「完全復調」そう質問された姫野和樹は「はい」と明言した。オールブラックスLOレタリックから受けた首元へのタックルは後にレッドカードが出されるほど危険なものだった。しかし姫野は「何もないっす。ダメージは全くないです。」とケロリ。強靭さを見せた。オーストラリアA代表との試合では、長期離脱していたこともあり、納得のいくパフォーマンスは出せていなかった。しかし、この試合では「姫野らしさ」を随所に見せた。自陣ゴール前でのジャッカル、後半終了間際の密集からトライ。プレーを見た誰もが、姫野和樹「完全復調」を感じることができた。
――ピンチのときのジャッカルについて
狙っていました。(ボールは)見えています。今週、ブレイクダウンのボールに対してアタックマインドを持っていこうと準備していたのでそれが良かった。
――調子は?
コンディションはあがってきているし、調子もいいです。戦列から離れていましたが、自分の体と向き合って、佐藤先生のところにも行きましたし、すごくいい感じです。ラグビー感覚が徐々に戻ってきたという感じです。
――悔しさと手応えとどんな感じ
勝てない悔しさはあります。日本代表は惜しい試合をして良かったと見られがちですけど、僕らはそこで満足するチームではもうないですし、この敗戦を真摯に受け止めて、残り2試合、ビッグマッチがあります。フランスとアウェイで戦うのでしっかり勝ちにこだわって良い準備をしたい。
――後半トライ後、どんな話をしていた?
あの場面では1トライで追いつける点差だったので、あそこは自分たちが同じ画を見ること、ボールキープして自陣からトライを取りに行くという意思統一が必要だとおもっていたのでその話をしました。