SO岸岡智樹「最近の試合の学びが活かされている」 | ラグビージャパン365

SO岸岡智樹「最近の試合の学びが活かされている」

2024/03/16

文●編集部


背水の陣で挑んだイーグルス戦を劇的な大逆転勝利を収めたクボタスピアーズ船橋・東京ベイ。逆転トライのきっかけとなったランを見せたSO岸岡智樹。ここ数試合、勝ちきれない試合があったり、この試合でもうまくいかない時間帯の方が多かった。今シーズン、9番としてエントリーしていたが、バーナード・フォーリーの怪我により本来のポジションを託された。徐々にその才能を出している現在地について話を聞いた。

今の順位を考えてもやっぱり何としても落とせない試合だったんで、展開的にはかなり厳しかったり、イエロカードが出たり、反則がついたりというのがありましたけど、最後何とかしなきゃいけない、自分も強気にキックのランをしようとおもって、それがチームの勝利につながったのはすごく嬉しいです。それが最後評価していただいてMOMだったと思うので非常に光栄です。


――逆転トライにつながるビッグゲインについて


アドバンテージがあったんで、本当は僕の前に背の高いFWがいたので取らせたかったんですけど、思いのほか自分の前に(ボールが)入ってきて、アドバンテージもあったし、強気で走ってもいいかなと思いました。本当は走りきれるなと思ったんですけど、相手も必死ですしさすがに(走り切るのは)難しかったですね。


――50-22について


僕自身もラックの位置をしっかり見ていて、これだといけると思っていましたし、オープンサイドにいた選手からも右側空いているよという声があったんで、仲間の声と自分の判断を信じてキックを蹴りました。

――プレッシャーがかかる中でいいプレーが出せていた?


すごくプレッシャーは自分自身もかかっていましたし、やっぱりチームの中でも感じていたなと思います。それを高いしなきゃいけないという場面だったので、後半はそういうシーンが多かった。最後のシーンも、50-22も試合を打開できたのはよかったなと思います。


――試合展開としてはカードが出たりいろんなことが起きましたがどんなことを意識していた?


今自分たちができるところは、ボールをキープして確実に空いているところにボールを回すというところだけだったんで、逆にもう「手負いの獣」じゃないですけど、1人失っていた時間帯だったし、全体的にビハインドだし、この試合を落とせないという状況だったので、試合に出ているメンバーの意識が1つになったと感じました。

ここ数試合で、僕が抜けたシーンが何回かあったと思うんですけど、それがトライに繋がらなかったことがあったと思いますけど、(今日の試合は)それをしっかり取りきってトライでしっかり勝てたというのは、ここ数試合の反省が活かされているかなと思います。


――ここ数試合、競った試合を落としたことについて10番としてどう思っていたか。


もちろん結果にこだわらないといけないんですけど、自分たちがやっていることが間違いじゃないんだというのは、個人的にもチームとしてもみんな共有していた部分なので、結果は最終的についてくるという考え方がクボタにあります。だからプロセスをしっかり最後のパスもみんなで回していこうという意識があって、みんなサポートしている結果なので、それが今日のこういう舞台で出ただけかなと思っています。

今までの惜しかった試合の中でも継続できているものが、こういう場面でも出ているのでいい兆しかなと思います。


――ゲームタイムが増えたことでプラスになっていることは


今シーズンの最初は、9番登録で、今10番に入れてもらっているかなという感覚ですけど、何番であろうとも、どのタイミングで入ろうとも、自分ができること、本当にチームのために何ができるかを探してやっているだけかなと。最後ちょっと強気でいった部分もありますけど、そこはバランスで、みんなを活かして、自分の前が空いたら自分がいく、そういうプレースタイルはうまく分けてやっていけたらなと。

――田村優さんとの10番対決は


あんまり意識はしていないですね。10番対決というふうに思っていないんで。自分は15人対15人というふうに思っています。僕らが1人イエローカードで抜けた場面だとか、相手の時間の使い方とかそういうのがうまいなと思いました。


――ハイパントのキャッチについて


かなりプレッシャーはありましたし、メンタル的なところでガクってなってしまう部分んもあるんですけど、そこは引きずっても仕方ないので、そこはやるしかないと次に切り替えました。


――9番について(早稲田大学の同期だった)齋藤直人(東京サンゴリアス)に聞いたりは?


いやさすがにしないですね。見て学びます。いろんなチームの、それこそ9番になってから対戦相手も然り、(藤原)忍しかり、チームメイトしかり、こんな専門職のスキルがあるんだとおもしろい学ぶことがあったなと全然違うポジションになって改めて感じましたね。



――最後のキックオフからの時間の使い方


理さん(立川理道)とも話して、もう行こうと。負けたら後がないということもありましたし、やりきって自分たちがもっているものを全部だしきろうと、そう割り切れたことが良かったかなと思います。

ここ数試合は80分に近いほどミスが目立ったりとか、本当にあともう一押しだったということが多かったんですけど、そこを取り切れたというのは、最近の試合の学びが活かされていますね。


――ラグビー教室活動がプレーヤーとしてどう成長につながっているか?


本当に自分にブーメランというか、自分が言ったことができていなかったら多分教えている子どもたちはやらないと思います。もう自分のケツをひっぱったいているかのようです。自分が活躍すれば、言ったことは本当だったなというふうになると思うので、自分が教えたことは最低限できないとと思っています。


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