リーグワン第7節は注目の試合が重なりました。昨季、トップリーグラストシーズンのプレーオフ決勝を戦ったワイルドナイツとサンゴリアスが、そして準決勝で両雄に挑んだスピアーズとヴェルブリッツがそれぞれ対決。今季のリーグワンでも6節終了時点で1位からサンゴリアス、スピアーズ、ヴェルブリッツ、ワイルドナイツと並んでいるように、国内のラグビーを引っ張るトップチームの直接対戦です。
僕は江戸川区陸上競技場で行われたスピアーズとヴェルブリッツの試合をJスポーツで解説させていただきました。解説するにあたり、事前に今季の戦いぶりをリサーチして、僕はスピアーズが有利かなと予想を立てました。スピアーズはFWの重厚さとボールを動かす巧さを備えている。対するヴェルブリッツは個々のコンタクトは強いけれど、フェイズが重なっていったときにチームディフェンスを遂行し続ける実行力がどこまであるかは微妙だと思ったのです。フェイズを重ねていくとヴェルブリッツはついていけないんじゃないか。崩れるんじゃないか。
ですが、実際の試合ではそれ以前に勝負がついてしまいました。試合前、僕はヴェルブリッツの注目選手として姫野和樹選手の名前を挙げました、ヴェルブリッツが勝つとしたら、姫野選手のジャッカルが何度も決まり、何度も姫野選手がテレビにアップで映る……そんな展開だと思ったのですが、そうはなりませんでした。