今年も激戦の早慶戦・2点差で早稲田が勝利。トライ数で上回るも慶應は勝利ならず。 | Rugby Japan 365

今年も激戦の早慶戦・2点差で早稲田が勝利。トライ数で上回るも慶應は勝利ならず。

2017/11/24

文●編集部


11月23日、秩父宮ラグビー場では、伝統の第94回早慶戦が行われた。ここまで4勝1敗どうしの2チーム。慶應は前試合で帝京大をわずか2点差まで追い詰める接戦を演じていた。戦前の予想では2010年の試合を最後に勝利がない慶應優位との見方が多かった。

SCOREBOARD

関東大学対抗戦A 2017/11/23 秩父宮

  • TRY:2 
  • CON:2 
  • PG:3 
  • PG 前半16'' 9 齋藤直人
  • PG 前半36'' 9 齋藤直人
  • PG 後半7'' 9 齋藤直人
  • TRY 後半28'' 6 佐藤真吾
  • CON 後半28'' 9 齋藤直人
  • TRY 後半32'' 5 加藤広人
  • CON 後半32'' 9 齋藤直人
  •  
  • 後半 0'' 15 古賀由教 → 23 中野厳
  • 後半 13'' 4 中野幸英 → 19 中山匠
  • TRY:3 
  • CON:3 
  • PG:0 
  • TRY 前半13'' 9 江嵜真悟
  • CON 前半13'' 10 古田京
  • TRY 後半11'' 6 中村京介
  • CON 後半11'' 10 古田京
  • TRY 後半24'' 4 辻雄康
  • CON 後半24'' 10 古田京
  •  
  • 後半 7'' 12 堀越貴晴 → 22 栗原由太
  • 後半 31'' 14 宮本瑛介 → 23 豊田康平
  • 後半 37'' 6 中村京介 → 20 川合秀和
  • REVIEW

    早稲田は敵陣まで攻め込むもハンドリングエラーが多くリズムに乗り切れない。

    早稲田は敵陣まで攻め込むもハンドリングエラーが多くリズムに乗り切れない。

    ビックマッチということもあり、互いに前半は「手堅く」「勝敗にこだわり」すぎて、ここまで見せてきた積極的なプレーが少なかった。またプレッシャーから、ミスも多く7−6と慶應がリードして後半を迎える。

    3つのPGを全て成功させた早稲田SH齋藤

    3つのPGを全て成功させた早稲田SH齋藤

    後半最初にスコアしたのは、早稲田。前半から2つのPGを決めているSH齋藤直人(2年)がPGを決め9−7とする。直後の51分、慶應はゴール前のラインアウトからドライビングでFL中村京介(4年)がトライ。さらに24分、FB丹治辰碩(4年)にゲインを許し、早稲田が堪らずペナルティー。

    慶應FB丹治の突破からチャンスを迎える。

    慶應FB丹治の突破からチャンスを迎える。

    SH江嵜真悟(4年)がクイックスタート。江嵜から再び丹治がボールを受けるとさらにゴール前へ前進。順目に展開しこんどはFWで押し込む慶應。丹治に2本ゲインを許した早稲田は、FWだけでなくBKにもケアするためブレイクダウンにそこまで人数をかけられない状況。

    LO辻が押し込みトライ

    LO辻が押し込みトライ

    慶應はそのままFWで押し込み最後はLO辻雄康(4年)がトライ。古田のコンバージョンも決まり21−9と慶應がリードを広げた。

    慶應SO古田も難しい角度からのコンバージョンキックを全て決めた

    慶應SO古田も難しい角度からのコンバージョンキックを全て決めた

    残り時間は15分たらず。「自分らのミスから取られていたので、ミスをなくそう。そして、ミス少なくして僕らがアグレッシブなアタックできたら前に出られたので、そう声をかけました。」(加藤広人キャプテン・早稲田)ここから早稲田の反撃が始まった。

    後半途中から出場のFB中野厳。相手ディフェンスに絡まれながらもしっかりとボールをキープ。

    後半途中から出場のFB中野厳。相手ディフェンスに絡まれながらもしっかりとボールをキープ。

    68分、CTB黒木健人のゲインから、敵陣に入り込んだ早稲田。フェイズを重ねボールをキープ。最後はFL佐藤真吾(3年)が右サイド隅にトライ。難しい角度のキックを齋藤がきっちりと決め16−21とする。

    早稲田が連続攻撃でゲイン。ついにキャプテン加藤のトライで同点に。

    早稲田が連続攻撃でゲイン。ついにキャプテン加藤のトライで同点に。

    さらに直後のキックオフ。「自陣からでも積極的に攻めた」(齋藤・早稲田)。左右にピッチを大きく使って、速い展開で前進を繰り返す。「最初に食い込まれてしまってから悪い循環になってしまった」(佐藤大樹キャプテン・慶應)。早稲田はキャプテンのLO加藤がトライを決め21−21の同点とした。

    齋藤の逆転コンバージョンキック

    齋藤の逆転コンバージョンキック

    逆転をかけたコンバージョンキック。ここまで全てのプレースキックを決めている齋藤がボールを蹴る。「ゴールキックは直人が調子よかった。毎試合、高いパフォーマンスをしてくれていたので決めてくれると信じていた」(加藤キャプテン)

    「君島キッキングコーチから、常に同じルーティンでキックを蹴るということを教えられてきたのでその通り蹴りました。相手も視野に入ってきましたが、それで外したら負けだなと思ってまっすぐ蹴りました」(齋藤直人)


    齋藤が蹴ったボールはゴールポストに吸い込まれるように入った。早稲田がついに逆転し23−21。

    早稲田SO岸岡

    早稲田SO岸岡

    リードした早稲田は、アタックの起点となる齋藤の素早い球捌き、さらに左サイドにはFL佐藤、右サイドにはLO加藤と強いランナーをおいて左右に展開しながら連続ゲイン。

    76分、加藤、中野でゴール前までボールを運び、慶應のディフェンスを引き寄せると、SO岸岡智樹が左サイドの佐藤へ大きく展開。佐藤の前方には誰もいない。佐藤がボールをグラウディングして、勝負ありと思われたが、岸岡のパスがスローフォワードと判定されノートライ。

    張り替えた芝。スクラムの度に剥がれてしまうことも・・・

    張り替えた芝。スクラムの度に剥がれてしまうことも・・・

    慶應は残り3分少々、逆転をかけたアタックを試みる。自陣10m付近のマイボールスクラムからボールをキープ。フェイズは14。ついに敵陣22までボールを運ぶ。早稲田も必死のディフェンス。ルーズボールとなって早稲田がラックアンプレヤブルで早稲田ボールのスクラム。

    「残り時間は1分」早稲田は是が非でもボールをキープしたい。慶應はスクラムでプレッシャーをかけ何とかターンオーバーしたい。早稲田は慶應の激しいプレッシャーを凌いで、ボールをキープ。最後は齋藤がボールを外に蹴り出してノーサイド。


    23−21で早稲田が激戦を制し、勝利した。


    COMMENT

    早稲田 山下大吾監督


    いつも通り、アグレッシブやろう、大胆に行けと送り出した。相手のキックゲームに付き合って自分たちのリズムに乗れなかった。アタックしてもハンドリングエラーして、いまいち乗り切れなかった。後半、逆に風下だったので開き直って攻めようというところで、選手たちがよく逆転してくれたなと思います。

    ――後半の後半攻められた要因は?


    9月からアタックをやり続けて、かなりハードな練習をして選手たちがしっかり身体にしみついているのではないですかね。

    (前半は)キックは蹴るなといっていない。蹴るなら大胆に蹴ろ、と言っている。蹴り合い負けっていなかったが、チェイスが緩かったりした。前半、野口が相手のダイレクトタッチ誘っていたことはよかった。そもそも蹴り合いしていることは我々の日常ではない。そのあたりは、蹴り合いに付き合い過ぎたのかなと思います。(ハーフタイムは)蹴るのならコンテストキック、後半は風下とわかっていたので、ノーキックでいけと言いました。

    ――SH齋藤直人のパフォーマンスについて


    直人がいいと写るときが、チームのテンポ出せている。後半がそう。後半、ショット選択したときに上からショットと判断したら、岸岡が風が強いと言ったが、直人が自分が「いける」と言った。キックの2点、3点大きかったので良かった。

    ――途中から入ったFB中野巌選手について


    4年生で今シーズン、春はファーストジャージー袖を通したが、今シーズン初めてだと「思います。去年から積み上げてきたものが4年生で花開いた。いいプレーをしていた。抜群に良かった。ビッグゲームなのでBK誰かケガしてしまうことが想定されたので、ディフェンスとトータルでしっかりゲーム作れる選手として中野を入れた。さすが4年生、集中力を持ったプレーをしていた。


    ――お互いキッキングゲームにされたと言っていた。


    そうですね。両SOのキャラクターかと思います。早めに岸岡がコンテストキックを蹴ったことが良かった。決して蹴り合いに負けていたとは思わないが、自分たちのペースではない。慶應さんもそう思っていたら、さすがビッグゲームですね。


    ――明治大戦に向けて


    しっかり振り返って、チームでやること以外にも、FWのセットピースとラインアウトモールとまだまだ課題がある。明治さんと言うより、自分たちが駆け上がっていかないといけない道が決まっている。しっかり日々、自分に勝っていけるかなと思います。

    早稲田・加藤広人キャプテン


    僕らのテンポで、アグレッシブ攻めていこうと話をして、相手どうこうではなく、自分たちのテンポでアタックしようということだった。前半、キックゲームやミスで自分たちのペースにもっていくことができなかった。後半、2トライ取られたから、危機感を持って アグレッシブにアタックができた。自分たちから自分たちのテンポが作れなかったのが(今後の)課題かなと思います。

    ――キッキングゲームに関しては?


    (前半は)風上ということで、相手に敵陣深く攻められて、自陣で攻めたくなかったの結果的にキックゲームになった。前半の最後方にアグレッシブに攻めようという話が出たが、
    自分たちのペースにもっていけなかった。

     
    ――後半2トライ取られて、インゴールで何を?


    自分らのミスから取られていたので、ミスをなくそう。そして、ミス少なくして僕らがアグレッシブなアタックできたら前に出られたので、そう声をかけました。

    ――今後の抱負


    この試合であらためて、自分らはまだまだと再認識した。でも日本一になるために止まっていられないので、しっかり上井草で今日出た課題を修正して、次の明治大戦に言い準備をしたい。


    ――明治大戦に向けて


    自分らで自分らのテンポ作れなかったので修正していきたいし、自分からも声を掛けていきたい。またFWなので自分自身セットピースを修正して、より強固なものにしていきたい。相手が明治というのもあるが、自分たちのペースで戦っていきたい。

    慶應義塾大・金澤篤HC


    今日の試合は自分たちがやろうとしていたBDプレッシャーなどいくつかのところでは選手がいいパフォーマンスを発揮してくれた。ただポゼッションのところで前半だと早稲田大のキックに付き合ってしまって自分たちのボールを簡単に手放し、後半、消極的なプレーで自分たちのアタックが継続できなかった。

    選手に勇気を持たせられなかったのは自分の責任ですが、まだ(試合は)続きますので、今日の試合の最後のように自分たちはもっているものがあるので、もう一度、ここから成長できるように頑張っていきたい。

    LO佐藤大樹キャプテン


    今日の試合ブレイクダウンでプレッシャーかけようと思ったのですが、後半、食い込まれたり、ブレイクダウンでファイト上手くできないときがあり、いいリズムで出されて、いいランナーに走らせてしまった。まだ終わりではないので全員で日本一に向かってやっていきたい。

     

    MEMBER

  • 1 鶴川達彦
  • 2 宮里侑樹
  • 3 久保優
  • 4 中野幸英
  • 5 加藤広人
  • 6 佐藤真吾
  • 7 幸重天
  • 8 下川甲嗣
  • 9 齋藤直人
  • 10 岸岡智樹
  • 11 佐々木尚
  • 12 中野将伍
  • 13 黒木健人
  • 14 野口祐樹
  • 15 古賀由教
  • 16 千野健斗
  • 17 鷲野孝成
  • 18 土田彬洋
  • 19 中山匠
  • 20 西田強平
  • 21 吉岡航太郎
  • 22 加藤皓己
  • 23 中野厳
  • 1 細田隼都
  • 2 安田裕貴
  • 3 吉田雄大
  • 4 辻雄康
  • 5 佐藤大樹
  • 6 中村京介
  • 7 永末千加良
  • 8 松村凜太郎
  • 9 江嵜真悟
  • 10 古田京
  • 11 小原錫満
  • 12 堀越貴晴
  • 13 柏木明
  • 14 宮本瑛介
  • 15 丹治辰碩
  • 16 岡田遼大
  • 17 渡邊悠貴
  • 18 大山祥平
  • 19 山中侃
  • 20 川合秀和
  • 21 小宮山大地
  • 22 栗原由太
  • 23 豊田康平

  • GALLARY

    早稲田は前半、攻め込むもハンドリングエラーが目立った

    早稲田は前半、攻め込むもハンドリングエラーが目立った

     

    慶應は接点でボールに絡み、早稲田のノットリリースザボールを誘った。

    慶應は接点でボールに絡み、早稲田のノットリリースザボールを誘った。

     

    早稲田のモールを慶應ががっぷり受け止めて前進を許さなかった。

    早稲田のモールを慶應ががっぷり受け止めて前進を許さなかった。

     

    ボールチェイス、慶應・堀越(左)、早稲田・岸岡(右)

    ボールチェイス、慶應・堀越(左)、早稲田・岸岡(右)

     

    突破をはかる慶應FB丹治

    突破をはかる慶應FB丹治

     

    精度の高いキックでエリアマネジメントするSO古田

    精度の高いキックでエリアマネジメントするSO古田

     

    突破を図るHO安田

    突破を図るHO安田

     

    スクラムは慶應がプレッシャーをかけた

    スクラムは慶應がプレッシャーをかけた

     

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