強烈な爆走だった。
7月6日、秩父宮ラグビー場で行われていた関東大学オールスター。対抗戦選抜vsリーグ戦選抜は、リーグ戦選抜が33-29とリードして残り3分を迎えていた。
ここでボールを持ったのが途中出場した対抗戦のWTB内田慎之甫(うちだ・しんのすけ=筑波大)だ。自陣10m-22m線の中間付近でボールを持つと、ダブルタックルに来たリーグ戦のHO小泉、LOウーストハイゼンの真ん中をスピードで突破。さらにFLランギ、SH川久保(東海大)、WTB山川(関東学院大)と、次々と湧いてくるタックラーをスピード&腰の強さで突破。豪快な70m爆走で右中間へ逆転トライを決めるのだ。

内田慎之甫
「後半の最初から出してもらったけど、それまでの40分何もできていなくて、ノックオンやタックルミスも多かったので、ボールをもらえたら走りたいと思っていた。あの場面では、ボールをもって前を見たらFWの選手がいたので、これはスピードで行けるかな? と思って行ったらうまいこと抜けて、サポートもついてきてくれていたので、思い切って走りました」
佐賀工時代は、高2の花園・全国高校大会での4試合9トライ、東福岡との準決勝では後半からの出場で3トライをあげるなど強烈なインパクトを残してきた内田だが、東の聖地・秩父宮ラグビー場の緊張感はまた違ったようだ。

佐賀工時代の内田