ラグビー日本代表はこの夏のテストマッチを2勝2敗で終えた。その中で最もトピックな選手として挙げられるのはSO李承信(コベルコ神戸スティーラーズ、21歳)だろう。山沢拓也が体調不良で離脱し、巡ってきた初先発のチャンス。しかも相手はティア1・フランス代表。いきなりインターナショナルレベル、ハイプレッシャーの中でどれだけゲームプランを遂行できるのか試された。
――試合の振り返り
先週と違って少しプランを変えて、前半はしっかり自分たちのプランを遂行し、先週よりは締まったゲームができたが結果としては負けたのですごく悔しい気持ちでいっぱいです。
――2試合続けて10番でした
そうですね。でも先週とやることは変わらず、勝つために力を出そうという思いでした。先週は自分の中では満足のいく部分は少なかったんですけど、やはりジェイミーに選んでもらったので、期待に応えたいと思った。
――過去最多の人数の前でプレーした気持ち。
たくさんのファンの前で味わったことのないプレッシャーであったり、歓声であったり、その中でプレーできたことはこれからの自分のキャリアの中で生かしていけたら。
――強豪フランスとやってみて
自分が思ったより差はないかなと感じた。この2試合、自分の自信になったプレーもたくさんあったので、また秋に向けて成長できるように。
――田村優選手について
この1週間特にキックやゲームプランというところをコミュニケーションとりながらアドバイスいただいて、自分がいい状況でバトンを渡せなかったのが後悔があるんですけど、すごい学べるところが多かったです。

フランスとの第2戦後、田村と話をする李
――試合の運び方で学んだこと。
プランの中でチームにモメンタム、勢いがない時にどうするか。先週と違ってキック多用したので、どういうキック使うか、どこに蹴るか、アドバイスもらった。
――次は秋の日本代表
またゼロからチームでの争いがスタートすると思うので、まずはキャンプに選ばれるようにしっかりコンディション整えて、キャンプではしっかり10番としてアピールしたい。

――合宿前に強みはランだと言っていたが、この2試合で出せたか。
実際に出せたシーンは多分1回もないけど、そういう意識はしていた。それより10番としてゲームプランを遂行することをすごく意識した。
――通用した部分、しなかった部分
キックゲームは初めて任されたが、まあ通用したかなと思う。通用しなかった部分はコンタクトエリア、タックル、ボールキャリーのところ。後半特に、チャンスの時に自分のパスミスであったり、そういうところが目立ったので、もっと成長していかなければいけない。
――キャップを取る前と取った今で見える景色は変わったか
本当にこのツアー始まる前はすごい漠然としていて、自分なんかという思いがすごい強かったですけど、この3試合通してすごくいい経験させてもらって、以前よりもW杯メンバー入りたいという思いが強くなったので、もっともっとアピールしていきたい。
――ワールドカップ メンバーの10番の争い
役割というのは10番としては変わらないと思うので、その中ではこのツアーでも自分の強みがあまり出せなかったので、プランを遂行しながらもっともっと自分の良さを出していけたらなと思います。

――合宿前、喋ったことのない先輩が多くて緊張していた
いろんな方達に、グラウンド内外でコミュニケーション取っていただいて、ちょっと怖い選手いっぱいいたんですけど、今は一緒にご飯食べたりすごい仲良くなっていい経験できた。
――稲垣、堀江選手が緊張すると言っていた
夕飯一緒に食べたり、喋るとすごい気さくな方でした。
――勝利に足りなかったもの。
後半特にプレーの精度であったり、自分たちのペナルティが増えたので、そこはティア1のチームに勝つためには前半だけじゃなく後半80分終わるまで、自分たちのプレーしないといけない。
――プレッシャーはなかったか
特にこの2試合緊張していたが、グラウンドに入ってボール触るとこういうプレッシャー味わえたことがプラスになった。
――今後の目標
また秋のツアーでリベンジできるようにまたイチから積み上げていきます。