こんにちは、翔太です。
ワールドカップが終わって、ロスの時間がちょっとあったかな? と思っていたら、あっという間にリーグワンが開幕。そして、いきなりすごい試合が続いています。僕も長いことラグビーを見てきましたが、これだけ拮抗して、ギリギリまで勝負の分からないスリリングな試合が続くシーズンはなかったような気がします。嬉しいのはお客さん、僕はラグビーファミリーと呼んでいますが、その数が明らかに増えている。これは各チームが努力を続けて、コロナ禍も経て、ワールドカップの影響もあって、みんなでラグビーを楽しもうよという雰囲気が多くの人に出てきた結果だと思います。
もちろん、ピッチの中の充実も素晴らしい。本当に、今のリーグワンの試合はお金を払って見る価値があると感じます。僕が現役の頃は正直、会社がチケットをまとめて買って、職場の皆さんに配って「試合を見に来て下さい」という感覚でしたし、自分自身もチケット代を払ってラグビーを見に行くという感覚はなかった。でも今は、試合自体が他のプロスポーツと比べて劣らない魅力を持っていると思うし、会場のアトラクションなどエンターテインメント性も各チームがガンバって高めている。第2節は日産スタジアムの横浜イーグルス対トヨタヴェルブリッツ、味の素スタジアムの東京サンゴリアス対ブレイブルーパス東京の2試合が3万人を超える観客を集めましたし、僕は第3節で初めて鈴鹿の試合へ解説で行ったのですが、三重ヒートのみなさんがガンバって、たくさんの出店やスタジアムグルメがあって、楽しい雰囲気ができていました。3万人を2日続けて集めたことも素晴らしいし、これまで試合があまりなかった地方でも盛り上がりが見えていることも素晴らしいと思いました。
開幕から好調なブレイブルーパス!その原動力となるリッチー・モウンガとシャノン・フリゼル「うまくハマったな」
では、肝心のグラウンドの中のレビューに移ります。
今季は開幕から素晴らしいラグビーを見せているチームが目白押しですが、インパクトという意味で真っ先に思い浮かぶのはブレイブルーパスです。昔の感覚で言わせていただくと「東芝、いいじゃないか」という感じです。
インパクトの最大の原因は皆さんが感じている通り、SOリッチー・モウンガとFLシャノン・フリゼルという2人のオールブラックスの加入効果です。それも、この2人がスゴいというだけでなく、ブレイブルーパスというチームのキャラクターにぴったりとはまったなという印象です。
特にモウンガは、オールブラックスのときよりもいいように見えます。
もちろん、ワールドカップとは彼自身が受けるプレッシャーも違って余裕があるでしょうが、毎回のボールタッチが、状況に応じて毎回違う。オールブラックスのモウンガはスキルは高くてもプレー選択がちょっと単調かなと思う場面がありましたが、ブレイブルーパスでは縦にもナナメにも走るし、すぐパスを放すときもキックもある。毎フェイズ、パスの長短、角度、複数のオプションを使い分けているなという印象を受けます。
そして、それによって、ブレイブルーパスのアタック能力がめちゃめちゃ上がっている。今季のブレイブルーパスは、2人以外のメンバーはほとんど替わっていない。冷静に見て、ブレイブルーパスの選手たちの筋力や走力が格段にアップしたのかと言えばそうではない。
じゃあ、なぜアタック力が上がったのか。