「強味はディフェンスのタックル」女子セブンズ日本代表・立山由香里 | ラグビージャパン365

「強味はディフェンスのタックル」女子セブンズ日本代表・立山由香里

2020/09/15

文●編集部


9月14日~18日、女子セブンズ日本代表候補選手たち12人は埼玉・熊谷で合宿を行っており、15日、立山由香里選手(日体大女子ラグビー部/データバンク株式会社)がオンラインで報道陣に対応した。

今回の合宿からトレーニングスコッドも一緒に合宿することになり、久しぶりに会うメンバーもいて楽しくやっています。まだコンタクトできず、制限が多いでもしっかりできることをやってパフォーマンス、コンディショニングを整えている状態です。


――練習の現状は?


コンタクトはもちろん、プレイヤー同士の接触がある練習はまだ行っていなくて、タッチの練習もしていません。なるべく接触がないようにやっています。今、代表の課題としてアタックのクリーンブレイクの数字は結構多いが、そこからトライにもっていく部分でなかなかトライにつながらない現状があるので、マイボールをキープしてトライに持って行くところの練習を主にやっています。


――東京五輪がどういう目標だったか、また延期されたことに関する実感は?


ラグビーを始めた頃からクラブチームに入るときに、「いっしょにオリンピックを目指さないか」と言われて誘われて入りました。その頃からオリンピックという目標が漠然とあって、高校生のときにユースアカデミーに呼んでいただいたときに、「オリンピックに出る」という目標をしっかり掲げてやってきました。

今回、東京オリンピックの延期を聞いたときは、少し戸惑いがありましたが、2019年3月16日のフランス遠征で、右膝を全十字靱帯断裂してしまい、2週間後に手術した。ずっとリハビリをしていました。正直、オリンピックが延期されたときに、(ケガから)復帰するタイミングで、まだ膝が自分の体に馴染んでいなかったし、パフォーマンスも上がっていなかった。個人的にオリンピックが延期になって逆にコンディション、パフォーマンスを上げていけるかなとポジティブに捉えることができました。

日体大在籍時

日体大在籍時

――3月に日体大を卒業し、4月から社会人となりました。


コロナの影響もあって、5月、6月とかは自宅で、自分でトレーニングしていました。社会人になって、会社もいっているので お昼過ぎ、3時まで仕事をして、夜、日体大に行って練習するという生活をしています。仕事の内容は基本的にデスクワークで、電話応対とかパソコン業務をしたりしています。今まで、アルバイトもしたことなかったので、何もわからない状態で入社し最初は覚えることが多くて、会社に行ってから練習するのは大変な部分もありますが、だいぶ慣れてきて両立できています。

いま、日体大に所属してデータバンクさんに就職した経緯は、本当は今年、オリンピックがあったので、チームをどうするか考えたときに、環境が大きく変わってしまうことに個人的に不安があった。そういう話を日体大の古賀千尋HCに相談したら、「じゃあ残りなよ」と言っていただき、日体大に残るとなった。その後、就職先どうしようとなったとき、古賀さんがいろいろお話していただいて、データバンクさんに「うちはどうですか」とお誘いをしていただいた。オリンピックが終わった後のことは、今、あまり考えていなくて、自分がどう思うかわからないので、終わった後にじっくり考えようと思います。

目標にしていた鈴木彩香選手

目標にしていた鈴木彩香選手

――憧れの選手は? また代表候補選手に同期が多い。


小学生のときからずっと目標にしていたのは、同じクラブチームの先輩だった鈴木彩香選手です。ずっと7人制ラグビーの代表で活躍していた方で、プレースタイルも参考にしていた部分もあります。最近、(鈴木選手と)会っていないですが、代表の試合に私が出たときに、「あのプレー良かったよ」とか言ってくださいます。

同期の仲間たちはライバルというより、一緒に頑張ろうという意識の方が強い。ずっと一緒にやってきた仲間なので、「オリンピック目指して出ようね」と話をしたりしています。(日体大の同級生だった)清水(麻有)や関東の子は中学頃から一緒にやっていました。

――高校時代、左膝の全十字靱帯断裂し手術したが、今回、右膝を手術した心境は?


ケガをした瞬間、やってしまったと感覚的にわかって、試合から出て、先生に膝を診てもらって「切れているね」と言われました。試合中でしたが、ベンチで泣き崩れる感じでした。不安は結構あってメンタル的には落ちてしまいました。フランスにいる間、(メンタル的に)落ちていましたが、日本に戻ったらすぐに切り替えられた。家族と会って安心したこともあったし、幸い、(オリンピックまで)あと1年ちょっとあったので、なんとか(オリンピックに)間に合うだろうとポジティブに、前向きに捉えることができました。


――オリンピックに向けて自分の強みや課題は?


私の強みはアタックのスペースをうまくいかして、仲間をいかして、仲間にトライを取らせるところかと思います。またディフェンスのタックルは強みかなと思っています。課題はコンタクト局面での強さです。大きな外国人相手に、コンタクトしたときに負けてしまうときがあるので、そこは強化しないといけないと思います。

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