スコットランドに20‐29で敗れ、欧州ツアーを終了したラグビー日本代表。アイルランド代表との大敗から、もう一度自分たちのプライドを取り戻すために、敵地マレーフィールドで6万人の大観衆を前に完全アウェイの環境で80分戦いぬいた。「2年間ほとんどラグビーをしてこなかった。しかし、スコットランド相手にマレーフィールドでこのようなレベルの戦いができたことは、非常に素晴らしい」と選手たちの戦いを評価した。
「中野・齋藤はさらに成長する。経験なくして成長はない」
――今日の試合を振り返って
スコットランド代表のプレッシャーに対して、私たちもボールをポゼッションできたが、ミスやペナルティをしてしまうと、スコットランドはチャンスをきっちりと活かした。点差を開けられた展開でハーフタイムを迎えてから反撃した戦い方は非常に良かったと思う。チームのキャラクターが出たと思いました。今後に向けていい学びとなる変化でした。チャンスがあれば確実に仕留めなければならない。逆にちょっとしたミスやペナルティが相手チャンスを与えてしまったのが、先週の大きな問題でした。
――欧州遠征で得たもの、収穫は?
まずこの2年間ほとんどラグビーをしてきませんでした。2年で5、6試合です。しかし、スコットランド相手にマレーフィールドでこのようなレベルの戦いができたことは、ワールドカップからほとんど試合をしていないという事実を考えると、非常に素晴らしいと思います。ですから、貴重な経験になったと考えています。日本に帰って、トップリーグ(リーグワン)のチームに戻って、何人かは下のリーグでプレーしますが、ワールドカップまでの2年間を見据えて学んだことを生かしてほしいです。
――若手について
非常にチームのこれからにとってポジティブなことだと思います。トップリーグに上がったばかりの選手がマレーフィールドでプレーするということは大きな挑戦です。中野や齋藤さんはさらに成長すると思います。経験なくして成長はありません。そういった意味で、今後のことを考えると素晴らしい経験になったと思います。
――キックをあまり使わなかった。こういう戦い方がベストだと判断したか。
対戦相手によって毎週少しずつゲームプランを調整しています。そして、私たちはちょうどこの戦い方がいいだろうと感じました。スコットランド代表は私たちよりアタックの強いチームです。相手がボールを持っていて、私たちがボールを蹴ってしまったら、私たちはボールを取り戻せません。フィットネスのレベルに応じてチャンスがあるのは明らかですが、今日はいいフィットネスで、自分たちの試合のペースができた部分がありました。