総合優勝はながとか、それともフェニックスか―太陽生命ウィメンズセブンズ2022最終戦・弘前大会直前プレビュー | ラグビージャパン365

総合優勝はながとか、それともフェニックスか―太陽生命ウィメンズセブンズ2022最終戦・弘前大会直前プレビュー

2022/06/17

文●編集部


太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2022、今季最終戦となる第4戦弘前大会が6月18-19日に行われる。最終戦ということで、総合優勝争いの行方が注目される大会だ。

今季、ここまで行われた3大会の優勝チームは第1戦・熊谷=横浜TKM、第2戦・静岡=東京山九フェニックス。第3戦・鈴鹿=ながとブルーエンジェルスと、毎回優勝チームが変わっている。その一方で、4強の顔ぶれは3大会すべて同じ。上位の顔ぶれが固定化しているのが今季の特徴だ。

3大会終了時のポイントランキングは以下の通りだ。



チームポイントランキング(3大会終了時)

① 東京山九フェニックス 56
② ながとブルーエンジェルス 54
③ 横浜TKM 48
④ 三重パールズ 46
⑤ 日体大 36
⑥ 追手門学院VENUS 27
⑦ アルカス熊谷 26

弘前大会の特徴は、3大会ぶりに12チームトーナメントで行われることだ。プール戦は4チーム×3組で行われる。これにより、過去2大会ではなかった「4強がプール戦で激突」が実現。

今回はプールBで前回2位の東京山九フェニックスと前回4位の横浜TKMが対戦する。また、決勝トーナメントには8チームが進み、DAY2は準々決勝からスタートする。

ここには各組2位までの6チームと、各組3位からも同順位の比較で2チームが進む。初日はスロースターターであっても、そこから修正を果たせばDAY2の躍進も可能だ。


もうひとつの特徴は、過去2大会では各チームで参戦したサクラセブンズ候補が、SDSフランス遠征に招集され、今大会は軒並み欠場することだ。欠場するのは、

東京山九フェニックス=4人(大黒田裕芽、大竹風美子、原わか花、水谷咲良)

原わか花

原わか花


ながとブルーエンジェルス=2人(辻崎由希乃、平野優芽)

辻崎由希乃

辻崎由希乃


アルカス熊谷=2人(大谷芽生、小出深冬)

大谷芽生

大谷芽生


自衛隊体育学校PTS=1人(梶木真凜)

梶木真凛

梶木真凛


追手門学院VENUS=1人(須田倫代)

須田倫代

須田倫代


北海道ディアナ=1人(三枝千晃)

三枝千晃

三枝千晃


横浜TKM、三重パールズ、日体大、RKUグレースは今回は招集選手なし。

年間ポイントで首位に立つフェニックスが最多の4人、2位のながとがそれに次ぐ2人を送り出していることは、ざっくり言えば戦力が平準化したと言えるだろう。

上位チームは層の厚さを、中堅チームはこのチャンスを活かす勝負強さをアピールするチャンスだ。

ということを踏まえて、16日に発表された各チームの登録選手を眺めてみる。


大内田優月

大内田優月


前回鈴鹿大会で優勝したながとブルーエンジェルスは、鈴鹿大会ではメンバー外だった藤崎春菜、田中笑伊、大内田優月が登録された。東京五輪直前までサクラセブンズスコッドだった田中はながとでのデビュー戦だった熊谷では無得点だっただけに暴れたいところ。サクラ15候補の大内田も、妹の夏月が日体大で活躍していたとあって、巡ってきたアピールチャンスに燃えているだろう。

田中笑伊

田中笑伊


ながとのプールAにバンド2で入ったのは日体大。こちらには、サクラ15オーストラリア遠征帰りの松田凜日、向來桜子が今季初登録された。

向來桜子

向來桜子


鈴鹿では準優勝ながら3大会すべて決勝に進み、総合ポイント首位に立つ東京山九フェニックスは最多の4人をSDSフランス遠征に送り出したが、こちらもサクラ15オーストラリア遠征から帰った佐藤優奈が今季初登録。同期で入団し、2年目でフェニックスでの太陽生命デビューとなる柏木那月とともに、東北ムスメのスパークが期待される。

佐藤優奈

佐藤優奈

プールCは、今季優勝のないチームが集まった。
3大会続けて準決勝で敗退している三重パールズは、今季最終戦で決勝進出&優勝を狙い、サクラ15オーストラリア遠征帰りの大黒柱・齊藤聖奈がメンバー入り。太陽生命には昨年の熊谷大会で内臓破裂の重傷を負って以来の復帰戦となる。リオ五輪フィジー代表のメレワイ・キュムはこれが太陽生命デビューとなる24歳、183㎝85㎏のサイズはおそらく大会最長身。どんなパフォーマンスを見せるか注目だ。

齊藤聖奈

齊藤聖奈

そのパールズにプール戦で挑むのがアルカス熊谷だ。SDSフランス遠征に大谷芽生、小出深冬を送り出したが、7人制/15人制代表ともに代表歴を持つ本間美月が今季初めて登録された。同じプールCでは、四国大で国内最長身178㎝の中村沙弥が今季初登録された。

本間美月

本間美月

もうひとつ注目したいのは個人記録だ。
公式な表彰対象ではないが、今季はニア・トリバー(東京山九フェニックス)が3大会ですでに34トライ。自身が北海道ディアナ時代の2019年に樹立した年間30トライの大会最多記録を更新している。この記録をどこまで伸ばすか?

ニア・トリバー

ニア・トリバー

ニアを追うのは堤ほの花(日体大)と保井沙予(パールズ)で、ともに3大会で20トライ。ジャネット・オケロ(パールズ)が18で続く。年間最多はニアがほぼ確定している状況だが、注目は年間4大会連続トライ王獲得なるかどうか。獲得すれば史上初だ。爆走クイーンのトライ量産に注目しよう。

堤ほの花

堤ほの花

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