追手門学院が、大学女子セブンズ、6年ぶりの優勝 | ラグビージャパン365

追手門学院が、大学女子セブンズ、6年ぶりの優勝

2021/07/17

文●大友信彦


第8回大学女子7人制ラグビーフットボール交流大会が10-11日の2日間、埼玉県熊谷市の立正大グラウンドで開催され、追手門学院大学が決勝で前回(2019年)優勝の立正大を29-0で破り6年ぶり2度目の優勝を飾った。

DAY1 3試合を残して雷雨のため打ち切りに!

四国大・ながと 対 横河武蔵野アルテミスターズ のキックオフ前に雷が近づき試合中断。そのまま残り3試合は中止された。

四国大・ながと 対 横河武蔵野アルテミスターズ のキックオフ前に雷が近づき試合中断。そのまま残り3試合は中止された。

大会には12チームが出場。DAY1に3チームずつ4組に分かれてプール戦を実施したが、残り3試合となった18時過ぎに雷雲が接近。いったん中断して待機したが、雷雨がひどくなり打ち切り。勝敗が並んだチームは1試合消化時点の得失点差で順位が決まった。


【Pool A 】 追手門学院大 22-7 国際武道大

堀毛咲良(追手門学院大)

堀毛咲良(追手門学院大)

 

【Pool A 】四国大 25-12 国際武道大

高橋瑠衣(国際武道大)

高橋瑠衣(国際武道大)

 

小池玉紗(四国大)

小池玉紗(四国大)

 

【Pool A 】 追手門学院大 24-7 四国大

 

中村沙弥(四国大)

中村沙弥(四国大)

 

【Pool A 】 最終順位

①追手門学院大(2勝)
②四国大(1勝1敗)
③国際武道大(2敗)

【Pool B 】 四国大・ながとブルーエンジェルス 29-5 日本経済大

福澤恵(四国大・ながと)

福澤恵(四国大・ながと)

 

【Pool B 】横河武蔵野アルテミスターズ 33-10 日本経済大

笹川翼(横河武蔵野アルテミスターズ)

笹川翼(横河武蔵野アルテミスターズ)

 

豊田京香(日本経済大)

豊田京香(日本経済大)

 

【Pool B 】最終順位*得失点差

①横河武蔵野アルテミスターズ(1勝、+23)
②四国大・ながとブルーエンジェルス(1勝、+22)
③日本経済大(2敗)、

【Pool C 】 日体大 45-7 名古屋レディース

堀川侑愛(日体大)

堀川侑愛(日体大)

 

久保田瑞希(名古屋レディース)

久保田瑞希(名古屋レディース)

 

【Pool C 】ブレイブルーヴ 45-0 名古屋レディース

中留夢菜(名古屋レディース)

中留夢菜(名古屋レディース)

【Pool C 】最終結果

①ブレイブルーヴ(1勝、+45)
②日体大(1勝、+38)
③名古屋レディース(2敗)

【Pool D 】 立正大 26-0 九州産業大

杉本七海(立正大)

杉本七海(立正大)

 

 

【Pool D 】東京山九フェニックス 29-5 九州産業大

迫田夢乃(九州産業大)

迫田夢乃(九州産業大)

 

倉持美知(東京山九フェニックス)

倉持美知(東京山九フェニックス)

 

【Pool D 】最終結果

①立正大(1勝、+26)
②東京山九フェニックス(1勝、+24)
③九州産業大(2敗)

ピート染谷瑛海(ブレイブルーヴ)

ピート染谷瑛海(ブレイブルーヴ)

初日、活躍が目立ったのはブレイブルーヴのCTBピート染谷瑛海だった。名古屋レディースとの初戦では、タックルされても倒れない腰の強さで3トライ3ゴールの21得点。DAY1のトライ王と得点王に輝いた。

国際武道大



各組3位となった各校も健闘した。開幕戦では国際武道大が追手門学院大を相手に開始直後、自陣ターンオーバーから永田虹歩がビッグゲイン。トライにはあと10m届かなかったが、5分に鬼多見友里愛が先制トライ&ゴール。太陽生命シリーズコアチームの追手門学院を相手にハーフタイム直前までリードを保ち続けた。

日本経済大・サバナ・ボッドマン


続く四国大・ながとブルーエンジェルス対日本経済大も、開始0分に初出場・日本経済大のサバナ・ボッドマンが先制トライ。Pool Cの名古屋レディースも、日体大を相手に12点をリードされた前半7分、荒木瑠莉がハーフウェー付近から一瞬の加速で抜け出し独走トライ。

Pool D の九産大は、初戦の立正大には0-26と完封負けしたが、続く東京山九フェニックス戦は後半3分にWTB迫田夢乃がトライ。5-29というスコア以上の接戦に持ち込んだ。


【DAY2】準々決勝①追手門学院大 27-5 日体大

土井望愛(追手門学院大)

土井望愛(追手門学院大)

追手門は開始2分、6分と須田倫代が連続トライ。さらに小林詩波、土井望愛、村田彩乃がトライを重ね、日体大の反撃を堀川侑愛の1トライに抑え圧勝した。

小島碧優(日体大)

小島碧優(日体大)

 

準々決勝② 横河武蔵野アルテミスターズ 14-12 東京山九フェニックス

芳山彩未(東京山九フェニックス)

芳山彩未(東京山九フェニックス)

フェニックスは前半、石田茉央が先制トライを奪うと、次のキックオフを倉持美知がキープし、ノーホイッスルで岡元涼葉がトライ。

アルテミスターズは7分、高木萌結がトライを返し、前半は12-7とフェニックスがリードして折り返し。

しかし後半7分、途中出場したアルテミスターズFW小西想羅が相手タックルを受けても起き上がって前進し、ゴールポスト真下に同点トライ。田中杏奈が逆転のコンバージョンを決め、14-12でシニア選手を抜きとはいえ、太陽生命シリーズ鈴鹿大会優勝のフェニックスを破る金星をあげた。


準々決勝③ 四国大・ながとブルーエンジェルス 17-12 ブレイブルーヴ

安藤菜緖(ブレイブルーヴ)

安藤菜緖(ブレイブルーヴ)

前半はブレイブルーヴが安藤菜緖、安尾琴乃のトライで12点をリード。しかしハーフタイムをはさみ、四国大・ながとブルーエンジェルズが反撃。2分に兼久琳名、4分に上島美沙子のトライで同点に。

福澤恵(四国大・ながと)

福澤恵(四国大・ながと)

ブレイブルーヴにイエローカードが出て同点で迎えたロスタイム、四国大・ながとの福澤恵がサヨナラトライ。登録10人の混成チームが4強進出を果たした。


準々決勝④ 立正大 35-7 四国大

吉村乙華(立正大)

吉村乙華(立正大)

立正大は開始2分に杉本七海が先制トライ&ゴールを決め7点を先制すると、4分、5分と松井渓南が連続トライ。西村蒼空がともにゴールを決め21-0とリードして折り返すと、後半も相手キックオフをリターンして今釘小町がトライ。

中村沙弥(四国大)

中村沙弥(四国大)

28-0とリードを広げる。立正大はその後イエローカードを受け、四国大の西真央がトライを返すが、終了直前に立正大は松井渓南がハットトリックとなる3トライ目。35-7で完勝した。


準決勝① 追手門学院大 33-0 横河武蔵野アルテミスターズ

小西想羅(横河武蔵野アルテミスターズ)

小西想羅(横河武蔵野アルテミスターズ)

追手門が一方的に攻めて完勝した。前半は拮抗した展開が続き、4分に大手門が堀毛咲良のトライで先制。そのまま7-0で折り返すと思われた7分に追手門は村田彩乃がトライ。

須田倫代(追手門学院大)

須田倫代(追手門学院大)

さらに残りゼロ分のキックオフを吉本芽以が確保して小林詩波がトライ。19-0とリードして折り返すと、後半は焦りの見えたアルテミスターズから須田、土井がトライを加え、33-0で完勝した。


準決勝② 立正大 14-12 四国大・ながとブルーエンジェルス

河部春香(立正大)

河部春香(立正大)

準々決勝で横河武蔵野アルテミスターズを破った四国大・ながとブルーエンジェルスは、地元で優勝を狙う立正大にもケレン味なくチャレンジ。

前半5分、立正大が今釘小町の突破から西村蒼空のトライ&ゴールで先制すれば、四国大・ながとは6分に福澤恵の突破から相手G前でPKを獲得し、坪井美月がトライ&ゴールで同点に。

大内田優月(四国大・ながと)

大内田優月(四国大・ながと)

後半に入り3分、立正大が今釘-杉本の鮮やかなスイッチで杉本が独走トライ。西村のゴールも決まり14-7と再びリード。しかし四国大・ながとは接点で食い下がり、ボールを奪うと反応よく展開。残りゼロ分、相手陣のPKから攻めて都世子優花(つよし・ゆうか)が左中間にトライを決め14-12と追い上げる。大内田優月の狙ったコンバージョンは惜しくも外れたが、2点差の惜敗。登録10人、「前日に集合して駐車場で20分、大会当日の午前中に広場で1時間ほど合わせただけ」(村杉徐司HC)の急造混成チームの奮闘は、大会に敢闘賞があれば間違いなく与えられただろう。

決勝 追手門学院 29-0 立正大

村田彩乃(追手門学院大)

村田彩乃(追手門学院大)

決勝は追手門と立正大。この大会はもともと追手門学院がホストとなって2014年に始まり、2017年から立正大がその役目を引き継いだ。第1回大会は立正大と東京学芸大の混成チーム(つまりアルカス熊谷の大学生チーム)が優勝し、第2回は追手門学院が優勝、第3回は立正・学芸大が王座奪回。2017、2018は日体大が連覇し、2019年は立正大が単独チームで優勝していた。大会が決勝トーナメント方式を採用したのは2017年からで、両校が決勝を戦うのは初めてのこと。

西村蒼空(立正大)

西村蒼空(立正大)

試合は追手門が先手を取った。3分、自陣から④村田彩乃がビッグゲイン。ここは立正⑦杉本七海が追いついて止めるが、追手門は⑥小林詩波が裏へキック、⑤堀毛咲良がチェイス、②土井望愛がジャッカルに入り、⑥小林が持ち出してゴール前へ。立正大⑦杉本が止めるが追手門はすぐに⑤堀毛がパスアウトし、①吉本芽以がトライ。大会を通じて活躍してきた2年生④村田彩乃、1年生⑦須田倫代にマークが集まる中、土井、堀毛、小林の4年生トリオのハードワークがみごとなトライを生んだ。

須田倫代(追手門学院大)

須田倫代(追手門学院大)

追手門は6分にも自陣のターンオーバーから⑦須田がビッグゲイン。堀毛、小林、村田がつなぎ、最後はタックルを受けながら素早く起き上がってサポートについた堀毛がトライ。さらに8分には、自陣ゴール前まで攻め込まれながら、ボールを取り返すと蹴り出さずにカウンターアタック。

⑦須田が鋭いステップで大きくゲインすると、ハーフウェー付近でパスを受けた④村田彩乃が走りきってトライ。前半のラスト2分で2トライをたたみかけた追手門は、後半も厳しいディフェンスで立正を自陣に追い込み、アタックを止め、PKを誘っては3分に小林詩波、6分に須田倫代がトライ。29-0の完封勝ちで6年ぶりの優勝を決めた。

小林詩波(追手門学院大)

小林詩波(追手門学院大)

 

氷床を受ける追手門学院大・土井望愛主将

氷床を受ける追手門学院大・土井望愛主将

追手門学院は、太陽生命シリーズでは、静岡大会でながとブルーエンジェルスを破りながら日体大と四国大に敗れ、鈴鹿大会ではパールズを破りながら日体大に敗れるなど、試合ごとにムラがあった。

決勝で戦った立正大と多くのメンバーが重なるアルカスには、熊谷大会では1勝1分ながら、鈴鹿大会では準々決勝で戦い0-29と大敗。

土井主将の胴上げ

土井主将の胴上げ

「それがあったから、見返したかった」と土井望愛主将。
「前半から圧倒して、後半も0-0から始める気持ちでやりました。太陽生命では、「上のチームにはいい試合ができるのに、同格以下のチームには最弱。それを克服しようとずっとやってきて、最後にVENUSのラグビーができた。気持ちで負けなかったのが良かった」

辻本つかさHCの胴上げ

辻本つかさHCの胴上げ

 

MVP 村田彩乃(追手門学院大)

MVP 村田彩乃(追手門学院大)

MVPを受賞したのは、5試合で5T10Cの45得点をあげ、大会得点王になった村田彩乃。太陽生命シリーズからペアで旋風を巻き起こした須田倫代とのコンビネーションは「中学時代から大阪選抜で一緒にやっていて、高校では離れたけれど、大学でまた一緒になったらすぐに戻って。お互い考えていることが一緒なので、何も言わなくても何をやろうとしているかわかるんです」と解説。

チャンスへ反応する動き出しの早さは、互いのイメージを理解し合っていることにも支えられているようだ。

優勝 追手門学院大(6年ぶり2回目)

優勝 追手門学院大(6年ぶり2回目)

 

5位決定戦①  日体大 20-17 東京山九フェニックス

堀川侑愛(日体大)

堀川侑愛(日体大)

 

 

5位決定戦② ブレイブルーヴ 24-5 四国大

新井弥生(ブレイブルーヴ)

新井弥生(ブレイブルーヴ)

 

中村沙弥(四国大)

中村沙弥(四国大)

 

9位以下戦準決勝① 国際武道大 14-7 日本経済大

五月女莉緒(国際武道大)

五月女莉緒(国際武道大)

 

サバナ・ボッドマン(日本経済大)

サバナ・ボッドマン(日本経済大)

 

9位以下戦準決勝② 九州産業大 38-14 名古屋レディース

加藤まい(名古屋レディース)

加藤まい(名古屋レディース)

 

 

11/12位決定戦 日本経済大 35-0 名古屋レディース

 

サバナ・ボッドマン(日本経済大)

サバナ・ボッドマン(日本経済大)

 

9/10位決定戦 国際武道大 21-14 九州産業大

迫田夢乃(九州産業大)

迫田夢乃(九州産業大)

 

永田虹歩(国際武道大)

永田虹歩(国際武道大)

 

桑井亜乃がマッチオフィシャルデビュー!

この大会ではリオ五輪日本代表の桑井亜乃(アルカス熊谷)がマッチオフィシャルにスポット参加。「レフェリーになると決めたわけではないんですが、選手をやるだけでなくラグビーに貢献できる方法は何があるかなと前から興味があったんです」

DAY1の試合前に講習を受け、DAY2はアシスタントレフリーとして、レフリーのサポート役として酷暑のグラウンドを奔走。「選手とは違う視点があっておもしろいと思いました。でもやるんならプロとして本気で取り組まないと。趣味ではできないと思いました」と振り返った。

大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

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