オッペンカップ2021・菅平女子高校セブンズ大会、関東学院六浦Aが優勝 | ラグビージャパン365

オッペンカップ2021・菅平女子高校セブンズ大会、関東学院六浦Aが優勝

2021/08/05

文●大友信彦


8月3日、4日と長野県・菅平サニアパークでは、オッペンカップ2021・菅平女子高校セブンズ大会が開催され、関東学院六浦Aチームが優勝を果たした。初日に予選の結果から、関東学院六浦はAチーム、Bチーム、麗澤、佐賀工の4チームが4強進出を果たし、麗澤を26-0、佐賀工を24-0と完勝した。

準決勝:佐賀工v関東学院六浦B

佐賀工は前半、左のラインアウトをFW峰愛美主将と町田美陽のダブルリフトで高々と確保したのを起点にチャレンジチーム経験者のBK谷山三菜子が先制トライ。

佐賀工ラインアウトの制空権は圧巻だった

佐賀工ラインアウトの制空権は圧巻だった


直後、自陣深くまで攻め込まれたが、谷山が猛然と戻ってタックル、自陣ゴール前で相手のトライを防ぐと、すぐに起き上がって次の選手にもタックルしてノックオンさせるトライセービングタックル2連発。

SH水間美夢音(右)のパスを受けSO谷山三菜子(左)が先制トライ

SH水間美夢音(右)のパスを受けSO谷山三菜子(左)が先制トライ


前半を佐賀工が7-0とリードして終えると、後半のキックオフを捕ったFW町田美陽から峰主将がゲイン、さらに右をサポートした谷山が相手タックルを外してトライ。その後関東学院六浦Bもトライを返すが、佐賀工はもう1トライを加え、21-7で勝った。

スクラムで佐賀工FWの圧力を受けながらパスを出す関東学院六浦B

スクラムで佐賀工FWの圧力を受けながらパスを出す関東学院六浦B



関東学院六浦Bも後半、巧みなパス交換で鮮やかなトライを返した

関東学院六浦Bも後半、巧みなパス交換で鮮やかなトライを返した



準決勝:関東学院六浦Av麗澤

関東学院六浦Aのタックルを受けながら前進を図る麗澤

関東学院六浦Aのタックルを受けながら前進を図る麗澤


準決勝第2試合は関東学院六浦A対麗澤。
全国U-18セブンズで2年連続準優勝の関東学院六浦は、3年生によるAチームと2年生以下によるBチームの2チームで参戦し、2チームがともに4強入り。Bチームは準決勝第1試合で佐賀工に敗れたが、チャレンジチーム経験者の向來桜子、矢崎桜子を擁する3年生のAチームは麗澤を圧倒。

密集からパスアウトする関東学院六浦AのSH松澤ゆりか主将

密集からパスアウトする関東学院六浦AのSH松澤ゆりか主将


前半、向來桜子のトライで先制すると、自陣ゴール前右サイドのスクラムから高井瞳が左へ右へとグラウンドを2度横断しながら90mを独走するスリリングなトライ。12-0とリードして折り返すと、後半は選手を入れ替えながら寺谷芽生、松澤ゆりかがトライを加え、26-0で圧勝した。

麗澤は接点の強さで食い下がった

麗澤は接点の強さで食い下がった


麗澤は、市立船橋で鈴木実沙紀、原仁以奈、大黒田裕芽、我孫子で鈴木彩夏、ピート染谷瑛海らを育てるなど女子ユース育成に尽力してきた小泉幸一監督のもと、実質的な創部から3年目。全国規模の大会には初出場ながら、女子15人制ストロングガールズ発掘プロジェクトに佐久間伶奈(3年)、伊藤仁那(2年)、山口桃佳(1年)と全国最多の3人、今年2月のTIDユースキャンプにも佐久間と相田由佳(3年)、持田音帆莉(3年)、原田紗羽(2年)の4人を送り込んだように新興勢力ながら層の厚さをアピール。準決勝では敗れたが、3位決定戦では関東学院六浦Bを12-5で撃破。全体3位という好成績を残した。

後半、トライを決める関東学院六浦Aの松澤ゆりか主将

後半、トライを決める関東学院六浦Aの松澤ゆりか主将




麗澤は3位決定戦で関東学院六浦Bを12-5で破りみごと3位で大会を終えた。

麗澤は3位決定戦で関東学院六浦Bを12-5で破りみごと3位で大会を終えた。




そして迎えた決勝は佐賀工と関東学院六浦Aの対決。関東学院六浦は戦い終えたBと控え部員が花道を作りAの選手を送り出した

そして迎えた決勝は佐賀工と関東学院六浦Aの対決。関東学院六浦は戦い終えたBと控え部員が花道を作りAの選手を送り出した


ラインアウトからの展開でトライをあげる矢崎

ラインアウトからの展開でトライをあげる矢崎

12-0で折り返すと、後半は佐賀工FW町田の突進を2人がかりのタックルでタッチに押しだしたラインアウトから向來-矢崎のダブルサクラコがつないでトライ。終了直前にも向來の突破から大友はるながゴール下に飛び込み、24-0というビッグスコアで優勝を飾った。


再三好タックルとみごとなラストパスをみせた向來

再三好タックルとみごとなラストパスをみせた向來




優勝を決め喜ぶ関東学院六浦Aの選手たち

優勝を決め喜ぶ関東学院六浦Aの選手たち

関東学院六浦Aの松澤ゆりか主将は「準決勝で佐賀工に負けた後輩たちから情報をもらって、佐賀工の特徴の話を聞いて対策を立てられたのがよかった。ラックの際は早く捨てて、次のタックルに強く入ることを意識しました」と、Bチームも含めた総合力で勝ったことを明かす。今季は3年生の向來、矢崎に加え、2年生の西亜利沙、松村美咲も太陽生命シリーズのチャレンジチームを経験。


賞状を受け取る関東学院六浦Aの松澤ゆりか主将

賞状を受け取る関東学院六浦Aの松澤ゆりか主将

「代表に行った子たちにどんな雰囲気だったかを聞いたらみんな『落ち着いていたのが印象的だった』というんです。それを聞いて、私たちのチームも試合中の声かけを変えて、イケイケというよりも冷静に、落ち着いて、お互いに深呼吸を呼びかけたり、具体的な情報を伝えたりするようにしました」(松村)


トロフィーを受け取ったのは向來

トロフィーを受け取ったのは向來




優勝メダルは「オリンピック方式で」選手自身が受け取った

優勝メダルは「オリンピック方式で」選手自身が受け取った




金メダルをかけてみんなニッコリ

金メダルをかけてみんなニッコリ




準優勝の銀メダルも

準優勝の銀メダルも




協賛のオッペン化粧品から副賞に女子にはうれしいスキンケア用品が贈られた

協賛のオッペン化粧品から副賞に女子にはうれしいスキンケア用品が贈られた



JKお約束の変顔

JKお約束の変顔




優勝集合




佐賀工も全国大会準優勝は初の好成績。10月のU18へ手応えをつかんだ

佐賀工も全国大会準優勝は初の好成績。10月のU18へ手応えをつかんだ







指揮を執った関東学院六浦Aの石川汐監督

指揮を執った関東学院六浦Aの石川汐監督

この大会で関東学院六浦Aの監督を務めたのは、同じ3年生の石川汐。2月の練習中に右膝を負傷。現在はリハビリ中だが、3年生チームでこの大会を戦うことが決まったことで、「監督をやるか、みたいなノリになって」監督就任。それまで「戦術とか考えるタイプではなかったんですが、それから梅原先生の指示や指導を細かく見るようになって、すごく勉強になりました。プレーだけでなく、選手のコンディションやメンバーの組み合わせなど、悩んだところもありました」と言うが、準決勝では決勝をにらみ、メンバーを次々と入れ替えてプレータイムを調整するなどクレバーなマネジメントを発揮した。

石川汐監督の胴上げ

石川汐監督の胴上げ

U18セブンズでは過去2年連続準優勝におわっている関東学院六浦にとって、今季のターゲットは当然、優勝になる。1年から決勝を経験している向來、矢崎らがチャレンジチームも経験した今季、オッペンカップも制したことは大きな自信になる。


「まだ大会がどうなるか分かりませんが、もちろん優勝を目指しています。今回、2チームで出場することで、層が厚くなったのもよかった」と松澤主将。石川「監督」も10月には復帰できている見込みで「もともとWTB中心でときどきSHもやっていたんですが、今回いろいろと組み立てを考えたことで、より組み立てをやりたくなった。SHをやってみたいです」とにっこり。秋本番の頂点に向け、六浦ガールズが大きな手応えを掴んだ。


未来のサクラセブンズを担う選手が躍動した大会

今大会には28チームがエントリー。DAY1は8組に分かれたプール戦と、2プールの同順位による順位決定戦を実施。その順位に基づき、DAY2は各順位によるトーナメントを行った。大会には単独でチームを組めない栃木と福島が、流経大柏と山梨の2チームが、長野県の2チームが、京都・滋賀・大阪の3チームが合同チームを作って参戦する一方、多くの部員を擁する石見智翠館が3チーム、関東学院六浦と群馬プライムスが2チームでエントリー。全国大会優勝を狙う、太陽生命ウィメンズセブンズシリーズのチャレンジチームを経験しているエリート選手を並べた強豪チームから、ラグビーを始めたばかりの初心者が過半を占めるようなチームも参加していたが、すべての出場チームが2日間4試合を、それもなるべく実力の近い相手と多くの試合を経験できるように大会スケジュールは工夫されて組まれていた。

大会中、多くのチームの選手・指導者・関係者から、大会開催に尽力した長野県ラグビーフットボール協会への感謝の言葉を聞いた。コロナ禍の中、感染防止対策に留意しながら大会準備に尽力した関係各位、チームの選手・コーチ・関係者各位に、本誌からも謝辞を贈りたい。この大会を経験した選手から、3年後、7年後の五輪で活躍、サクラセブンズの躍進を担う選手が登場することを期待している。それはきっと現実になると思う。

5位 石見智翠館A

5位 石見智翠館A



6位 アルカス熊谷ユース

6位 アルカス熊谷ユース




7位 ストロベリー・ロサージュ(栃木福島合同)

7位 ストロベリー・ロサージュ(栃木福島合同)




8位 群馬プライムスA

8位 群馬プライムスA


(3位トーナメント)9位 追手門学院

(3位トーナメント)9位 追手門学院




10位 開志国際

10位 開志国際




11位 ブレイブルーヴ

11位 ブレイブルーヴ




12位 石見智翠館C

12位 石見智翠館C




(4位トーナメント)13位 四日市農芸

(4位トーナメント)13位 四日市農芸



14位 桐蔭学園

14位 桐蔭学園



15位 福岡レディース

15位 福岡レディース




16位 SCIX

16位 SCIX




(5位トーナメント)17位 京都成章

(5位トーナメント)17位 京都成章




18位 鳴門渦潮

18位 鳴門渦潮



19位 石見智翠館B

19位 石見智翠館B




20位 横河武蔵野アルテミスターズユース

20位 横河武蔵野アルテミスターズユース




(6位トーナメント)21位 山梨・流経大柏

(6位トーナメント)21位 山梨・流経大柏




22位 東海大翔洋

22位 東海大翔洋



23位 栄徳

23位 栄徳




24位 茨城ワイルドローズ

24位 茨城ワイルドローズ




(プール4位リーグ)25位 四日市メリノール学院

(プール4位リーグ)25位 四日市メリノール学院




26位 群馬プライムスB 

26位 群馬プライムスB 



26位 南信州・都市大塩尻

28位 京都精華・滋賀BREEZE・大阪CRAZY GIRLS

28位 京都精華・滋賀BREEZE・大阪CRAZY GIRLS


大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

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