フランス戦を終え、FLリーチマイケルは「全体的にはいい経験、財産になる。秋にもう1回、相手のホームでできるチャンスがあるので、成長した日本代表を見せたい。」と話した。自らのパフォーマンスもリーグワンから継続して上向きになっていることをピッチ上で示した。

――57,000人を超えるファンが国立に集まりました。
(W杯を除いて)これまで多くのファンが見に来てくれたのは初めてです。その前に、(今度は)ラグビーの熱が冷めないように勝つ姿を見せたい。
――フランス代表の動きがよくなかった?
暑くて疲れやすい試合だった。相手がキックを蹴ってジャパンが攻めるとき、ボール継続できればもっとトライが取れた。3フェーズ以上のシーンがそんなにない。連続攻撃できなかったことが(負けた)一つの要因です。5フェーズできれば、スペースができるし、そこまでもっていきたかったが、ボールは滑るし、ブレイクダウンでちょっとプレッシャーを受けた。集まってから3試合しかやっていないので手応えはあります。

――リーチ選手も絡んだ前半のカウンターからのトライは理想的だった?
あれは理想的でした。蹴って蹴られての繰り返しでしたが、チャンスのとき攻撃するようなアタックはジャパンが目指す形です。試合がはじまってから(キック)カウンターで、外まで持って行けば、(相手のディフェンスが)流してくるのはわかっていた。ただボールが滑ったりノックオンしたり、ラックに絡まれたりしてアタックが継続できず、ゲインラインがとれなかった。

――タップミスもありました。
(あそこから攻めれば)トライだったかもしれません。(他にも)惜しいプレーも何個かあった。いい財産になると思います。(タタフがゴールラインに持ち込んだシーンは)TMOがなかったらトライですね(笑)。
――相手の決勝トライは、スクラムでのリアクションが遅れた?
スクラムが押されてペナルティーになるか、ならないかくらいだった。立ち位置の逆から走ってきた。難しいディフェンスでした。

――今後、日本代表はどうしたら強豪に勝てるか?
継続です。どれだけボールを大事にするかが日本代表の鍵です。崩して、崩してスペースが生まれる。時間が足らないとかじゃなくて、新しい選手がたくさんいる中で、テストマッチでティア1に勝つように準備してきて、ブレイクダウンでプレッシャーを受けてミスやちょっとナーバスになったりしていた。
次に(日本代表として)集まったとき、チームとして何を学んだかに説明して、この経験をプラスしたい。SO李はリーグワンしか経験していないがテストマッチで世界2位と対戦した。彼にとっていい経験でした。タフだし、ボールを持ったら勢いを出せるし、蹴れる。根塚も練習いっしょにやったがすごくインパクトがあった。辻も自分の強みを出していた。坂手もいいリーダーになったなとあらためて思いました。全体的にいい経験、財産になります。

李承信
――日本代表は成長している?
成長している。蹴るとき、ランするとき、カウンターするときのバランスが良かった。蹴って、相手を疲れさせる、スコットランド代表戦と同じような戦い方でした。(秋には)勝てる人材もたくさん戻ってくると聞いている。
一番成長しているのはフランス代表(苦笑)。以前対戦したときは13連敗くらいしていた。その時に勝って、今日勝ったら(連勝だった)。秋にもう1回、相手のホームでできるチャンスがあるので、成長した日本代表を見せたい。

――選手層に厚みが出た
今回の連戦、ポジティブに考えている。選手にテストマッチの準備をさせて、試合を経験させている。新しいキャプテン、新しいリーダーグループの下、いい財産です。
――このシリーズ、リーチ選手も3戦連続先発と元気でした。
元気になってきました! 足腰も膝、股関節もよくなってきて、もっともっと6番としてインパクトを残さないといけない。試合のインパクトもっと出さないといけない。(モチベーションは)勝ちたいという気持ちだけです。
