22日、ジャパンラグビーリーグワン第9節、スピアーズえどりくフィールドでは、3位クボタスピアーズ船橋・東京ベイと4位静岡ブルーレヴズの一戦が行われた。
レヴズがCTBヴィリアミ・タヒトゥアのトライで先制するも、前半9分、怪我から復帰したプレトリアスの個人技で同点にされると、レヴズ、NO8マルジーン・イラウア、FLヴェティ・トゥポウにイエローカードが出され、レヴズは2人少ない状況となってしまう。
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トライを挙げたCTBプレトリアス
それに対し「ボム・スコッド」としてこれまで後半にインパクトプレーヤーとして登場していた、HOマルコム・マークス、PRオペティ・ヘルが躍動。20分、マークス、32分には今季絶好調のWTBハラトア・ヴァイレアがトライを決め19-7とスピアーズがリードして前半を折り返した。
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モールを押し込みトライを挙げるスピアーズFW陣
後半の入り、キャプテンのNO8ファウルア・マキシがトライを決め26-7とリードを広げたスピアーズは、49分にもPRヘルのトライで31-7とレヴズを突き放した。レヴズは、62分、見事なパスワークからWTBマロ・ツイタマが抜けると後ろからサポートに入ってきたSH北村瞬太郎につながりゴール中央にトライを決めるもそこまで。
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オペティ・ヘル
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トライを挙げたレヴズのSH北村
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2トライを決めたショーン・スティーブンソン
後半残り7分で4つのトライをスピアーズに決められ終わってみると、スピアーズが9トライを決めて62‐14でスピアーズが大勝。勝点5を獲得して33。2位のブレイブルーパスにその差1と迫った。次節、スピアーズは鹿児島でブレイブルーパスとの大一番を迎える。
一方敗れたブルーレヴズは勝点26で5位のスティーラーズにその差2と詰められた。次節はホームに戻り、イーグルスに勝利した三重ホンダヒートを迎え撃つ。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ フラン・ルディケHC
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会見_マキシ・ルディケHC
結果についてはとても喜んでいます。この試合は我々にとってとても重要なゲームでした。ブルーレヴズはいつも非常にタフな相手で、昨シーズンは我々に対して素晴らしいラグビーをしましたよね。今週は80分間戦い続けること、基本的な部分にも大きくフォーカスして取り組んできました。
ですので、選手を讃えたいと思います、このどんどん厳しくなるリーグではスマートにプレーしなければいけませんし、毎週の準備の部分でも非常にスマートでなければいけませんし、毎試合80分賢く戦わなければいけない。そういう意味で今週は非常に素晴らしかったと思いますし、選手がステップアップして、我々が必要としていたパフォーマンスができた、こういう大事な試合で勝つことができて非常に嬉しいです。
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POMのLOヴァンジーランド
ーーセットでかなりプレッシャーを与えたことが勝ちを呼び込んだと思うが、今日のセットはどうでしたか?
モールとスクラムは激しいバトルになるので、大きなフォーカスでした。それは相手にとってエネルギーを与えることができるからですし彼らのDNAの一部です。両チームともフィジカルゲームやセットピースゲームを強みとしているのでで、非常に重要な戦いを勝ちました。そこで勝てないと、相手にエネルギーを与え、エリアを奪われ、22mに入られてしまいましたが私たちは止まらなかった。前のレヴズ戦との違いはチャンスを今回はものにできたことだと思います。
ーー今日はボム・スコッドが先発。
今日の試合はスタートが非常に重要と考え、セットピースをコントロールする必要があって、それがうまくいきました。そして後半に変化を与えることができました。ベンチの選手たちがインパクトを与え、プレッシャーを与えた。選手たちはそれぞれの役割を遂行しました。変化はありましたが、選手はそれに応えてくれました。
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存在感抜群だったスピアーズHOマークス
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急遽出場したが落ち着いてゲームをコントロールしたスピアーズSO押川
ーー今日、SOフォーリーに代わって、押川が先発した。いつ頃、そういう判断になって、押川のパフォーマンスはどうでしたか?
フォーリー選手は胃の痛みを訴えて、少し様子を見たがコンディションが戻らなかったので、昨夜メンバー変更はそのタイミングで決めました。先ほどキャプテンのルアが言ったように、スコッド全体で戦うことが大切ですし、押川もステップアップしてプレーし続け、三菱重工相模原ダイナボアーズ戦や横浜キヤノンイーグルス戦でもいいパフォーマンスを見せていましたし、システムもよく理解していますし、今日は手強い相手に対して素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて、フォワードを前に出して、エリアも取ってくれたので、非常に満足しています。
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今季好調のスピアーズWTBヴァイレア
ーーWTBヴァイレア
彼のこれまでのハードワークと忍耐が報われているのだと思います。この数シーズンはセンターだったり、いろんなポジションをやったりしていましたが、今シーズンは基本的にはウイングに集中している。それを自分のものにできているというところで彼には感謝しています。あとは一貫していいパフォーマンスをしているというところも評価したいですし、彼のボールキックも今までのキャリーだったりディフェンスがいいというところ以外にも、キックゲームのところも良くなっているところも嬉しいです。感謝しています。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ NO8ファウルア・マキシ
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ファウルア・マキシキャプテン
今日相手はヤマハというチーム、すごい強い相手なので、今週すごいタフな試合って分かってるんで、その準備のところが1日1日大切ですし、まずはメンバーだけじゃなくて全員の勝ちだと思うし、1日1日の積み上げてきたものが今日の結果に出たと思うので、メンバーだけでなくノンメンバーのおかげで、こうやって自分たち23人が今日勝ち取れたことはすごい良かったと思うので、今日の結果、勝ったことを嬉しく思いますし、いつも通りオレンジアーミーの応援があって、自分たちの力になりました。
ーーノンメンバーに感謝をするという話がありましたが、具体的にこの試合の準備の度に、ノンメンバーの人たちがどういうふうなサポートをしてくれたのか、チームの力になったのか、聞かせていただけますか?
週明けにメンバー発表して、メンバー外はそれぞれに役割があると思うので、ブルーレヴズのアタックシェイプとかディフェンスとか、自分たちには良い画を見せてくれたからこそ、この試合をやりやすくなったので、見えないところでのメンバーの働きに自分は感謝しています。
静岡ブルーレヴズ 藤井雄一郎監督
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藤井雄一郎監督_クワッガ・スミスキャプテン
今日はイエローカード3枚、それ以外も反則を繰り返して行って、どうしても14人で戦っている時間が長くて、かなりストレスのかかる戦い方だった。それが原因でアタックの方もうまくいかなかった。シーズンまだあるので、しっかりと見直していきたい。
静岡ブルーレヴズ クワッガ・スミスキャプテン
すごく残念な試合になりました。イエローカードがあったり。自分たちでミスをしてしまったことが敗因だと思っています。クボタはすごくいい試合をしました。セットピースのところでも自分たちよりも上回っていたと思います。そこがキーポイントで、自分たちとしてばベストなプレーが出来なかった。しっかりと修正して前を向いていきたい。
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マークス対スミスの南ア代表対決
5m、22mに入るチャンスを作ることは出来たと思っているんですが、そこでミスをしてしまったりラインアウトのミスがあった。自分たちのゲームプランとしてはいつもと変わらず、同じような形でプレーをしていくことでした。あとは、ファーストフェイズ、セカンドフェイズのところでボールを失ってしまい、自分たちのモメンタムを作ることができなかった。自分たちの遂行力の悪さが今日の試合の敗因につながった。