23日、日本体育大学・健志台キャンパスではOTOWACUP・第35回関東女子ラグビー大会第4節、日本体育大学ラグビー部女子と立正大アルカスの一戦が行われた。
PR峰愛美、NO8向來桜子を擁する日体大とFL長田いろは日本代表キャプテン、SH阿部恵、SO大塚朱紗、HO公家明日香、LO吉村乙華、FB今釘小町と日本代表選手を多数擁するアルカス。
日体大は初戦のPieces戦には勝利したものの、前節のTKM戦は12-36で敗れ、1勝1敗。ショートウィークでこの試合を迎えた。一方アルカスはRKUグレースに26-22と接戦に勝利し、12日のインターバルを経て迎えた。
コンディションとしてはアルカス優位かと思われたが、前半から日体大が敵陣で優勢に試合を進めた。前半18分、大内田夏月のPGで日体大が先制。その後は両チーム激しいボールの争奪戦を繰り広げ、スコアが動かず。32分、日体大はボールを左右に大きく動かしアルカスディフェンスを崩すとWTB梅津悠月がトライ。
アルカスは中盤のエリアでの連携でミスが目立ち、ボールを奪われるシーンが多く見られた。結局前半は8-0と日体大がリードして終えた。
後半、アルカスのキックオフでスタート。アルカスが敵陣10m付近でチョークタックルを決めて、日体大がボールを出せずパイルアップ。アルカスボールのスクラムとなる。アルカスはそこからボールをキープしてフェイズを重ねると日体大が自陣ゴール前でペナルティ。アルカスSH阿部恵がクイックリスタートし、FL谷口令子がトライ。SO大塚朱紗のゴールはきまらずスコアは8-5。
アルカスが流れを戻したかと思われたが、日体大はすぐさま反撃。8分、WTB髙橋夢来の突破からゴール前まで前進。CTB山水野小暖がピックゴーでトライを決め13-5とリード。
さらに16分、CTB水野小暖の突破からボールをつないで最後はサクラフィフティーン、NO8向來桜子がゴール中央にトライ。大内田夏月のゴールもきまり20‐5とすると一気に流れは日体大へ。
20分には敵陣ゴール前でボールを奪うとFWでフェイズを重ね、LO村瀬加純がトライ。29分には中盤でボールを奪いカウンターアタック。アルカスは止めることができず、日体大・大内田夏月がゴール前でディフェンダーをステップで交わしトライ。32-5として勝負を決めた。
35分、敵陣22mのスクラムでペナルティーを獲得するとタッチに蹴り出しラインアウトのチャンス。モールを押し込み前進。FWでフェイズを重ねPR八尋瑛がトライ。さらに39分にもWTB江尻栞那がトライ。後半だけで6トライを決めアルカスを圧倒した。後半42分、アルカスはサクラフィフティーン、HO公家明日香がラインアウトモールからトライを決めるもそこまで。48-10で日体大が勝利を収めた。
この試合のスター・オブ・ザマッチには日体大LO西村零が選ばれた。
両チームともにバイウィークに入る。バイウィーク明けは日体大がRKUグレースと、立正大アルカスはTKMと対戦する。
日本体育大学 樋口真央キャプテン
――TKMに敗れてからショートウィークでしたがどんな準備をしてきたか
中5日しかなかったんですけど、しっかり相手がやってくることを頭に入れて、あとは先週の試合で自分達のミスが多くでていたので、そこの修正を一週間でしてきました。
――相手はサクラフィフティーンの選手が多くいますがどういうラグビーをしてくるとおもっていましたか
前回セットピースに課題が上がっていたので、セットピースが軸になるのは多分どの試合もそうだというのがあったんで、自分達にフォーカスして練習の中でも相手は9番10番は攻撃手な相手だとわかっていたのでそこに対する練習は徹底してやってきました。
――FBには今釘さんがいてキックを蹴ってくることも想定していたと思いますがそのあたりはどうですか
左右に蹴ってもキックの蹴り合いになるというのはわかっていたのでずっと頭に入れて一週間その練習はやっていました。
――大差がつきましたね
正直、この前の試合からどうなるか自分達も想像はついてなかったんですけど、いい感じで勝てて良かったです。
――15人制の準備はいつから?
太陽生命が終わってから大学セブンズまで少し間が空いたのでそこから準備を初めて、大学セブンズ終わってからはしっかり準備をしてきました。
――選手登録が20名と少ないので、80分フルで出場する選手が多いですがそこに対してはどういう準備をしていますか
本当に個人でケアしたり、とにかく怪我しないように。人数少ない分だけ団結力あがっているので、チーム一丸となって戦うことができていると思います。
――15人制としてのチームの仕上がり具合は
まだまだアタックでもディフェンスでも、もっと前に出て、もっとトライを取ってしっかりディフェンスしたいです。
――今日は下級生もトライをとりましたが、キャプテンから見て注目の下級生のプレーヤーを教えて下さい
今日リザーブで出場していましたが、八尋瑛はインパクトあるプレーヤーなんで、後半からいい起爆剤として出てきてくれると思うので注目して見ていただけたら嬉しいです。
―ー全国に向けてもっとチームとして成長させたいところ
本当に細かい部分もまだまだ完成しきれていない部分がたくさんあるので、そこをしっかり修正して、学生らしい一丸となって優勝を目指せるように頑張ります。
立正大アルカス 小出深冬キャプテン
アタックの面では数少ないチャンスのところで自分たちのミスで終わってしまったところが今回の敗因の一つかなと思っています。日体大はすごくボールを動かしてくるチームというのはわかっていたんですけど、ディフェンスのところで、こちらからプレッシャーをかけられずに相手の好きなようにアタックをさせてしまった。
――パスが繋がらない場面が見られましたが、それは相手のプレッシャーがあったから?
そうですね。プレッシャーと自分たちの焦りが大きかったです。なかなかブレイクダウンでプレッシャーがかかっていたので自分たちのテンポを出しづらかったというところで、少しずつアタックの乱れが出てしまったのかなと思います。
――今日のゲームテーマは
まずはフィジカルバトルでしっかり勝つというところが一つのキーポイントだったんですけど、アタックでもディフェンスでもそこが勝ちきれなかったのが全体の課題です。
――今日の試合からどこを修正していきたいか
アタックはしっかりトライを取りきるプランは自分たちで持っているので、そこをしっかり自分達がアタックし続けられるかが大事なので、今回のように自分たちのミスを減らすということ、あとは一歩でも二歩でも少しずつでも前に出続けるというところを次の試合に向けて修正していきたいです。