筑波が開幕戦え明治に劇的逆転勝利!昨年選手権出場を逃した悔しさを糧に大きく成長 | ラグビージャパン365

筑波が開幕戦え明治に劇的逆転勝利!昨年選手権出場を逃した悔しさを糧に大きく成長

2025/09/15

文●編集部


14日、関東大学ラグビー対抗戦A、筑波大学は地元・茨城のケーズデンキスタジアムで明治大学を迎えて開幕戦に挑んだ。

夏合宿では前半0‐22と圧倒されながらも後半巻き返して勝利を収めている。昨年大学選手権出場を逃し、高橋佑大朗主将を軸に新チームの準備をしてきた中でその力が試される一戦となった。

序盤から敵陣での時間帯を作り優勢に試合を運ぶも、明治に先制トライを許してしまう。それでも、前半26分、LO中森真翔の突破からSH高橋佑大朗主将がトライを決め同点とすると、34分にはCTB今村颯汰のトライで逆転し14‐7とリードして前半を折り返した。

前半26分、中森真翔がブレイク

前半26分、中森真翔がブレイク


高橋佑大朗がトライ

高橋佑大朗がトライ



前半34分再び中森真翔がブレイク

前半34分再び中森真翔がブレイク



CTB今村颯汰がトライ

CTB今村颯汰がトライ


楢本幹志朗のゴールも決まって14‐7

楢本幹志朗のゴールも決まって14‐7

後半は明治に2本のトライを決められ逆転されるも、FB内田慎之甫(1年)の鋭いランからゲインを切ると、ラックスピードで速い球出しからなだれ込むような連続フェイズを重ね、LO中森真翔が逆転のトライを決める。しかし、40分、キックオフボールの処理ミスから相手に攻め込まれ逆転トライを許し、万事休すかと思われた。

内田慎之甫がブレイク

内田慎之甫がブレイク


直後のキックオフ、明治が自陣でのボール保持を嫌い、敵陣へ蹴り込みディフェンスでしのいで勝利を選択。ボールをうけた筑波はそこからギアを一つあげ、フェイズを重ね、敵陣に侵入。さらにフェイズを重ね、WTB濱島遼までつなぎ再度逆転のトライを決めて勝利。28‐24で明治を2013年シーズン以来打ち破り、開幕戦を白星で飾った。嶋崎達也監督、高橋佑大朗キャプテンの試合後コメントを紹介。

POMは中森真翔

POMは中森真翔


筑波大学 嶋崎達也監督

勝利した筑波大・嶋崎達也監督

勝利した筑波大・嶋崎達也監督


昨季、大学選手権逃した後、一貫してチーム、高橋がやってきたことを出し切ってくれた。実力は明治に届くと信じてやってきた。それが本当に実現した。選手がよくやってくれた。


――勝因は


セットプレーが戦えたことだと思います。ここは負けないと思っていた。対等以上だったと思う。そこが基盤だったと思う。分析というよりは地の力をどうつけるか。幹だったり、土台を作らないと対抗戦は戦えないので、そこが夏やってきた中で、戦えるということが自分たちでも自信を持っていた。

――POMに輝いたFL中森選手の評価は?


あそこまで抜け切るというところが、夏は止められたシーンがあったが、今日はランニングコースが良かった。スピード感が違って、抜けてくれた。ミスマッチを抜いたと思うのですが、力になってくれている。同時に、ラインアウトですよね。JTSでも評価されていましたが、ジャンパーとして圧力かけてくれて大きな力になった。(JTSやU23日本代表は)本人の自信になったと思います。

中森真翔

中森真翔


――内田選手のFBの評価は?


本来、増山が出たりしていたが、春も15番をやっていた。ハイボールも非凡だし、キックのモーションも小さく非常に得意だし、万能というか穴がないプレイヤーです。彼が15番にいた方がチームとしてバランスが取れるので、信頼を置いている。WTBもやっていたので、増山が戻ってきても(WTB、FBの)両方やると思います。

内田慎之甫

内田慎之甫

筑波大学 SH高橋佑大朗キャプテン

高橋佑大朗

高橋佑大朗


特に、夏、明治大と試合にして前半0-22と大敗した後、夏合宿終えた後、0-22をひっくり返すんだと練習してきた。前半から接点から圧倒するプレッシャーを全員が本当に体現したことが、今日の勝利につながったかなと思います。


――勝因は?


自分たちはラインアウトに自信があったことと、試合をやっていく中で、明治大さんがラインアウトを嫌がっていると感じていた。その中で、9、10番でエリアの取り方で勝てたところが大きい。ラインアウトになったらプレッシャーかけるし、キック蹴ってこなかったらディフェンスで戦うことが80分できた。



――明治大に勝ったことは、チームにどうプラスになる?


自分たち自信では日本一に向けて、一戦一戦やっていく中で、(昨年の)対抗戦上位校に勝てたことは自信になったが、僕たちが目指すのは日本一です。一昨年も初戦で勝って失速してしまったので、次の慶應大戦に向けてやっていきたい。


――対戦しての明治大の印象は?


試合前にテーマを決めていて、自分たちにフォーカスすることだった。点差が開いていったとしても自分たちのラグビーをすると臨んでいた。後半、トライを取られて、残り4分の中でも全員あきらめることなくゲーム運びができた。

明治さんが筑波さんのゴール前まで来ても押し返して、プレッシャーかけることができた。相手が焦っていると感じていたし、ゴール前までこられても跳ね返そうと一貫して戦えていた。

――夏合宿、前半0-22から勝てた要因は


夏、点差がついたがディフェンスでやれていた。ゴール前のモールでやられて、フェーズからのトライは少なかった。やることをやりきれば勝てると自信があった。0-22と掲げたことで、全員が一致団結して、競争力持って、それをひっくり返そうと臨めたのが良かった。今回、勝ったのは嬉しいですが、当然というか、やってきたことを出せたので勝てて良かった。


――キャプテンから中森と1年のFB内田への評価は?


FL中森は筑波の強みであるラインアウトでプレッシャーをかけてくれるので信頼しているし、エッジの部分でランのスキルもあるのでボールを託せる。内田は、体は小さいがディフェンスに貢献してくれているし、スピードがあるのでラン、チェイスで1年生でありながらひくことなく果敢にプレーしてくれる。勢いづけてくれる選手です。2人とも信頼しています。


――どういう気持ちで試合に臨んだ?


今回は冷静に試合に臨もうとして、判断が冴えていたかな。点でみていたのが広く見られたことが試合に貢献できたかな。どういうディフェンスしてくるか頭にインプットしていた。状況把握がスムーズにできて、今回のプレーにつながった。


――FWのピックゴーが多かったが


ゴール前に入ったときに、停滞してしまうと明治さんを崩すのが難しいので、どこかでゲインが生まれたときにピックの判断は、流れ込むようにアタックしていこうと話していて、それが出たと思います。


HIGHLIGHTS



SCOREBOARD

関東大学対抗戦Aグループ 第1節 20250914 ケーズデンキスタジアム水戸

  • TRY(4)前半19分 7.利川桐生, 後半10分 2.西野帆平, 後半16分 10.伊藤龍之介, 後半40分 19.物部耀大朗
  • G(2)前半20分 15.古賀龍人, 後半41分 10.伊藤龍之介
  • PG(0)
  • PENALTY
  • PK(6)
  • FK(2)
  • TRY(4)前半26分 9.高橋佑太朗, 前半34分 12.今村颯汰, 後半35分 7.中森真翔, 後半45分 14.濱島遼
  • G(4)前半26分、35分、後半36分、46分 10.楢本幹志朗
  • PG(0)
  • PENALTY
  • PK(13)
  • FK(0)
  • 明治大学

  • 1 田代大介 後半17分 OUT → IN 17 伊藤潤乃助
  • 2 西野帆平 後半27分 OUT → IN 16 高比良恭介
  • 3 山口匠 後半24分 OUT → IN 18 富田陸
  • 4 亀井秋穂
  • 5 菊池優希 後半18分 OUT → IN 19 物部耀大朗
  • 6 最上太尊
  • 7 利川桐生
  • 8 藤井達哉 前半5分 OUT → IN 20 久保太進
  • 9 後藤快斗 後半12分 OUT → IN 21 田中景翔
  • 10 伊藤龍之介
  • 11 阿部煌生 後半18分 OUT → IN 23 海老澤琥珀
  • 12 大和哲将 後半12分 OUT → IN 22 蓬田雄
  • 13 東海隼
  • 14 白井瑛人
  • 15 古賀龍人
  • 16 高比良恭介
  • 17 伊藤潤乃助
  • 18 富田陸
  • 19 物部耀大朗
  • 20 久保太進
  • 21 田中景翔
  • 22 蓬田雄
  • 23 海老澤琥珀

  • 筑波大学

  • 1 湯浅大心 後半30分 OUT → IN 17 小澤一誠
  • 2 前川陽来 後半30分 OUT → IN 20 浜浦幸太郎
  • 3 茨木海斗 後半40分 OUT → IN 18 イーゴリ・ボンダレンコ
  • 4 磯部俊太朗
  • 5 白丸智乃祐
  • 6 茨木颯
  • 7 中森真翔 後半43分 OUT → IN 19 加島優陽
  • 8 大町尚生
  • 9 高橋佑太朗
  • 10 楢本幹志朗 後半30分 OUT → IN 22 水澤雄太
  • 11 飯岡建人
  • 12 今村颯汰
  • 13 東島和哉 後半27分 OUT → IN 23 大内田陽冬
  • 14 濱島遼
  • 15 内田慎之甫
  • 16 門脇遼介
  • 17 小澤一誠
  • 18 イーゴリ・ボンダレンコ
  • 19 加島優陽
  • 20 浜浦幸太郎
  • 21 高田健太郎
  • 22 水澤雄太
  • 23 大内田陽冬

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