ドバイで感じた世界との差―女子セブンズ日本代表、ハレ・マキリHC、平野優芽、山中美緒 | ラグビージャパン365

ドバイで感じた世界との差―女子セブンズ日本代表、ハレ・マキリHC、平野優芽、山中美緒

2021/04/16

文●編集部


4月15日、2日~3日と8日~9日にドバイで開催された「Emirates Invitational 7s(エミレーツ・インビテーショナル・セブンズ)」に参加した女子セブンズ日本代表チームから、ハレ・マキリ(HC)と、WEEK1でキャプテンを務めた平野優芽、WEEK2でキャプテンを担った山中美緒の2人がオンラインで報道陣に対応した。

女子セブンズ日本代表候補として出場し、ケニア代表に勝利するのがやっとで、WEEK1は1勝5敗の第6位で、WEEK2は1勝1分4敗の5位で世界との差を感じる結果で大会を終えた。

「もっと伸ばしていきたいのは『自己分析』の部分」ハレ・マキリHC

みなさん、こんにちは(日本語で)。ドバイに行ったが、プレーをしたことはもちろん練習でやってきたことをいろいろ試したり、素晴らしい相手と実際に対戦して非常にいい機会を持てた。


――久しぶりの対外試合で、ヘッドコーチとしては初采配でした。


私が今回の大会を通じて見つけた部分ももちろんありますが、どちらかというと選手たちが自分たちで自ら試合の状況で新たに発見してくれたことが多かったと思います。特にプレッシャーの下に自分たちをさらしたときに、どんなベストソリューションを見つけることができるかは学びだった。今回はどの相手も違うスタイルだったので、そこに合わせていくこともあった。


――五輪まで100日を切りました。


自分が着任した最初のアプローチから、何か大きく変えることはない。どちらかというとだんだんと強度を上げていく、それからより本番に近い形でプレッシャーを大きく与えていくことをやると思います。

大会に近いシミュレーションをもっともっとやっていくところになる。練習や、今回の大会で自分たちがどんなプレーを必要か、どんな改善点に着手すべきか、ターゲットが明確に見えているからです。

――あと99日、課題が見えていればお教えください。


ドバイでは試合の中で、何回も攻撃もディフェンスも両方ですが、チームの勢いがいい形でついて アンストッパブルな状況を何回も生み出すことができた。チームとして何回も起きたことを、バラバラではなく一つにして結果に結びつけたい。


――ドバイの大会ではオフロードパス、グラバーキックを多用していた意図や手応えは?


私がやろうとしていることは、スローガンとして「エキサイティングラグビー」があり、それに合うようなラグビーをしているのが、一貫して背景にある。プレイヤーもボールをどんどん動かしていき、ディフェンスでもそれを貫くことで、自分たちがアンストッパブルな状況になれると考えています。 

それに加えて、ずっとボールをアライブさせていくところもあるが、選手たちが持っているものやスキルセットを、やろうとすることのために制限するのではなく、状況に合わせてもっと使っていけることをやっていきたい。そうすることでチーム全体の力が上がっていけると感じている。(今のラグビーで手応えを感じている)その通りです!


――久しぶりの大会で得た手応えは?


今回の大会では上手くいったなというところがチームでたくさんあったが、ベーシックなところで個人のエラーがあってそれがとても響いた。実際にやっているが、もっとやっていこうと思うのは、自己分析の部分です。

それぞれの選手がチームにとってポジティブだったか、ネガティブだったが、自己分析してもらって、私の方から選手にここがどうと言うのではなく、選手たちに気づいてほしい。実際の試合で適時に判断できるようになってほしい。全体的にはエラーがあった中で、チームなのか個人なのか考えていく必要があると感じている。すべてが選手にとって学びと実践の場だったと思う。私から言うのではなく選手に気づかせることがあると思います。


――今後、もっと国際大会に出たいか。それとも国内で調整したいか?


理想を言えば、もっと国際大会に出られればというのがあります。移動のリスクはありますが、国際試合に出ないことによって実戦ができないリスクがある。どちらにとってもリスクがあるので、その時、その時、チームのマネジメントと話して判断していきたい。


――最終的に12名に絞る時、一気にやるのか段階的に絞っていくのか?


もちろん段階的に絞っていきます。


――4月22日東京五輪の運営テストが行われますが、選手を派遣しますか?


(※広報が替わりに答えて)今回のラグビーの運営テストについては、男女7人制日本代表候補から数名が出て協力する予定です。


「強豪国から受けたプレッシャーと同じ状況を今後の練習や合宿で」平野優芽

まだまだコロナの状況で、いろんな制限がされている中、ドバイに遠征で行って、強豪国と試合ができたのはオリンピックに向けての強化において、ありたがく貴重な時間だった。そこで見えた課題や成果、をオリンピックにつなげられるようにやっていきたい。

――現地での隔離や制限、また帰国してからどんな生活を送っているのか?


ドバイに行ってからは3日間、ご飯3食ルームサービスを利用していて、最初の3日間はずっと部屋に閉じこもっていました。PCR検査、3日間の隔離が終わった後、基本的にグラウンドとホテル行き来のみで、大会を終えた。


今、帰ってきてからもホテルのワンフロアを貸し切って泊まり、午前中は自主練習という形でジムでトレーニングしたりグラウンドで体を動かしたりしています。帰国して2週間経たないとみんなや国内組と練習できない。18日からドバイに行っていたメンバーは再開できますが、国内で残っていたメンバーとできるのは25日以降になる。それまでは各自コンディションの調整やそれぞれの取り組みたいトレーニングに取り組んでいる最中です。


(海外の選手とは)試合以外で会う機会はまったくなかった。話すことも同じ場所で食事をすることはまったくなかったです。(今)食事会場は専用の部屋を貸し切っていただきパーティションを立てて、みんなで顔を合わせるが会話をしないでご飯をしていますが、ホテルではそれぞれの時間を過ごしている。

――あと東京五輪まで100日を切りました。今回が初めての五輪になります。


あと99日になったが、今はすごくワクワクしている気持ちが強いです。もちろんワクワクしている気持ちもあるが、ドバイの大会に出てみて成果や良かったことも見えた前向きな大会だったが、まだまだ強豪国に勝てなかったり大差で負けてしまったことを再確認できたので、メダルを獲得することを目標にしている以上、あと99日でどれだけ差を埋められるか。

まだまだやらなければいけないことが多いことは自覚しています。そこまでの成長スピードをまだまだ上げていけると思っている。ワクワクしている気持ちを持ちながら、99日後にみんなメダルを獲得できるというイメージを持って、頑張っていきたい。

――大会でできたことできなかったことは?


個人的には試合の流れをつかむところだったり、試合の勝敗を決める大事なところで、ほぼ自分のミスで流れをつかめなかったことはすごく自覚していて、それは個人の反省としてミスを少なく、ゲームメーカーとしてもチームの勝利につなげるようなプレーの判断、精度はまだまだ高めていかないといけないと今回の大会を通じてさらに実感できました。

強豪国と対戦して受けたプレッシャーは自分たちの今までの練習の強度とは全然違うものがあって、自分たちの中では上手くいくが、それが強豪国では上手くいなかったことは、今回の大会で選手全員が知れたと思おう。今後の合宿、練習から、強豪国から受けたプレッシャーと同じ状況を想定していきたいと思っています。

――ここだけは伸ばしていきたいのはどのエリア?


今、エキサイティングラグビーを目指してチームとしても個人としても取り組んでいるが、やっぱり、見ている人、応援してくれる人が自分たちのラグビーを見て面白いと思ってくれるのが、チームで取り組んでいるラグビーにつながると思います。

ただラグビーが上手いだけでなく、見ている人の心を動かせることができたり、私たちにとって泥臭いプレーだったり、一つ一つプレーの重みは忘れちゃいけない大事にしていかないといけない部分だと思います。


――海外のチームの変化を感じた?


出場しているメンバーは、あまり変化は特に感じなかった。各国のプレースタイルや強みも大きく変わっていない。そういう相手にまったく手が出なかったのではなく、自分たちのやりたいことが出せたり、ドバイの大会でも自分たちも戦えるんじゃないかとレビューで出たので、そこは相手がどうこうではなく、自分たちがやっていることが強豪国に通用する、できるという手応えを感じています。


「もっと組織の部分を伸ばす」山中美緒

まずはコロナの中で、海外遠征で強い国と実戦ができたことはすごくありがたいと思います。今までやってきことをチームとしてチャレンジできて、課題が見えたので次につなげていきたい。私自身も代表としてプレーするのは久しぶりだったのでワクワクした気持ちで試合に臨むことができました。


――2回目の五輪になります。


私はリオ五輪に続き2回目の五輪を目指しているところだが、前回と違うところといえば、最年少で、引っ張ってもらってというか、必死についていった感じ。今は、だいぶ年齢も上の方になり、今までしてきた経験とか、自分の中では落ち着いて物事を考えられるようになったのかなというのが前回との違いだと思います。

でも、オリンピックに向けて必死にやっていくのは前回と変わらずで、そこに向かって頑張ってやっていきたい。あと99日になったんですが、今回、強豪国と対戦して、まだまだ自分たちで上げていかないといけない。この後、大会が少ない中で、強度の高い練習を自分たちで作り上げていく、練習の段階を世界レベルに上げていきたい。

――コロナ禍もあり、東京五輪に向けて準備は難しいが、モチベーションはどう保っているのか?


私自身も他のみんなもそうだが、開催される、されないに左右されず、今、チームとしてやるべきことできることを、オリンピックがあると信じて、そこに向けて、やるべきことに集中してやっていくだけだと思います。私自身みんなと合宿している期間長いので、その中で、みんなが頑張るので私も頑張ろうというモチベーションでできている。みんなと一緒にいるからこそ、モチベーションが上げられていると思います。


――この大会で得たことと反省は?


今回、グラバーキックだったり、裏のスペースが空いていたら、そこを狙うことをチャレンジしました。今まで以上にキックが有効に使えてよかったかなと思います。アメリカ、フランス、カナダといった強豪国に対しては、アタックで少し上手くいかなかったときに、自分たちで焦ってミスをして自滅したり、パニックになることが多かった。そこで落ち着いてプレーメイクできるように、今後は判断のところと、どこのスペースにボールを動かすのかということを磨いていきたいと思います。

チームとしては個々のタックルミスなどスキルを上げていかないといけないところはあるが、ディフェンスは7人でコネクトして粘り強く守ることができたら、強い相手にでも止めることができるなと実感しました。そこを練習からもっと伸ばしていきたいし、アタックは試合できるプレッシャーや強度の中で、練習の中でやっていけるように、自分たちから強度を上げて、あと99日間、練習していきたい。


個人としては仕事量だったりハードワークのところと、落ち着いてゲームメイクするところと、低いプレー、低いタックルや低くはやくジャッカルに行くところは体が小さい分、強みになるので全体的に伸ばしていきたい。チームとしは一人ひとりでは勝てないけど組織では勝てるように、そこは伸ばしていきたいなと。今でも組織的にやっているが、もっと組織のところを強化していきたいなと思います。

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