32−27。格下とはいえ、これまでタフな試合を続けてきたジャパンと万全のコンディションでこの一戦にかけてきたロシア。本当の意味で「チーム力」が問われた重要な一戦。後半残り10分をきり、田村のグラバーキックを手中に収めたリーチ マイケルキャプテンの決勝トライでジャパンがなんとか勝利をした。点差こそ、僅差となったがこうした背景を考えると、「それでもジャパンに勝てなかった」という印象をロシアに焼き付けることができた。
2019年ワールドカップ開幕戦でも対戦するロシアに対し、この試合をしたことによって、ジャパンが足元をすくわれることなく万全のマインドセットで挑むことができるだろう。
試合後の記者会見でジェイミー・ジョセフヘッドコーチが話したコメントをたっぷりお届けする。
――試合全体を振り返ると
「ロシアは想定どおりタフに攻めてきました。イングランド戦を終えたジャパンを彼らは待ち構えていたと思います。非常にいいプレーをして、せめて来て、試合を通してプレッシャーをかけてきました。けれども後半にジャパンが挽回できたということが成長の兆しだと思いますし、一年前だったらこの試合を勝ちきれなかったかもしれない。今回、こういう結末までもってこれたということは、チームが成熟している証拠だと思う。
前半はターンオーバーされたのが10回、ペナルティーは8回犯してしまいました。プレッシャーがかかっていた中でそういう状況になってしまったことは、自分たちで首を締めるような行為だと思います。そういう展開を想定していたわけではないですが、ハーフタイムで話したことをしっかりとリーダーたちが後半、実践して挽回できたことが本当によかった。後半はペナルティー1回、ターンオーバー4回に抑えることができました。22−10から勝ちまでもっていくことができた結果は非常に良い成果ですが、課題は山積みだと思っています」