日本代表年内の国際試合、代表活動を断念 | ラグビージャパン365

日本代表年内の国際試合、代表活動を断念

2020/09/14

文●編集部


9月14日、ラグビー日本代表は、2020年秋シーズンは、国際試合ならびに2023年フランス大会へ向けた代表活動を行わない決定をしたことを発表した。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ、岩渕健輔日本ラグビー協会専務理事がオンラインでの会見を行った。

3月以降、ゲームができる状況ではなく、十分な準備が整わなかった(岩渕健輔専務理事)

岩渕健輔専務理事(以下、岩渕氏) 日本代表の2020年の秋のスケジュールについて活動についてご説明をさせていただきます。まず結論から申しますと、代表チームの試合、国際試合についてはで今シーズンの秋は行わない、あるいは行えないという結論に至りました。

これについては理由が様々ありますが、そちらについてどのような形で検討し、(ジェイミー・)ジョセフHCとも、どのような議論をしてきたかについてお話をしたいと思います。

まずW杯が終わって、3月にトップリーグが途中で中止せざるを得ない状況になりました。代表チームの活動も7月のテストに向けてどういうふうにするのか、ジョセフHCと週に一度、コミュニケーション取りながら、話を進めていきましたが、7月のテストマッチについては全世界的に中止となりました。その後、秋に向けて、なんとか試合ができないかということで、前向きに取り組んでまいりました。

 

その中で色々な形でのゲームを考えました。我々が遠征に行く形、あるいは日本に来てもらって国際試合をやる形、本当に様々なオプションを考えました。

(考える上で)大切にしたのは、今の代表チームはワールドカップであのような結果を出したチームですので、なんとかティア1レベルの、ティア1と呼ばれる南半球のチーム、シックスネーションズのチーム、それからラグビーチャンピオンシップのチーム、このあたりのチームとどうやって試合をするのか、どうやって試合を組んでいくのか(ということでした)。そして、試合が組めたらそこに向けてどうトレーニング準備をしていくのかという点でした。

これらのチームと対戦するにあたっては当然、最低限の準備というのがどうしても必要になります。コロナ禍での状況なので、代表チームがワールドカップ(に向けて)行ったような、万全を期した準備というのは非常に難しい状況でした。

テストマッチを戦うにあたって、本当に必要な準備というのを絶対しなきゃいけないということで、準備という意味で、我々の選手たちは、3月以降、ゲームができる状況ではありませんでした。どのようなトレーニングを代表チームで考えるかということも何度も何度も話し合ってきました。

日本国内でトレーニングをするという方法、あるいは海外に行ってトレーニングをするという方法、ここについても色んなオプションを考えていきました。状況が変わるのも待ちながら、なんとかギリギリまで決断することを考えに考えたんですけれども、やはり想定していた状況を作り出すことはできない(ということで決断いたしました)。

選手がそういったトップの国々と戦うにあたり、本当に十分な準備をした上でプレーをしてもらう必要があるということで、ラグビー協会として、この秋の代表活動、代表チームの試合については中止ということで結論を出しました。

本当にここに至るまで、選手もスタッフも、非常に前向きにいろんな形で代表チームの試合を考えてくれていました。また、本当にワールドカップを通して、あるいはその前から、応援していただいてるファンの皆さんがいらっしゃいますので、なんとかいろんな形で代表チーム、あるいは日本のラグビーが前に進む姿をお見せできるようにやっていきたいと思っております。

エイト・ネーションズはこれからの日本代表選手にとってはとても大切な大会だった(ジェイミー・ジョセフHC)

ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(以下、ジョセフHC) 私もスタッフも、今年、代表としてラグビーの試合ができないことをとても残念に思います。

やはり選手の気持ちというのがまず第一だと思うんですが、彼らもこういった状況の中、コンディションを整えること、皆さんの知らないところで非常に努力していましたし、いつでも合宿に入れるような準備をしてきたと思います。

その点で考えると非常に残念ですが、もう一つは、やはりファンのみなさまの気持ちです。昨年のワールドカップ、あのような(ベスト8という)結果で終わり、その勢いですとか、ラグビーがこれから進んでいく道というところが今年の6月に向けて継続して進んでいく。そういったことを楽しみにされていた方も多かったと思っています。

先ほど岩渕専務理事がおっしゃっていたエイトネーションズ、欧州で行われるこの大会に関して我々、コーチの観点からもやはり過去数年のシックスネーションズを見ていますと、我々のような代表チームが、これから強化をしていくにあたって、日本代表の選手たちが必要とする経験を積むにあたって、非常に効果がある(大会だ)と考えました。

そういった点では、参加しないということは残念なんですけれども、その一方で今年に関してポジティブな点もあると思っています。それは、第一にまずやはり選手たちがちょっと、ワールドカップまでタイトで忙しい日々を過ごしていた中で、少しブレイクを取るという時間ができたということです。

例えば、リーチ マイケル選手に関しては、手術を受けて、まさに今リカバリーに時間を費やしているところで、そういった怪我の選手も多かった中で、一回立ち止まってブレイクするということができるという点ではポジティブだと考えています。

まとめとして申し上げると、やはり選手のウェルフェア、安全というのを第一に考えて、今回下した決定というのは正しかったと思っています。やはりコロナウイルスが感染拡大したことによって、ラグビーだけでなく様々なスポーツで今までと違う決断であったり、判断というのが求められてきていると思っていますので、その中で正しい判断であったと思うこと、そして次の2023年大会に向けて、時間はまだまだたっぷりあると思いますので、もっと強くなった日本代表をお見せできるようにしたいと思っていますし、この後に関しては、まずは来年頭に始まるトップリーグを皮切りに、また日本のラグビーが進んでいくということ楽しみにしていきたいと思っています。

来年以降の予定はまだ。トップリーグ終了後に招集も。

――今年の1年のトレーニングや、ゲームがなくなったことで来年の強化のスケジュールっていうのは少し影響を受けるのか?


ジョセフHC スケジュールに関しては、皆様のご想像通り、このコロナ禍で様々なことが日々変わっていく状況で、コーチとしてはプランニングが非常に難しいです。6月、7月、通常であればテストマッチがあるのですが、これが来年もその時期にあるとして、まだ相手がどこなのか、とか、本当にあるのかとが見えないというのが現状です。

ですが、ワールドラグビー、日本協会そして他のラグビー協会が定期的に会話をして、議論をしていて、どこのチームがどこのチームとできるのかと話をしています。その結果、仮にテストマッチがこの時期にあるとすれば、トップリーグが終わって、まずこのテストマッチがあります。

(代表としては)これが来年のスタートとなり、活動再開にむけた一つの目安になります。今年は何もないので、ここが非常に大事になってきます。その後のことをもう少し申し上げますと、夏から秋の次のテストマッチにむけて、いくつかキャンプを重ねて臨んでいくということを描いています。そういう意味では、これまで選手たちが経験してきたようなスケジュールと似てくると思います。

ワールドカップ以降、ティア1の協会とは良い関係を築いている

――今回の決定までのプロセスで試合はしたいけれども、必要な準備期間を取れるかどうかという中で、今回の決断に至ったと認識してますが、そのプロセスで現場サイドからどんなリクエストを出していて、実際それに対する感触はどうであったかと言ったこと聞かせてもらえますでしょうか。


ジョセフHC まだテストマッチの相手等々に関しては、先ほども少し話しました通り、やはりエイト・ネーションズのような大会というのは本当に素晴らしい機会であったかと思っています。やはり、将来的に長い目で考えた時に、あのような大会、質の高いチーム、そして質の高い大会と、質の高いスタジアムでプレーをするということが、これからの日本代表選手たちに求められる経験になってきます。

そういった機会を今年に限らずこれからも模索をしていき、世界のベストチーム達と戦っていくという事が必要になると認識しています。それが叶わなかったということに関して残念ではあると言いましたけれども、フラストレーションといったもの私は別に感じてはいません。

というのもやはりコロナウイルスというのは本当にコントロールできないもの、誰も予想していなかったもので、これからどうなるかもわからないものになります。ラグビーだけでなくて、どのスポーツも、例えば野球もサッカーも今起きてる変化に合わせて一生懸命やりくりをしています。

我々コーチにとってもニューノーマルに慣れていかなければいけないものだと思っています。今後に関してはコロナの状況が少しでも良くなることを願うとともに、協会の方は、W杯で諸外国の協会、特にティア1の協会等と非常に良い関係が築くことができています。ティア1の国々から日本とぜひやりたいと言ってくれているというポジティブな材料もありますので、そういったところを次の策として見出していければと思っています。

いい機会なので少しコロナ禍に入ってからどんなことがあったのかをお話します。トップリーグがキャンセルになった後、リーチ マイケル選手のように手術をしている選手とか、怪我の選手もいたのですが、それらを加味して50人程度の選手を選び、トップリーグが終わってからS&Cのプログラム等を提供し、またそのコンディショニングコーチチーム達と定期的に連絡を取りながらフィットネステストに向けて万全の準備をしてもらっていました。それぞれの選手がフィットした形で、そこは選手たちが自分たちのコンディショニングに責任を持ってフィットするように持っていき、集合して、テストマッチにに向けた準備をする予定でした。

ワールドカップ後、最初の活動でチームの状況を理解するために、少しシンボリックになるようなテストマッチができればといったようなことを描いていましたけれども、それが出来なくて残念ではありましたが、その一方で、私自身、そして私のコーチングチームみんなが感じていることなんですが、選手もコーチも、W杯が終わっても非常にモチベーションも高く、今、言ったようなコンディショニングを維持しようという気持ちが高かった。

ワールドカップ後というのは、なかなかそういった心を持つ、いうのが難しいというのは、2016年にもそういった話が少しあったかと思います。ですが、プレイヤーたちがとても一生懸命取り組んでくれていて、モチベーションも高いという姿をもう一度見れたのはすごく、ポジティブな材料だったと思います。

問題意識はある。ファンの方々と繋がれるようなことができないのか、今の調整は続けている

――他のスポーツがすでに動き始めていたり、色々選手の入国、海外からの選手の入国とか緩和がかなり行われている中で、こういった決断にならざるを得なかったことで、ファンの関心を維持することもすごく難しくなってくるのでは。出遅れ感とか、試合ができなかったことに対しての問題意識だったりっていうのはどの程度お持ちでしょうか。


岩渕専務理事 問題意識はとても強く思っております。まずやはり代表チームがベスト8に入ったW杯の後で、当然代表チームが7月にゲームができる、あるいは10月11月できれば、できるというのが一番ということは我々もそれをもちろん望んでました。何とかファンの皆さんに届けたいと思っていました。

本当に2月、3月ぐらいから、ジョセフヘッドコーチと毎週のように連絡を取って、何ができるのか、試合が出来るのか、そのためにはいつまでに決断を出さなきゃいけないのか、計画はどうやって立てるのか。非常に本当にジョセフHC、あるいはスタッフ陣にもですね、前向きに取り組んでもらって、この中でここまでになんとか決断ができれば間に合うんじゃないかとか、そういった前向きな話をしてきました。

その中でやはり国際試合に遠征に行く、あるいはチームを招いて試合をするというのは、当然対戦国の状況もありますし、我々の方でもその中で考えられるオプションをギリギリまで探して行きました。北半球だけではなくて南半球での機会もそうですし、あるいは日本国内での試合についても同様にギリギリまで調整をしておりました。

本当につい先日まで調整に調整をしたんですけれども、やはりどうしても先ほど最初にお伝えしたように、まあそういったシックスネーションズレベルあるいはラグビーチャンピオンシップレベルのチームとし試合するにあたって十分な必要最低限の準備ができないということが今回の決断に至った理由です。

当然代表チームが活動できないというのは、あの一つはまずジョセフHCあるいは選手達にとって、2023年に向けて貴重な強化機会がなくなることになりますので、そこについてどうしていくのか、それからワールドカップで応援頂いた、あるいはそれを通してサポートいただいている皆さんに対して、どうやって我々の活動をお見せできるのか。ここが大切なことはラグビー協会として十二分に認識しています。

代表チームが何らかの活動を行い、我々の姿を見せることが、一番応援していただいてる皆さんにとって一番のことだと思うんですけれども、それ以外の方法で何かファンの方々と繋がれるようなことができないのか。それは引き続き考えながらこの秋も含めて、なんとかやる方法を考えていきたいということで、今もそういった調整は続けております。

新戦力とベテラン選手の割合はバランス

――このコロナによる1年間テストマッチとかがないという期間は(2023年大会への)新戦力を探す事においてはどういった影響を与えたか。


ジョセフHC これは2016年の時も同じような状況だったかと思うんですけれども、新しい選手を見つけていく、探していかなければいけない一方で、ワールドカップの経験値を持った選手の存在というのは非常に重要だと思っています。これはトンプソン(ルーク)選手が何よりも良い例だと思うんですけれども、経験を持った選手たちの存在も考えながらというところで考えると、本当であればコロナがあろうとなかろうと、ちょっとベテランの経験を積んできた選手たちは、少しブレイク、休みを与えて、もう一度フレッシュに戻ってきてもらうといったことは考えていました。

例えば堀江(翔太)選手なんかがその例なんですけれども、彼はW杯を数回経験して、経験値を持ったベストプレイヤーの一人だと思っているんですが、そういった選手の存在というのがやはり準備の上でも戦っていく上でも非常に大事になってきます。

ワールドカップに向けた最大のゴールに向けて様々な細かいことをやりながら(新戦力・経験値の高い選手)両方を見ていくようになっていくと思います。そういう意味ではこれまでと同様、トップリーグを注意深く見ていきたいと思っています。今はラグビーが全くない状態なので、細かいことを、断定的なことを言うのは非常に難しいんですけれども、まあざっくりと言って次に選ぶ日本代表の、例えば半分ぐらいは新しい選手であってもいいと。

そのぐらい新しい選手というの見ていかないと選手層の厚みというのが出てこない。まずはバランスです。経験がある選手と新しい選手のバランスというところを考えつつも、スコッドの中で、20人とか30、40人とかその時の状況で、しっかりと経験を持った選手がどのぐらいいるかっていう数字を見ていきながら、怪我人がいればちゃんと怪我した選手に替われる選手がいるという状況を2023年には持っていなければいけないと思っています。

国内のトレーニング環境が整わなかった

――(代表の活動が)出来ない理由として必要最低限の準備ができないというのはお伺いしたんですけれども、そもそも新型コロナによってどういうハードルがあって何が他の国と違って日本は超えられなかったのか、その辺りをもう少し具体的にちょっと教えていただけないでしょうか。


岩渕専務理事 いくつか要因はございます。まず選手たちは本当に個々でトレーニングを前向きに取り組んでもらったと思います。スタッフについても遠隔であったりとかっていうケースはありましたが、皆が代表チームの活動に向けて前向きになんとか取り組んだ一方でやはり国内のトレーニング環境を整える事、あるいは海外に全員が入って海外でトレーニングすること、両方のパターンを色々と考えましたがトレーニング環境を整えることができなかったというのがまず一つの理由です。

国内のトレーニング環境を整えることにあたっては、選手、あるいはコーチも含めたみんながいつ一緒になれるのか、こういったタイミングの問題もございました。当然、例えばですけれども、11月に試合をするということを考えると、まだ2ヶ月間時間はあるんですけれども、決断自体は対戦の相手国の問題がありますので、ある一定のところで下さなければいけなかったので、そこまでの間に十分な環境を整えることができなかったというのが理由になります。

――今の段階で言える範囲で今後の強化に関する具体的な予定をお願いします。


岩渕専務理事 ここについてはジョセフヘッドコーチとも先ほどのコメントもあったと思いますが、一緒にいろんな話をしております。まず国際試合については現状そもそも予定されていた7月と11月のテストマッチというのは基本的に全世界で中止になっています。北半球、南半球でそれぞれ対戦、試合の行われる予定にはなっていますけど、そちらについては一つについては緊急の案ということで元々11月に行われる予定だった、いわゆる南と北の試合というのは現状なくなっています。

このなくなったテストマッチをどのように来年以降振り分けるのか、新しくもう1回組み直すのかというのは、ワールドラグビーの皆さん、あるいはそれぞれの国のユニオンの皆さんと一緒に話をしながら今進めています。

ジョセフHCは本当にすごく前向き取りくんでくれて、今年は出来なかったけれども、とにかく来年もう1回代表チームが活躍して、皆さんに勇気を届けるんだという言葉をもらってます。二人で話をしてるのは、来年何とか皆さんが驚くようなワクワクするような試合を組んで、それを皆さんに見ていただいて、もう1回あのワールドカップの時の思いとか、そういうのを是非とも皆さんに持ってもらいたいとか、選手たちもスタッフもそういう気持ちで強く臨みたいという言葉ももらってます。

日本ラグビー協会としては、今お話ししたような皆さんが本当に見たいようなゲームをまず6月、7月に組んで、そこで代表チームが活躍するということを、グランドの上では何とか作っていきたいと思っています。

――ニュージーランドやオーストラリアでスーパーラグビーが行われました。ジェイミーHCから見たそういう自分の身近なところで試合をやってる環境があったことについてどう思われたか。


ジョセフHC ニュージーランドは、おっしゃる通りああいった状況なので国内でのスーパーラグビーを行うという判断でアオテアロアという大会が始まったわけですけれども、それで他の非常にポジティブなことだったと思います。その一方でやはり国際試合というものができないから、あのような大会が生まれたということも言えるかと思います。

ただやってみれば、ラグビーのクオリティも素晴らしいもので、応援だったり雰囲気も素晴らしい良い大会だったと思うんですが、やはり最終節のところでまたコロナが国内で出てきてしまって、最終的には試合がキャンセルになるということもありました。

国内でもまたロックダウン、外出自粛と行ったものが出てきてしまったというのを見ていると、やっぱりこれがニューノーマルなんだなと、色々と準備をして予測をしてというのはとても難しいんだなということを見受けました。

そしてその一方で日本はと言うと、やはり3月からラグビーが全くできないというのが非常にニュージーランドと違う点だと思います。ロックダウンも長く続き、例えばイングランド、例えばスコットランド、もしくはニュージーランドでもいいんですが、そういう国に行って試合をするに値するフィットネスがあるかどうかというところが、とても難しいところになると思います。

どの国もやはりベストの準備をして望まないと戦えないという相手になると思いますので、この違いが大きくあったかと思います。ニュージーランドと試合をやるやらないの会話があったかどうかというところですが、そこはありましたが話は具現化しませんでした(*2020年9月17日修正。協会公式発表あり)。ニュージーランドと言うか、ラグビーチャンピオンシップに関しては、先週の報道にあった通り、すでに決定が下されています。日本に関して、日本代表に関してはもちろん試合がしたいですし、もちろん集合して一緒にラグビーないしは合宿をしたいですし、日本代表の強化を続けていきたいんですけれども、それと同じぐらいやはり選手の安全安心というのを確保してきたいという気持ちもあります。


エイトネーションズに参加できないことで関係性に影響が出ることはない

――岩渕さんからはエイトネーションズを断念したことについて、シックスネーションズやワールドラグビーからどういうレスポンスだったのか。


岩渕専務理事 今回、2月、3月以降いろんな国、あるいはワールドラグビーと話をしてきました。北半球のゲームだけではなく、南半球のチームとのゲーム、あるいは日本に来てもらって試合をするということもすべての選択肢の中で話をしていました。

それぞれの国々、あるいはそれぞれのエリアのチームとの話は、基本的には全て前向きな形で進んでいました。実際に試合が組めているケースももちろんございました。その中でやはり、このような状況なので、ここの段階までに決められないと、その大会そのものに影響がかかったりとか、あるいは他の国がどのように行うかということにも影響があるという中で、この辺りまでに決めなきゃいけないというデッドラインをそれぞれいろんな国、あるいはそれぞれのエリアとお話をしながら練っていました。

そういう意味で先ほどお話ししたように、11月のテストマッチについて言うと、9月なのでまだ2か月あるかなというお考えもあるかと思いますが、対戦する国々の状況もありますので、早め早めに判断をする必要があったというのはあります。

そういう判断の仕方を(するということを)事前に話をしていましたので、各国の状況に応じて、来れる来れない、試合できるできないが決まるというのは、話をしてきた限りでは、どこの国、エリアもそれは今の状況では、先ほどあのジョセフHCからアンコントローラブルという話がありましたが、我々がコントロールできないことなので、今後の関係性に影響が出ることはないという話をずっとしながら進めてきていました。


――色々な選択肢の中で、話題の中で、日本が欧州とどう交流していくかというようなことについても話し合ってたと思います。その辺りを話せる範囲でどういう感触の話があったかどうか言っていただけますでしょうか。


岩渕専務理事 来年の本当にスケジュールについては何とか皆さんに喜んで頂けるような、そんなことができたのかと言えるようなスケジュールを組みたいと思って努力していますので、もう少し良いニュースお待ち頂きたいなと思っております。


記事検索

バックナンバー

メールアドレス
パスワード
ページのトップへ