早稲田が伝統の早慶戦を制し、全勝をキープ。慶應は4敗を喫し大学選手権出場が厳しい状況に | ラグビージャパン365

早稲田が伝統の早慶戦を制し、全勝をキープ。慶應は4敗を喫し大学選手権出場が厳しい状況に

2019/11/23

文●編集部


23日、秩父宮ラグビー場では、関東大学対抗戦、早稲田大学と明治大学の一戦が行われた。今年で96回目となるが、昨年までの戦績は早稲田68勝、慶應20勝、7つの引き分け。激しく雨が吹き付ける中、会場には16,393人が訪れた。

ここまで全勝の早稲田に対し、明治、筑波、日体大、に敗れて選手権出場のためはに一戦必勝の慶應。戦前の予想では早稲田有利と見られたが、雨でボールが滑る、厳しいコンディションということもあり、互いにミスが目立ち、ノーサイドの笛が吹かれるまで競った展開となった。

TIMELINE

前半4分 早稲田 TRY 5-0
WTB古賀由教(4年)が敵陣22m手前で相手ディフェンスの裏をつくキックでボールをインゴールへ蹴り込み、自らグラウディングしトライ。SH齋藤直人、キック失敗

 

前半16分 早稲田 TRY 10-0
WTB古賀が1対1の局面で、ステップを刻み相手を抜き去り左隅にトライ。SH齋藤、キック失敗。

前半19分 慶應 TRY 10-7
敵陣ゴール前ラインアウトからのサインプレーでHO原田衛(2年)がトライ。SO中楠一期(1年)のコンバージョン成功

前半42分 慶應 PG 10-10
ゴールほぼ正面で慶應がPKを獲得。中楠のPG成功。

後半10分 早稲田 TRY 17-10
CTB中西亮太朗(2年)の突破から敵陣22m手前でパスを受けたSO岸岡智樹(4年)がそのままインゴールへトライ。直前のハーフウェイからやや敵陣寄りの中央ラックから、SH齋藤が相手のディフェンスラインを見て右サイドへ展開する判断が冴え渡りトライにつながった。齋藤のキック成功

後半13分 慶應 22 IN 12 OUT

後半20分 慶應 21 IN 11 OUT

後半25分 慶應 20 IN 4 OUT

後半27分 早稲田 17 IN 1 OUT, 19 IN 5 OUT, 23 IN 11 OUT

後半27分 慶應 16 IN 1 OUT

後半34分 早稲田 20 IN 6 OUT

後半35分 慶應
ボールをキープし続け、フェイズは28。LO今野勇久(1年)がボールをキャリー。早稲田PR3小林賢太(2年)がジャッカル。最大のピンチを守り切る。

早稲田SH齋藤から岸岡にパス、岸岡が外に蹴り出しノーサイド。

早稲田SH齋藤から岸岡にパス、岸岡が外に蹴り出しノーサイド。

後半41分 早稲田 18 IN 3 OUT 

試合終了 早稲田 17-10 慶應

天を仰ぐ、慶應・栗原キャプテン

天を仰ぐ、慶應・栗原キャプテン

勝利した早稲田は、3位以上が確定し大学選手権への出場が決定した。最終戦は明治との「早明戦」。勝利すれば、もちろん全勝で昨年に続き優勝が決まる。敗れた慶應は4敗目。明日24日に行われる、筑波対日体大の試合が引き分けでなければ、大学選手権22季連続出場が途絶えることになる。(筑波、日体大ともに慶應に勝利をしているため)

CTB長田

CTB長田

早稲田大学 相良南海夫監督


雨の中で大観衆の中で伝統の早慶戦ができたことを本当に嬉しく思います。またその中で勝利収めることができ本当によかった。


――帝京戦に勝利して、(2敗している)慶應との戦い。競った展開になったことについて。


勝ったというポジティブの気持ちしかないです。もしかしたら、選手に対して帝京戦の後、今シーズンあまりいい成績を残せていない慶應に対して、こういうときの慶應は怖いぞと私含めコーチ陣やOBが選手たちに意識させすぎた部分もあったかもしれません。ただ、ここ10年くらいの早慶戦を見てみると、だいたいが1トライ差とか、競った試合だったので、今回も相手の状態など関係なく競った試合になることを予想していました。

――ディフェンスについて


すごく選手の成長感じました。キャプテンが言ったように、レフェリーとの相性の部分で苦労している状況の中でも、後半、あの場面は反則せずに守りきれたことは、この2年間積み上げてきていることが選手たちに根付いてきていることを感じた。


――全勝で早明戦むかえること


先程言ったように、今日は勝った事をポジティブに捉えています。明治の明日の結果次第ですが、全勝で早明戦をむかえることは我々にとって、今シーズン、目指していることの一つです。対抗戦の最終戦に、すべてをぶつけることができる。今日はもう終わったので、来週にむけていい準備をしていきたい。

早稲田大学 齋藤直人キャプテン


――たちあがりトライを連続でとってから苦しい展開になった要因は


崩れた要因は、敵陣での自分たちのペナルティーから相手を自陣に入らせてしまい、そこから失点を許してしまった。 

前半、風下ということで規律を保ったままプレーして、後半は風上を利用してエリアをとりながらプレーしようとしました。
修正点としては、ペナルティーの部分で、レフェリーともコミュニケーションをとりきれなかった点です。

あとは、想定外のサインプレーへの対応です。この2週間、必ずあると聞いていましたが、相手に奪われたファーストトライは、今まで見たことのないプレーをやられてしまった。今後の修正点としたい。

――ディフェンスについて


耐えることができたと思います。今日の試合は、ディフェンスでの我慢の勝負だと思っていて、ターンオーバーできれば自分たちのアタックができると話をしていました。横と連携して必ず守りきると声を掛け合っていた。いいディフェンスができていた時は全員がいい共通認識をもっていた。


後半は自陣にいる時間帯が多かった早稲田

後半は自陣にいる時間帯が多かった早稲田

――全勝で早明戦をむかえることについて


全勝で早明戦を迎えるのは嬉しいです。前回の試合、今回の試合と厳しい試合に勝利シましたが、選手全員現状に満足していない。明治戦までの一週間、明治にフォーカスするのではなく、自分たちが一週間でどれだけ成長できるかにフォーカスして準備をすすめていきたい。

慶應義塾大学 栗原徹 監督


明治、筑波、日体大に敗れ、学生と一体になって準備をしてきました。それを出すことができたのが7点差の敗戦だと思います。選手は一生懸命やってくれました。この7点を考えて、帝京戦、今後につなげていきたい。

――栗原キャプテンがリザーブとなったこと。ショットの選択について


脳震盪明けということと、この2週間の中で1試合行いました。そこでのパフォーマンス で三木(亮弥)がよかったので、彼をブースターとして、後半に使っていくと本人とも話をしました。前半は川合(秀和)にゲームメイクをさせ、上からの指示を含め、うまくいったと思います。上の指示とは違っていても、今日の試合での判断はよかったと思います。レビューしながら反省点を確認していきたい。上からはショットの指示は前半の最後以外はありませんでした。

――2週間、何にフォーカスして、どこが改善


タックルです。慶應の現在地と早稲田の現在地を見た時、タックルで抵抗するしかないと思いました。なので、かなりのタックル練習をやってきた。選手たちに元からあるDNAに合致したのではと思います。慶應らしさをつきつめていく―タックルは欠かせないですから。

――タックルに関する技術的なアドバイス?


タックルには、スキルも、意欲も必要。その中で、何よりも(相手に向かって)タックルへいく意欲の部分をやりました。スキルは春からやってきていたので、スキルではない部分、「早稲田に勝ちたい。自分たちの存在価値を見せたい。」そういったメンタルの部分がこの試合が一番大事だとおもったので。選手たちに聞いていただければよいかと思いますが、かなり一番きついタックルのトレーニングをしてきました。


マイボールの獲得が悪かったラインアウト

マイボールの獲得が悪かったラインアウト

――トライ1本だったこと


すべての起点であるラインアウトでボールをとれず、想定していたアタックが、絵に描いた餅になってしまった。先週、今週とよかったのでもう少しボールとれると思っていたが…。まずは、ボールを取った後のことよりも、「ボールをしっかりとる」ということを一から立ち返って強化していかなければならない。

――チームの2人の留学生、チームへの効果・影響は?


2人の留学生を慶應に加わったことは、新しいことです。時には波紋を呼ぶことかもしれません。ですが、グローバル、ダイバーシティと言われる中で、私は、日本人だけに拘る必要ないと思います。彼らと触れ合うことで、彼らが助っ人ではなく、日本人選手の成長を促したいという意味で留学生を受け入れています。

実際、慶應には、高校からの入学で、内部からの進学がほとんどで内向きなチーム。そのチームに対して彼らは新しい風を吹かせている。まだまだ彼らは19歳で1年生。成長しなければならない部分がある日々成長しているなか、NO8マプスアはフィールドプレーも頑張ってくれた。

栗原由太キャプテン


早稲田にフォーカスというより自分たちにフォーカスして臨みました。今シーズンうまくいっていない中で慶應らしい部分をつきつめてきて、選手も準備の段階で手応えを感じていました。ただ、7点差は今シーズンの早稲田との差だと思います。今日の試合は 今シーズンで一番やりきった試合だった。


――7点差とは


ディフェンスに注力してきたし、この1年間やってきて自信を持っていましたが、それを崩せる、上回ってきた早稲田との力の差だと思います。


――早稲田のディフェンス


早稲田は一人ひとりフィジカルが強く、その差も感じた。自分たちは大きくない。小さい。高くいくとからまれて、ブレイクダウンでもボールを遅らせてしまった。タックルが甘くなってしまったり、そういった隙を見逃さない、という部分も一枚上手だった。

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