを決め再びリードを広げた。さらに前半終了間際に両校互いに1トライずつを奪い33-14と大東大がリードして前半を終えた。

ハニテリ・ヴァイレア

ハニテリ・ヴァイレア




このままでは終われない東海大は後半に入ると覚醒。試合を通じて優位に立つスクラムから敵陣へ入ると追撃を始めた。47分、マイボールスクラムから押し込みNO8カストン・フォヌア(1年)がトライ。さらに61分にも先程の同じくゴール前のスクラムからフォヌアがトライ。33‐26と7点差まで追い上げた。東海大は流れを掴み、さらに大東大に対して圧倒的に優位に立てるスクラムをどれだけ敵陣でできるか。後半に入りペナルティが増えてきた大東大はこの7点差を守れるか、いかに自陣での時間帯を作らせないか残りの15分の展開が注目された。


カストン・フォヌアの2トライで後半勢いを取り戻した東海大

カストン・フォヌアの2トライで後半勢いを取り戻した東海大

直後のキックオフ大東大が敵陣での時間帯をつくるがノックオン。さらに敵陣10m付近のブレクダウンでペナルティ。再び東海大が敵陣に入る。ラインアウトからフェイズを重ねる東海大に対して、大東大は規律を保つことができずペナルティ。アドバンテージが出された状況で東海大が68分FL大森光(4年)がトライ。SO奥田泰進(4年)のゴールも決まり33‐33の同点に追いついた。


残り10分、東海大は何度か相手ゴール前でPKを獲得するも、トライを狙いにいくが決めきれずそのまま同点で試合終了。

大東大は4勝1分けとして1位をキープ。リーグ戦制覇に一歩前進。一方、東海大は3勝1敗1分で2位タイ。残る2戦は法政大と流通経済大学。同じく2位の東洋大は日大、立正大。

大東大が残り2試合を勝利し、東海大・東洋大も残り試合を2勝して勝ち点で並ぶと、当該同士の対戦で東海大が敗れているため、3位となる可能性が浮上する。1敗でもすると選手権出場も危うくなる厳しい状況だ。

東海大学 木村季由監督

前節、不甲斐ない試合をして敗戦しました。そこから何を学んで今日のゲームに臨むのか。そこが問われるゲームだったと思うんですけど、前半5トライを許したのはこの試合の象徴みたいなものでした。まだまだやっぱり自分たちの中の原因が解決出来ていないことが試合に出たかなと思います。後半、ようやく自分たちのアタックが機能し始めて最後はピッチ上の選手の判断なのでそこはもう本当に取り切れなかったことがこの結果だと思います。

リーグ戦の5試合目なので、あと2試合ありますので、そこに向けて自分たちのラグビーを仕上げていきたいなと思っています。

東海大学 近藤翔耶キャプテン

今監督からあったように前半、5トライを失ってから後半の最初うまく立て直すことができたんですけど、やっぱり最後取り切るところで取り切れなかったなというのはあって、シーズン通して自分たちのいろんなペナルティとかハンドリングだったり、チョイスミスだったり、自分たちでリズムを崩してしまっているシーンがこの試合でもあったので、次の試合に向けてそこを改善していければと思います。


東海大学 HO 下江康輔

本当に次の試合、勝ち点6をとらないと、まずは勝たないといけないのですが。東海のラグビーはFWが勝負をつける。BKが点差を広げるというラグビーなので、本当に入りから相手にもう駄目だなと思わせるくらいの勢いを生み出していかないといけない。そこを出せるように次の試合も入りからハードワークしてやっていきたい。

大東文化大学 酒井宏之監督

大東文化大・酒井宏之監督

大東文化大・酒井宏之監督


今のところ負け無しできて、東海大さんと試合ができるということで、もちろんチャレンジ精神でいくつもりでした。前半ちょっと点差が開きましたけど、絶対に甘い相手じゃないんでというのはわかっていたんですけど、(点差を)埋められてしまい、まだまだ僕達に何が足りないのかもう一度考えてあと2戦、挑みたい。


――残り2戦、連勝すれば優勝も見えてくる


本当に選手たちの頑張りだと思うので、最後までもつれるというのは僕は思っていますけど。本当もっと楽にいけるとおもうんですけど、まだまだだなというところはありますね。本当に勝ちきれるチームになるには。

ただ、今日最後我慢しきって同点で追われたというのは、やっぱり強くなっているのかな。メンタルというか、パッションというスト―がんでやってますけど、そこは出てきたように感じます。あとは運も味方してくれるようになったのかなと思います。

大東文化大学 FL蓑洞功志キャプテン

事前に僕らで話し合ったのは、先制してイケイケで以降というミーティングしたんですけど、前半の入りはとても良く後半折り返してから東海さんが勢いにのってきて、それに対してペナルティをして失点して、という形になったので、次の流経大せんにむけてそこを修正していきたいと思っています。


――最後のディフェンスについて


ここは絶対終わらせないというところで、ブレイクダウンでは相手もちょっと遅くなってきてたのでそこは取りに来ました。


――ここまで負けなしで昨年と比べてチームが良くなっている部分


一人一人が考えてラグビーするというところが今までとは違います。去年は監督とかコーチ陣の指導だったんですけど、今年からは自分らが、空いているスペースにアタックするというところでみんなが統一して考えているところがチーム力なのかなと思います。

今年は身体が小さい分、ブレイクダウンのところで2枚、3枚かける、ダブルタックルだったり、ブレイクダウンでは低さや速さとかを意識しています。


大東文化大学 CTBハニテリ・ヴァイレア

前半の入りは結構いい勢いで絶対に勝ちに行こうと言ってましたが、後半ペナルティが多くなって、東海のアタックが勢いがデてきて、自分たちのミスが多くなって、トライされて、そこが課題だと思います。

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