家村健太「どのエリアからでもアタックを狙う」静岡ブルーレヴズが接戦を制して4勝目 | ラグビージャパン365

家村健太「どのエリアからでもアタックを狙う」静岡ブルーレヴズが接戦を制して4勝目

2024/03/16

文●編集部


3月16日、NTTジャパンラグビーリーグワン・ディビジョン1、9位の静岡ブルーレヴズと10位のリコーブラックラムズ東京の一戦が秩父宮で行われた。

壮絶な80分を振り返るとともに試合後にSO家村健太に藤井雄一郎監督になってブルーレヴズとして成長しているアタック面について聞いた話をお伝えする。

HIGHLIGHT

ブルーレヴズが先制するもブラックラムズも食い下がる前半

先制したのは、ブラックラムズ。前半6分、ゴール前ラインアウトからモールを押し込みNO8ネイサン・ヒューズがトライ。FBマット・マッガーンのゴールも決まり7-0とする。
ブルーレヴズは15分、ハーフウェイ付近のラックから左オープンサイドへ展開。CTBチャールズ・ピウタウが相手ディフェンダーを引き付けてオフロードパスを決める。パスを受けたWTBマロ・ツイタマが左隅にボールをグラウディングしトライ。SO家村健太のゴールも決まって7-7の同点に戻した。


20分、ブルーレヴズは自陣10m付近のラックからサインプレーでゲイン、最後はWTB奥村翔がトライ。14-7と逆転。さらに24分、敵陣15m付近のラックからNO8マルジーン・イラウアがピックゴーで22m内側までゲイン。後ろからサポートに来ていた家村、そしてLOマリー・ダグラスとつながりゴール中央にトライ。21-7とリードを広げた。

追いかけるブラックラムズは32分、敵陣ゴール前でラインアウトのチャンス。右オープンサイドへ展開。WTBネタニ・ヴァカヤリアのトライで21-14と7点差にしてさらに前半終了間際にマッガーンがドロップゴールを決めて21-17と4点差にして前半を終えた。

マロ・ツイタマのトライ

マロ・ツイタマのトライ



重要な後半の入り、44分、ブルーレヴズはゴール前でフェイズを重ね、アドバンテージが出た中、LOダグラスが2本目のトライ。28-17とリードを再び広げた。20分にブルーレヴズがサム・グリーンのPGで31-17と14点差にした直後の62分、SH山本昌太のキックパスを受けたヴァカヤリアが2本目のトライを決め31-22と追い上げを見せる。

さらに64分、自陣からLOマイケル・ストーバーグがビッグゲイン。さらに左サイトのオープンエリアに後半出場のアイザック・ルーカスがキックパス。ヴァカヤリアがキャッチ。ボールをキープしながら味方を待つ時間を作り、FLブロディ・マクカラン、そして最後はCTB礒田凌平とつながりトライ。31-29と2点差に迫った。

突き放したいブルーレヴズは73分、ハーフウェイからグリーンのフラットなパスを受けた奥村翔がゲイン。タックルを受けながらもボールを内に返し、ツイタマまでつなげてトライ。36-29で試合終了。

静岡ブルーレヴズが接戦を制して4勝目を挙げた。勝ち点20として暫定8位。9位ダイナボアーズに2点差をつけた。(なおダイナボアーズは10節は、3月17日ブレイブルーパス東京戦)第11節は、ホームに戻りトヨタヴェルブリッツとの「東海ダービー」に挑む。その後三重、スピアーズ、サンゴリアス、スティーラーズ、ブレイブルーパスと後半4連戦は上位チームとの対戦が続く。けが人も懸念されるところだが、どう戦い抜くのか。

敗れたブラックラムズ東京は2勝8敗。勝ち点は12で10位。入替戦回避するためには9位のダイナボアーズと勝ち点の差は6。次節はブレイブルーパス東京との対戦。その後、横浜、埼玉と上位チームとの対戦が続き、ライナーズ、ダイナボアーズ、ヴェルブリッツと6連戦となる。上位チームにどこまで戦えるか、さらに後半の3連戦をどう勝ち切るか。

静岡ブルーレヴズ SO家村健太



――アタックについて


流れを見たり、相手の動きを見て後ろを意識したり、また外にスペースができたかどうかとか、外にはチャールズ(・ピウタウ)や(山口)楓斗がいるのでミスマッチがあるところを見ながら、あとは時間帯を見ながらどんなプレーをすると相手が嫌がるのかといったところを意識しながらプレーしました。

――今日の試合はゲームキャプテンを務めました


大きく意識してはいなかったです。10番として周りに声をかけながらも自分のプレーも集中して、まずは体張って攻守プレーに集中しました。(今まで以上に声出しは)意識しました。今までFWに少し頼り切っている場面もあったのかもあります。

FWはセットプレーもありますし、体も当てなければならないのでもっとBKが声がけしてあげるという話もあったので。FWが何も考えずに動けるぐらいBKがしっかり情報を与える、思う存分動けるように。



――藤井さんからはどんなアドバイスを


試合によっていろいろ変わるんですけど、「どのエリアからもアタックを狙う」というのは藤井さんのスタイルだと思います。どちらかというと僕は簡単にキックを蹴ってしまう。やってみると相手にとっても、これ嫌だなというプレーがあるので、いい感覚をつかめています。


――1年経験してだいぶやりやすくなった?


そうですね。去年は出してもらってという感じで、まわりに言われたままにやっていたんですけど今は、今回ゲームキャプテンをやらしてもらって、やりやすいですね。自分の思うようにやれますね。


――エリアによってこのエリアならキック、このエリアなら攻めるといったような分け方をしている?


あまりエリアごとには決めていなくて、どのエリアからでも攻めるなら攻める。プレゼントボールのようにただキックで相手にボールを渡すのは意味がないので、少しでもチャンスがあるなら外を活かしてアタックするというのがレヴズのスタイルですね。今振り返ると今日の試合ではちょっとした判断ミスもありましたけど、チームとしてはいい感じになってきていると思います。


――福岡での代表候補合宿は怪我でいけなかった?


そうですね。正直無理してでもいきたかった気持ちはありました。こんなチャンスもないので。代表のメディカルの方にも見てもらって。エディーさんとは話はしなかったですけど、怪我を治すことが一番で、そこまで無理しなくてもいいということでした。

(日本代表は)目標ですが、正直現状ではちょっと厳しいかなと自分でもわかっているので、毎回レベルアップしていきたい。まずはミスがないように、浮き沈みがないプレーができるということと、もっと走って自分のスキルが活かせるような選手になりたい。

今の自分は相手にとっても脅威じゃないと思うんです。僕を気にしないといけないような10番にならないといけないと思っています。ボールのもらい方はパスの出し方など、まだまだ相手にプレッシャー与えられていないかなと。


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