ラグビー日本代表の夏シーズンが終わり一週間。日本代表は、NDA(ナショナルデベロップメントスコッド)との2チーム制で選手層の拡大を推進してきた。このシーズンでテストマッチで初キャップを獲得した選手は13人。その中の一人、LO辻雄康(東京サントリーサンゴリアス)はテストマッチ最終戦のフランス代表第2戦でリザーブから出場した。NDAでトンガXV戦に出場し、その後代表合流。ヴィンピー・ファンデルヴァルトが怪我による離脱で、ジャパンにとって課題の第2列。辻にかかる期待も大きい。フランス戦を終え、辻が感じたこととは。
――NDSから日本代表候補に
まずはNDSに選ばれて、試合に出るチャンスをいただいて、そこで昇格しようという思いでやっていた。
――代表に行って
やっぱりフィジカリティのところがチーム全員凄くて、練習内容が常にハードなところに追い込まれるというところで、自分の力を出すというところが課題だったので、そこを代表レベルというのを強く感じた。
――早く昇格したために逆に試合に出られなかった
そうですね。それはもちろんありますし、まず代表に昇格させていただいて、自分より後から来た選手が先に選ばれて、そこのもどかしさはありましたけど、気持ちを切らさず、しっかり常にチャンスを狙って行ったという感じですね。
――日本代表としてピッチに立った
緊張もありましたけど、とにかく自分の力を出してチームのためにやろうとした。10分ちょっと試合に出たが、自分の強みであるボールキャリーとか、コンタクトのところのシーンがあまり掴めなかったというのが、課題だなというふうに思います。攻守でしっかり、相手のディフェンスが揃っているところで、チームにしっかりモメンタムを与えるというのが役割だったりとか、ラインアウトやスクラムでのセットプレーでしっかりとチームを支えられるというところがLOとしての仕事かなと思います。
――FLではでないのか
まずはLOで試合に出て、しっかりLOで出られるという信頼を得てから、他のポジションにもチャレンジしていきたい。
――次の日本代表は9月から
少し休みに入りますが、次の遠征にも選ばれるためにも、選ばれてからもしっかり貢献できるようにコンディショニングをしっかりやっていきたい。
――目標
一番はW杯の遠征メンバーに入ることなので、そこにしっかり選ばれるために、今自分のできることを続けていきたい。
――叔父の松岡修造さん
NDSに入ったタイミングで、一回メールで連絡をいただきましたが、それ以降は連絡をとっていません。
親族にそういう(世界と戦った)方がいるというのは自分にとっても大きいですし、そういう存在になれるように、一人の叔父として尊敬しているので、自分もそうなれるように頑張りたいです。
――日本代表とは
自分にとっては雲の上の存在で、自分がそこに行ける、なれるなんてリアルで思えてなかったけど、練習だったりとか、自分の目の前の自分がしなければいけないことを100%に近づける努力をしてきた上での今回の招集だったと思うので、それをこれからも続けてワールドカップのメンバーに選ばれたい。
――2023年に向けて、初キャップを得る前と得た後では見える景色が違ったか
日本代表としてピッチに立った経験は心境的には大きいかなと思います。その中で、メンタル的に落ち着いてしっかり自分の強みを出せるようになれたかなと思いますので、こういう経験をするチャンスをしっかり自分で掴み取ってさらにいいプレーをしたいと思います。