3日、6位の東京サントリーサンゴリアスは、プレーオフの1枠をかけて、リコーブラックラムズ東京と対戦し、43‐34で勝利。勝ち点を40とした。4日行われた7位横浜キヤノンイーグルスが敗れたことでプレーオフ進出を決めた。
小野晃征HCの新体制となったサンゴリアスは今シーズン勝ち星に恵まれず苦しいシーズンとなったが、シーズン中盤から勝利を積み重ね8勝目。最終節は首位・ワイルドナイツとの対戦となる。試合後の小野晃征HC、堀越康介キャプテンが試合を振り返った。
2025/05/04
文●野辺優子
東京サントリーサンゴリアス 小野晃征ヘッドコーチ

小野晃征HC(右)
両チームの関係者、ファンの皆さん、熱い応援ありがとうございました。本当にリコーさんのモメンタムがある、特にTJ(・ペレナラ)から生まれるモーメンタムのチームだと思っていて、そこに対して自分たちの相手のモメンタムをどう止めるか、1週間通して自分たちのラグビーで自分たちのモメンタムを生み出すかというところをフォーカスしてやってきました。
その結果、今日勝てたかなと思いますので、引き続き来週パナソニックにしっかり自分たちのベストのラグビーをしたいと思っています。最後に、ホームのファンの試合が最後だったので、ホームのファンの皆さんにも一年応援ありがとうございますと伝えたいです。
――前節から戻ってきたプニヴァイ選手は、今日の試合も突破を見せていたと思いますが、改めてヘッドコーチから見てプニヴァイ選手の評価や試合における使い方をお聞かせください。
そうですね。本当に今日、プニヴァイ選手も含めて後半出てきた時に前に出てくれる選手だと思うので、残り20〜30分の時にスターターの選手たちが疲れてきた時に、その勢いが周りもエナジーになっていると思うので、すごくゲームの流れを変えられる選手だと思っているので、そういう意味で使っています。やっぱり流れを変える使い方をしたい。これまでも後半からの起用が多いと思うのですが、スターターでも今シーズン出ている試合もあるので、チームの選手のコンディションも含めて、その試合の戦い方を考えながら選んでいます。
――森谷選手は前半、後半もしっかりコートロールできたと思いますが、評価、どんな期待をしているか教えてください。
森谷選手も含めて、バックスの選手がキックランのバトルは勝ったかなと。リコーさんもロングキックを意識していた分、ダイレクトでバックフィールドの選手もキャッチして多く蹴り込めたことによって、森谷選手も前にチームを運んでランとキックの判断できたと思うので、すごくいいゲームの組み立てになったかなと思っています。
――今日プレーオブザマッチにも輝きました、コルビ選手のキックスピードも含めて、評価と、改めて欠かせない存在だと思いますが、チームとしての役割も含めて教えてください。
彼がボールを触ったり、ボールの周りにいると何かが起きるので、味方もどういう動きをするかも分からないくらいアグレッシブにアタックしてくれるところが期待しているので、この先もチェスリン(・コルビ)にボールを回して、彼だけではなくバックスリーの選手もみんな調子いいので、その3人として特に今日はうまくゲームを運べたかなと思っています。
東京サントリーサンゴリアス HO堀越康介キャプテン
本日は、すみません。こんな声でちょっと聞き取りづらいかもしれないですけど、今週1週間ずっと最初の10分、自分たちでファーストバンチを仕掛けて、自分たちのスタンダードでラグビーし続けようという風に話をしていて、その通りの10分間になったんじゃないかなとまず思います。
それが一つの勝因だなと思いますし、そこから相手のフィジカルとモメンタム、TJ(・ペレナラ)を中心に作っているモメンタムのところをうまく自分たちで練習した通りというか、分析した通りのことが試合中できて、少し相手にモメンタムが傾く時間帯もあったんですけど自分たちのもう一回ゲームプランを信じて、戻って80分間プレイできたことが勝ちにつながってるんじゃないかなと思います。
――最初の10分というところは、特にグラウンドの中で、どういったところをしっかりやっていこうとチームで言っていたんでしょうか。
特別なことは一つもなくて、もう一回自分たちのディテールというか、小さい細かいところの精度だったりとか、コミュニケーションだったり規律だとかそういうところをシンプルにやっていこうという風に話しました。あとは本当に、自分たちのベストを1週間いい準備できてもこの日に出さなかったら意味ないよ、というところをみんなに言い続けて。
今週一番いい準備してきたところのベストを今日出そうという風に試合10分間特に言い続けてきたので、そこがマインド的にも良かったんじゃないかなと思います。
――本当は勝ち点5で6位以内を決めたかったところでもあると思うんですけれども、シーズンの最初の方から考えると、ここまでこれたというところもあるのかなと思いますが、その辺はいかがですか。
そうですね、本当に、一戦一戦を大事にして戦ってきて苦しい時もあったんですけど、コーチ中心にリーダー陣みんなで、チームのカルチャーというか、根本のところは絶対にぶらさずにいい準備をし続けた結果が今日の立ち位置のところにあると思うので、まだプレーオフが決まったわけじゃないんですけど、次のパナソニック戦に向けてもまた一戦というところは何も変わらないので、またみんなで最高の準備をして、100%出せるような準備をしていきたいなという感じです。
――プレーオフ決まったわけではないんですけど、苦しみながらこの位置まで来たチームの評価、何試合か勝ち続けてという決まり方ではなかったと思いますが、その中で勝ち点を拾えてきた要因はどうでしょうか。
そうですね、もちろんシーズンの入りはもっと試合を勝ちたかったという、このチームは勝たないとダメというのは分かっていますが、起きたことは何も変えられないので、目の前の、この先も含めて、今日の試合も勝つことが大事だと思っているので、そこをしっかり全員が目の前のことにコントロールできることにコミットすることが大事だと思うので、来週のパナソニック戦に勝つというところは意識して、またいい準備をしたいと思っています。
――堀越選手はどうして声が枯れているのでしょうか
練習で声出しすぎて、昨日夜ちょっと部屋が乾燥しすぎて、ちょっと加湿器をつけないで寝ちゃいました(笑)。