「ありがとうございます。でも、私だけじゃなく、チャレンジチームみんなでいただいたMVPだと思っています」
MVP受賞のスピーチで、17歳は、喜びと同時に仲間への感謝を口にした。太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ第1戦として行われた保土ヶ谷大会。2年目で新たに導入された個人表彰のMVPで読み上げられた名前は、優勝したアルカスクイーン熊谷の選手ではなく、その王者に果敢に挑んだ高校生主体の「チャレンジチーム」の堤ほの花だった。
大会初日は、アルカスクイーンとの戦いで20−21と肉薄。トライ数なら4−3で上回る戦いを見せたチャレンジチームは、大会2日目の決勝トーナメントでも、日体大女子を31−14、ラガールセブンを27−14で蹴散らし、決勝へ勝ち進んだ。その快進撃の主役が、堤ほの花だった。
日体大戦では前半1分、自陣のターンオーバーから司令塔・清水麻有とパス交換を繰り返しながらカウンターアタックで走りきって先制トライ。21−14で迎えた後半6分には大外のスペースを強気に走りきって試合を決定づけるトライ。
ラガールセブンとの準決勝では、キックオフリターンの80m独走を含む5トライの大爆発。
そしてアルカスとの再戦となった決勝でも、清水麻有との連携で2トライ。初日の4トライとあわせ、2日間で13トライの大暴れ。トライランク2位のマティトンガ(アルカスクイーン)の8トライに5本の大差をつけ、65点で得点王も獲得したのだから、大会MVP受賞も当然だろう。