後半残り20分で、スコアは27−17。1トライ1ゴールでは追いつかない点差にリードを広げたジャパン。敵陣10m手前のマイボールスクラムでスクラムハーフのポジションにWTB福岡堅樹を入れ、勝負を仕掛ける。右サイドにイタリアFWを滞留させ、SH流はテンポ良く左サイドにボールを捌く。イタリアのディフェンスラインにスペースが空き、アタックライン左サイド大外にいたCTBウィリアム・トゥポウのコールに反応したSO田村優が、正確にコントロールされたグラバーキックを蹴りボールをスペースに流し込む。そのボールに反応したFB松島幸太朗は、ほぼ勝利を決定づけるトライを決めた。このトライだけでなく、ジェイミージャパンにとって「最重要」と位置づけしたイタリアとの初戦、チームを最後方から支える戦士はどう見たのか。
――イタリア代表に対する印象は?
弱くもないし、リスペクトした上で自分たちの力を出していこう(と臨みました)。最後の20分、失点する場面が多いとデータ上ありました。そこまでしっかり我慢して、自分たちでしっかり点を重ねれば、相手が折れるだろうなと思っていた。所々(相手に)勢いあったがそこで失点しなかったので、シーソーゲームにならなかった。
――前半は自陣での時間が多かったが。
最初は我慢する時間帯だったので、そこでポンポンと取られなくてよかったし、自分たちのアタックで(得点が)取れた。最近の中では(個人的に)いい状態で試合に入れたし、すごくチームとしても雰囲気もいい。
――サンウルブズで時間を共有したこと、レストがあったこと、宮崎で合宿したことなどプランニングで上手くいったと感じたことは?
一番大きいのは宮崎で1週間しっかり、きついトレーニングして、チームビルディングみたいなものもして、チームになることができた。