静岡ブルーレヴズが初のプレーオフ進出―藤井雄一郎監督「ファイナリストに勝つのは今日じゃない」 | ラグビージャパン365

静岡ブルーレヴズが初のプレーオフ進出―藤井雄一郎監督「ファイナリストに勝つのは今日じゃない」

2025/04/12

文●編集部


12日、ジャパンラグビーリーグワン、3位の静岡ブルーレヴズは敵地で首位の東芝ブレイブルーパス東京と対戦。今シーズン上位をキープしているレヴズは第5節でもホーム・ヤマハスタジアムでブレイブルーパスに勝利。さらに11節ではワイルドナイツにも勝利。昨年のファイナリスト2チームに負けない。まさに「ジャイアント・キリング」を果たしている。

この試合も序盤から、相手のミスからカウンターを仕掛け、さらにブレイクダウンの攻防でも強力FWが80分間優位に立って、攻撃にモメンタムを生みトライを量産した。終わってみれば8トライの猛攻で56‐26の大差で勝利。リーグワン4シーズン目で初のプレーオフ進出を決めた。藤井雄一郎監督、チャールズ・ピウタウゲームキャプテン、LOサングスター選手のコメントと試合を写真で振り返る。

静岡ブルーレヴズ 藤井 雄一郎 監督

藤井雄一郎監督

藤井雄一郎監督


試合ごとに成長していこうということで、また、ブレイク前のすごく大事な試合なので今日の一勝に合わせてきました。選手もそれをやりきったと思う。

ーープレーオフが決まったことについて


気持ちの中ではもう決まってたんですけど、数字上なかなか決まらないみたいな感じでした(笑)。多少痛んでいる選手もいるので、残り三試合と、その次はもうノックアウト(負けたら終わり)なんで、自分たちのパフォーマンスを出せるように準備していきます。

レヴズスタッフ

レヴズスタッフ


ーーここまで昨年のファイナリスト(ワイルドナイツとブレイブルーパス)と戦って全て勝利していることについて


ファイナリストに勝たなきゃいけないのは今日じゃないんで(笑)。東芝も『これぐらいで行けるやろ』と思ってたと思うんですけど、決勝ではそうはいかないと思います。まずはそこに上れるように頑張っていきたいと思います。

再三好突破をみせたテファレ

再三好突破をみせたテファレ


ーー外側で随分チャンスを作れていました。


今までもずっとそうだったんですけど、あそこのスペースを作れるようにいろんなオプションを使いながら…今日はいい感じでパスが回りましたね。

ーー奥村選手のトライはアンストラクチャだったと思いますが、どのくらい事前に計画していた?


あのシーンは自分たちの中ではストラクチャーなんですが、それは矢富コーチがしっかりスキルを植え付けてくれているんだと思います。

レヴズFL大戸が自陣ゴール前からみごとなキックで陣地を回復「裏が空いてるのが見えたので蹴りました。キックの練習はしていません」

レヴズFL大戸が自陣ゴール前からみごとなキックで陣地を回復「裏が空いてるのが見えたので蹴りました。キックの練習はしていません」


ーークワッガ・スミスキャプテンを今日は休ませたり、大戸裕矢選手をFLにしたり、どのような狙いが?


本当に決勝まで行こうってなったら6試合戦わないといけないし、ケガ人も出るだろうし、その中では誰が出ても同じ絵を見て戦えるようにっていうのと、リーダーがたくさん出てくるっていうのは必要なことだと思います。

ゲームキャプテンを務めた、CTBチャールズ・ピウタウ

ゲームキャプテンを務めた、CTBチャールズ・ピウタウ


そういう意味では今日はチャールズ(・ピウタウ)が先頭に立ってチームを引っ張ってくれたし、良い形でブレイクを迎えられたのは良かったなと思います。

ーー今日はブレイクダウンが良かった


本当に(東芝は)ブレイクダウンが強いチームで、スローダウンさせられると自分たちのやりたいラグビーができないので。アタックではオフロードパスをされるとイヤだったので、先週スティーラーズがやられていたオフロードで抑えることと、接点をどこに作るか分からないような状況を作って、ジャッカルに行くスピードとか、内側でクリーンアウトにいくスピードの中で調整して…今日速い球が出たのでよかったです。

ブレイクダウンで優位に立ち、北村瞬太郎のボール捌きも冴えた

ブレイクダウンで優位に立ち、北村瞬太郎のボール捌きも冴えた


静岡ブルーレヴズ チャールズ・ピウタウゲームキャプテン

チャールズ・ピウタウゲームキャプテン

チャールズ・ピウタウゲームキャプテン


東芝は素晴らしいチームとしてリスペクトしているし、自分たちのベストを出さなきゃいけないと思ってました。これからもシーズンの最後まで自分たちのラグビーを成長させていきたいです。


――藤井監督は前任のサニックスではボールを動かすラグビーをやっていました。ヤマハ発動機時代からのセットが強いラグビーとうまくミックスされてる


藤井さんとコーチ陣が素晴らしいゲームプランを用意してくれているので、どこからでも自信を持って攻撃できているし、相手の守備がどう変わってきたかをグラウンド上で判断をして、そのスペースにアタックすることができてます。そして、セットピースもすごく大事で、そこはフォワードが土台を作ってくれていると思います。


ーープレーオフが決まったチームの好調な要因と優勝するために必要なこと


毎週、次の試合に向けた準備に集中していくということと、ブレークダウンやセットピースなどの基礎を積み上げていくことだと思います。また、今日のようにトップチームと戦うことで、自分達が望む強度や緊張感を経験することで得るものもあると思います。

静岡ブルーレヴズ LOジャスティン・サングスター

3戦目はLOで先発、攻守に奮闘したサングスター

3戦目はLOで先発、攻守に奮闘したサングスター


ーー大事なゲームに勝利した感想は


すごく嬉しいです。東芝と戦う時はいつもタフなゲームだと思っていましたので、最初の笛がなってから最後の笛がなるまで、自分たちのいいゲームができたと思っています。


ーー自陣ゴール前でジャッカルをしたシーン


LOとして常にいる場所ではないと思うんですけど、自分としてインパクトを出したいなと思っていた中でしっかりボールを取れたことは嬉しく思います。


ーー先週はFLで今週はLOでした。やっぱりポジションはLOがいい?


FLはあんまりプレーしていないんで、大学時代しかやっていないです。


ーートライシーンについて


本当にFW、BKがめちゃくかいい仕事をしてくれて、最後に自分たが取れたという形んんで


ーーリーグワンに来たきっかけは?


リーグワンはすごく大きなコンペティションになっていますし、自分の知り合いが何人か日本でプレーしていたんで、それを聞いて、日本はいいっていう話を聞いてました。TJ(ペレナラ:リコーブラックラムズ東京)もそうだし、ハリケーンズの選手とか。

GALLARY

マルジーン・イラウアの突進

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テファレがモウンガを外して前進

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56分、テファレからつないだレヴズ北村をモウンガが追う

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アンクルタップに北村は倒れるが

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北村瞬太郎がもう一度ダイヴしてトライ

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69分、パスカットした奥村が独走トライ

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71分、山口の突破から

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グリーンがダイビングトライ

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