堀江&田中がNZオタゴ州代表スコッドに選出 ITMカップ経由、スーパーラグビーを目指せ! | ラグビージャパン365

堀江&田中がNZオタゴ州代表スコッドに選出 ITMカップ経由、スーパーラグビーを目指せ!

2012/07/07

文●斉藤健仁


7月6日、ニュージーランド(NZ)から日本に朗報がもたらされた。春の日本代表キャンペーンを辞退してNZに挑戦していた日本を代表する2人の選手、代表キャップ17のHO堀江翔太選手&代表キャップ31のSH田中史朗選手(ともにパナソニック)がオタゴ州代表スコッド31名に選出された。

アイブスも含めパナソニックから3人選出! 8月末に開幕

昨年のW杯直前のイタリア戦でケガをしてしまい、シーズンを棒に振ってしまったアイブス(中央)。今季は調子がよさそうだ

昨年のW杯直前のイタリア戦でケガをしてしまい、シーズンを棒に振ってしまったアイブス(中央)。今季は調子がよさそうだ

当時に同じくパナソニック所属し、日本代表経キャップ8のLOジャスティン・アイブス(Justin Ives)も選ばれ、ワイルドナイツから合計3人がオタゴ州代表チームとして「2012年ニュージーランド 州代表選手権 ITMカップ」(以下ITMカップ)を戦うことが決まった。

オタゴ州代表チームは、今シーズンから日本で長らくプレーした元NZ代表トニー・ブラウンがHC(ヘッドコーチ)を務めており、スコッドにはオールブラックスキャップを持つFLアダム・トマソン、リコーで活躍した元オールブラックスのBKタマティ・エリソンなども名を連ねている。

ITMカップは、かつては14チームの総当たり戦が行われていたが、現在は14チームを上位7チームのプレミアシップ(1部)と、下位7チームのチャンピオンシップ(2部)に分けて総当たりのリーグ戦(6試合)が行われている。ただ1部のチームであれば2部の4チームと、2部のチームであれば1部の4チームと交流戦を行うため、合計10試合を戦う。

そして1部、2部、それぞれでプレーオフを行い、1部の優勝チームは優勝、2部の優勝チームは1部7位と自動入れ替えとなる。オタゴ代表は昨シーズン2部で3位、全体では10位だったため、今シーズンも2部のチャンピオンシップに所属する。オタゴ州代表チームは2部で優勝し、1部昇格することが目標となろう。

今年のITMカップは8月23日に開幕し、オタゴの初戦は25日にホームで行われるノースランド戦である。その後は10月14日までリーグ戦が行われ、19日と20日に1部と2部の上位4チームによってプレーオフ準決勝が、26日に2部のプレーオフ決勝(=昇格争い)、27日に1部のプレーオフ決勝が行われる。

そのため、3人のトップリーグでのプレーを見ることができるのは早くてもウインドウマンスが明けた12月になりそうだ(もしかしたら活躍次第では、3人全員が11月の日本代表キャンペーンに招集されるかもしれない)。

ITMカップで活躍すればスーパーラグビーの道が見えてくる!

タックルとパス捌きに優れたSH田中。NZでさらなる飛躍を誓う!

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ITMカップと呼ばれるようになったNZ州代表で、現在までプレーした経験を持つ日本人選手は以下の5人。坂田好弘氏(現関西ラグビー協会会長)がカンタベリー、大久保直弥(現サントリー監督)がサウスランド、四宮洋平(エクサンプロヴァンス)がノースランド&マナワツ、遠藤幸佑(トヨタ自動車)がカンタベリー、浅野良太(NEC)がマヌカウでプレーした(元ヤマハ発動機の木曽一はノースハーバーのスコッドに選出されたがプレーせず)。もし、田中と堀江がITMカップに出場することになれば、それぞれ6人目、7人目の選手となる。

堀江と田中の2人はオールブラックス経験者から若手選手がプレーする、このITMカップでの活躍が認められれば、翌年の2月から行われるスーパーラグビーに参戦するチームとの契約が現実味を帯びてくる。もちろん、そのためには、まずオタゴ州代表チームでレギュラーを獲得し、試合に出場してアピールすることが欠かせない。

堀江はNZへ渡る前に「(オタゴ州代表を母体とする)ハイランダーズじゃなくても、オーストラリアのチームでも、どこでも良いからスーパーラグビーでプレーしたい!」と抱負を語ってくれた。日本人初のスーパーラグビープレイヤーを目指して--堀江と田中のNZでの戦いは続く。

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