ここまで3位の東京サントリーサンゴリアスは、秩父宮ラグビー場で東芝ブレイブルーパス東京との「府中ダービー」に挑んだ。既に両チームともにプレーオフ進出を決めているが、ダービーマッチとして互いに負けられない戦い。予想通り激しい戦いとなった。
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サンゴリアスは序盤、WTBジョネ・ナイカブラにブレイクされ、CTBタマニバルのトライ、さらにCTBニコラスマクカランの連続トライでリードを許す展開。それでもブレイブルーパスWTBジョネにイエローカードが出され1人数的優位となると反撃に転じる。
![中村亮土](/img/2024/0429/685638aa89633985b1d050b915aacca4_original.jpg)
中村亮土
![下川甲嗣](/img/2024/0429/5ec691da810f30de716d8a6fb39bb903_original.jpg)
下川甲嗣
FWの接点でブレイブルーパスとガチンコの勝負に挑み、大外のWTB尾崎晟也にボールを回すもなかなかスペースが作れず、ゴールライン直前でもフェイズを重ねるがトライを取り切れない状況が続く。結局数的優位の時間帯に得点をとることができないまま、前半のロスタイム、ようやく外にスペースを作り尾崎晟也がトライ。10-17として前半を終える。
![イザヤ・プニヴァイ](/img/2024/0429/e9fd8e0f0d506b408d8df094b70bd0e0_original.jpg)
イザヤ・プニヴァイ
後半、2トライを決められリードを広げられたサンゴリアスは24分にHO宮崎達也、30分にWTB江見翔太と返すも点差は縮まらず、試合終了間際にCTBイザヤ・プニヴァイがトライをきめてノーサイド。ボーナスポイントを獲得することもできず27-36で敗れた。サンゴリアスの勝点は50のまま。4位のイーグルスが49と1点差となり、最終節で3位通過か4位通過かが決まる。最終節の相手はクボタスピアーズ船橋・東京ベイ。タフな試合が続く。
![ニコラス・サンチェス](/img/2024/0429/ee2c6f6a1b4b74437f0c0fcee90f6932_original.jpg)
ニコラス・サンチェス
![宮崎達也](/img/2024/0429/509c4085a824789dae2ea16fa0eb9824_original.jpg)
宮崎達也
東京サントリーサンゴリアス 田中澄憲監督
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たくさんの観客の中、すばらしい環境でやれたことを嬉しく思います。間違いなく、府中ダービーということで注目度が高かった。互いに負けられないプライドと意地がぶつかるような試合だった。ブレイブルーパスのフィジカリティ、強かったと思います。ただトライ数は5本、4本というところがあるので、そういうところは自分たちの我慢しながらのアタックができれば、スコアできることがわかったし、そういうところはポジティブなところだと思います。最終節、クボタ戦が残っていますので、クボタもフィジカルなチームなので、大きな学びを得たので、しっかりと成長させて、クボタに勝って、また東芝さんにチャレンジできるようにしたい。
――ディフェンスの評価は
田中 簡単に取られた場面があったが、自分たちのシステムで守っていて、システム自体は悪くなかった。システムの中に穴があるのでそこを突かれた。学びにして、自分たちのディフェンスにこういう脅威があるとリアクションしていきたい。(チップキックでやれたシーンは)あのリアクションだとできていなかった。できていれば2回やられていないし、カウンターでやられたシーンも、神戸でやれたシーンと同じだったので、ディフェンスのシステムに対する課題が明確になっていると思います。
![ブレイブルーパスWTBマイケル・コリンズにはディフェンスの裏を狙われゲインを許した](/img/2024/0429/e292f2b38972a88c3eaaa67479b68acf_original.jpg)
ブレイブルーパスWTBマイケル・コリンズにはディフェンスの裏を狙われゲインを許した
――ブレイクダウンでつかまれているシーンも多かったが
田中 東芝は大きい、強い選手が多いので、ボールキャリアが抱え込まれて時間をかせがれるところがあった。チョークタックルされたときの対処法に今週、取り組んだが、自分たちのものになっていないと感じたので取り組んでいきたい。そこだけではないが、細かいアタックの幅だったりも出てくるが、大きいなところだとブレイクダウンの対処方はしっかりしないといけない。
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――最後の最後、トライを取れたが……
田中 今、考えられることは2つあるが、(キックを蹴るかボールを選択するか)どっちを選択するか。それはしっかり映像も含めてレビューを見て、セミファイナルまで3週間あるので、向上できるのはどっちかだと思う。
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――後半、HO宮崎が出場しました。
田中 宮崎は最初トレーニングスコッドから入って、最初はトレーニングにまったくついてこられない選手だった。1シーズンが終わって、彼の中で成長してゲームに出たい、勝ちたいという思いが出てきて、いい意味で姿勢がすごく進化した。この前のゲームは(メンバー入りしたが)出場できなかったが、出たときは、自分のトレードマーク、 自分のやれることを100%やってくれた。大越も久しぶり出たし。彼らが自分のやれることを100%やったことがチームにモメンタムもたらしてくれた。彼らがいい仕事をしてくれたなと思います。
――準決勝に向けて3位がいいか4位がいいか
田中 次のクボタに勝ってもう一度、準決勝、東芝にチャレンジしたい。本当に、大きな学びを得たと思うので、その学びを活かせるチャンスだと思うので、そういう舞台で、この悔しい敗戦のリベンジになると思う。
東京サントリーサンゴリアス 堀越康介キャプテン
東芝さんのフィジカルのところで、大きなプレッシャーを受けて、これだけミスしてしまうと自分たちのやりたいラグビーができないし、相手に流れがいってしまう。相手の土俵で戦うことが多かったので、そこは改善というか、今後の学びだと思うのでしっかり直していきたい。前半の最後、フェイズ数を重ねてトライをすることができたし、ああいうラグビーは、サンゴリアスがやりたいラグビーだと思うし、自信を持ちながら見直すところは見直してブラッシュアップしていきたい。
![大越元気](/img/2024/0429/35a8bb24f304c6bb976d8a8680fd89b4_original.jpg)
大越元気
――もう少し、前半、テンポアップしたかった?
堀越 やりたいテンポではなかったなと思います。それは東芝のブレイクダウンの圧力、 上手かったですね。ちょっとグレーゾーンじゃないですけど、手の使い方やペナルティーにならない程度のプレッシャーが徹底していて、その対応が遅れたかなと思います。(後半は)ブレイクダウンもあるが、相手も疲れてきたと思うが、キャリーが1、2歩、前に出られてブレイクダウンにプレッシャーかけられない状況も後半の後半があった。ああいったところをどんどん重ねていきたい。
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――スクラムについて
堀越 スクラムは上手く組めたんじゃないかなと思います。ギャップのところで原田と駆け引きはあったが、おおまかに組みたいギャップで狙い通りのスクラムを組めた。
――ラインアウトはてこずった
堀越 今日、僕の中で一番大事なのはセットピースだと思っていたが、いい流れできて、タッチに蹴ってラインアウトミスしてしまうと、自分たちのプランが何もできなくなる。そういったところも含めて、次どうするかが一番大事。また1週間積み上げて、100%の成功率を目指していきたい。