1月13日、早稲田大学は第61回全国大学ラグビー選手権決勝で帝京大学と対戦。15‐33で敗れ5大会ぶりの優勝を逃した。指揮官の大田尾竜彦監督、今シーズンチームを牽引した佐藤健次キャプテンが決勝の80分を振り返った。
早稲田大学 大田尾竜彦監督
我々しては本当に持てるものを全部出しましたし、こういう素晴らしい環境で帝京大学さんという素晴らしい相手と決勝戦を戦うことができたことを非常に嬉しく思います。結果は残念でしたけども、ここまでチームを作ってくれた佐藤健次以下4年生に本当に感謝しかありません。帝京大学さんが素晴らしかったと思います。
――想定外のことがあったか
試合なのでいろいろありますが、戦評というのはちょっと控えたいので申し訳ないんですけど、去年の大敗からここまで立て直してくれて、健次と4年生には感謝しかないし、決勝で負けましたけど、ここまでみんなでしっかりと去年のウィークポイントを克服しながらやってくれたので、そこは彼らの力かなっていうふうに思います。決勝についてはいろんなことがあるのかもしれないですけど、ただ帝京さんの方が素晴らしかった。
――帝京大学は大学選手権で力をつけてきた
一番は、小村くんが入ったことによってチーム全体がすごく安定した。多分精神的なものだと思うんですけど、それによって(ダウナカマカマ)カイサくん、森山(飛翔)くんが非常に、本来のポテンシャルを出せるようになった。
我々としてはマークする、こちらがしっかりとロータックルをして止めないといけない選手という数が増えた。秋やったときは、基本的には青木くんをしっかり止めることがすごく重要だったんですけど、今日もそうですけど、ポイントになる選手が数人いました。ロータックルに入っているんですけどもやはり止めきれなかった。
――佐藤主将はどんなキャプテンだった
健次がスタートするときは、昨季の準々決勝で京都産業大学に大敗して、そこから日本一を本当に目指す、150人の部員の中で、半信半疑のスタートだったところも少なからずありました。
そこに対して、まず自分たちがもっとやらないといけないんじゃないかっていうのを体でしっかり示して、そこに芯を通してくれて、それを1年間継続してくれた。
その中で、3年生のときには見られなかったような声のかけ方だったり、元々持っている明るさだったり、人が変われどベスト8で大敗したチームが、本当の意味で日本一を目指せるところに連れてきてくれたのは、健次の本当のキャプテンシーというか、ラグビーに対して本気で向き合うし、仲間に対しても、チームに対しても。
そういうことができるキャプテンだったからだと思います。歴代の中でもに素晴らしいキャプテンじゃないかなと思います。
早稲田大学 佐藤健次キャプテン
まずこのような素晴らしい舞台で、大学最後の試合ができたことをすごい嬉しく思います。23人戦っていたメンバーを誇りに思いますし、コーチ含め多くの方に支えられながら、この1年やってきたので、最後は不甲斐ないキャプテンだったかもしれないですけど、1年間早稲田大学ラグビー部で主将をやれて幸せな1年間でした。
最後の1年はラグビー人生の中でも素晴らしい1年だったと思います。1年生から4年生の早稲田の中で、全員で、最後優勝という結果を掴みたかったんですけど、最後やっぱり帝京大学さんの方が強くて。来年、健吾たち中心にやってくれると思うので、キャプテン誰がなるのかわかんないですけど、頑張って欲しいなと思います。
――想定外のことがあったか
自分たちが持ってる力を全部出したし、準備してきたことも、多少うまくいかなかったことありますけど、本当に帝京大学さんの方が勝つ執念とか、そういうところが勝ったし、それが最後こういう結果になったのかなと思う。
僕たちも勝ちたい気持ちはありましたけど、それ以上にやっぱり主将のところで、恵斗の方がそういうところでチームを上手く引っ張れたのかなと思うので、もっともっと僕自身成長しなくちゃいけないなと思いますし、
1年生から4年生まで大田尾監督のもとでラグビーできて僕は幸せでしたし、最後1年間は大田尾さんを胴上げするためだけにラグビーを頑張ってきて、最後そういう形にはならなかったので、すごい申し訳ない気持ちでいっぱいなんですけど
これを糧に今後のラグビー人生頑張っていきたいなと思います。
――スクラム今年は自信を持っていた。最初の二つをやられたところから、いったん持ち直したところもあったけれども、厳しい結果となった。今日のスクラムを振り返って。
ヒットが出る段階まではやりたいように自分たちが仕掛けられたんですけど、そこから最初のファーストスクラムでいろんなアングルを取られてから、少しちょっといろんなところで僕たち自身がパニックを起こし、パニックを起こさないようにいろいろコミュニケーション取ってたんですけど、ヒットしてからの帝京大学さんの重さとか、そういうところで劣ってしまった。
今年1年ヒットをやっていこうということを話して、そこのヒットのところまではすごい良かったんですけど、それ以降のところが今日は崩れてしまったなという印象なので、来年、(杉本)安伊郎も残りますし、清水健伸も(新井)瑛大もいるんで、僕たちの思いを託して、あとはその3人含め、フロントローに来年頑張ってもらいたいなと思います。
――青木と試合の後何を話したか
優勝おめでとうということを伝えて、僕自身やっぱ恵斗がいなかったら、ここまでのプレーがでれてないですし、お互い2人で切磋琢磨したからこそ、このような大学お互い主将の最後決勝という舞台で、やれたのかなと思うので、本当おめでとうってことだけは伝えてリーグワンとかでやり返そうかなと思います。
――後半の試合の流れ
風上でエリアとっていこうって話をしていたんですけど、22mに入ったところと精度とか、スコアし切るところとか、一個一個の接点でやっぱ受けてしまって。そこで何回も何回も22m内に入ってスコアできなかったのが、負けた原因なのかなと思うので、そこがそうですね。そこですね。
――対抗戦の時と比べて
秋はやっぱり試合の最初に自分たちが流れをつかめたので、いい流れで運びましたけど、最初のスクラムでもし逆にペナルティ取っていたら、自分たちの試合になったと思いますし、本当僕の責任なのかなと思います。主将以外は全員勝ってたと思いますし、本当に申し訳ないなって。そこのスクラムで、やっぱり流れ持っていけたら結果も変わったのかなと思います。
――4年、大学ラグビーはどういうものだった。
負けっぱなしの大学ラグビーでしたけど、多くの方に出会えて、多くの先輩方、同期と後輩とラグビーできて、大学ラグビーでしか多分感じられないものとか、そういうのを感じられて、僕自身すごい有意義な4年間でした。
歴代の主将のように1人で戦いとか、そういうことができないので、チームのみんなに頼りっぱなししたけど、本当に最後主将になった1年は、日本代表だったり、いろんなもので、チームを離れることが多かったり、うまくチームをまとめられないときに、いろいろ支えてくれた同期であったり、主務であったり、本当にそういう人たちに感謝して大学生活終われたので、それはよかったんですけど、結果は出なかったんでトータルして見れば悔しい大学4年間だったかなと思います。
――今後の糧にこの1戦は今後に向けてどんな価値
まず本当に大学ラグビーで得たことを、今日の試合の悔しさを本当一生忘れずに本当に2027年(ワールドカップ)スタメンで出ます!お願いします。