本誌選出・U18全国女子セブンズ・個人成績・ドリームセブン | ラグビージャパン365

本誌選出・U18全国女子セブンズ・個人成績・ドリームセブン

2023/10/31

文●大友信彦


第6回U18女子セブンズは10月28-29日、熊谷ラグビー場Bグラウンドで開催。
今回から出場チームが12→16に拡大されたが、実力伯仲の好ゲームの連続となった。
優勝は関東学院六浦、準優勝は京都成章、3位の四日市メリノール、コンソレーション優勝の追手門学院の4チームが表彰され、優勝した関東学院六浦の山本梨月主将が大会MVPに選ばれた。

大会MVPに選出された山本梨月

大会MVPに選出された山本梨月


今大会は出場チーム増に伴い、16チームによるトーナメント制を採用。これはワールドカップセブンズでも使われるフォーマットで、すべての順位を確定させる大会方式だが、1回戦の組み合わせで上位8、下位8のトーナメントに分かれることになる。ワールドシリーズを重ねてランキング(シード順位)が成立している場合は合理的なシステムである一方、組み合わせの運不運がどうしても出てしまう。

コンソレーション優勝の追手門学院

コンソレーション優勝の追手門学院



今回で言えば、優勝した関東学院六浦に1回戦で14-5と接戦を演じた追手門学院、過去2年連続4強の佐賀工に31-10で敗れた桐蔭学園からは、8強入りした各チームに匹敵する力を感じた。

また、今大会は、四日市メリノールと花巻東が初めて学校単独チームとして出場。四日市メリノールはPEARLSでの最高成績だった昨季の4位を上回る3位、花巻東も大会2勝をあげて11位の成績を収めた。

四日市メリノールは単独チームとして出場し見事3位の成績を収めた

四日市メリノールは単独チームとして出場し見事3位の成績を収めた



U18女子(高校女子)のカテゴリーは、日本代表にきわめて近いのが特色だ。昨年のこの大会の時点ですでに関東学院六浦の松村美咲と西亜利沙が7人制日本代表入りしていたが、松村は今季サクラ15の一員としてWXVでも大活躍。一昨年の大会でMVPを受賞した向來桜子(関東学院六浦-日体大)は昨年のW杯に出場した。

優勝した関東学院六浦

優勝した関東学院六浦



そして、毎年、日本代表級のトップ選手がごっそり抜けながら、翌年はまったくレベルダウンを感じさせないのがこの大会の特徴。優勝した関東学院六浦の梅原洸監督は「毎年、入ってくる選手の基礎スキルレベルが上がっている」と話す。各高校・クラブの指導者各位だけでなく、全国のジュニア育成に当たっているラグビースクールの指導者、スタートコーチ各位、そして保護者のみなさんの努力に改めて敬意を表したい。


本誌が現地取材と公式記録から集計した大会個人トライ/得点ランキングと、恒例の本誌選出ドリームセブンは以下の通り。近未来のサクラセブンズ/サクラXVを担うだろう明日のスターがこのリストに(リスト外にも)たくさん見つかるはずだ。

大会トライランキング

1 伊礼門千珠 佐賀工 2年 9T
2 木本凜音 追手門学院 3年 7T
3 妹川真奈 福岡レディース(筑紫高)3年 5T
3 千葉友貴奈 鳴門渦潮 3年 5T
5 勝島朱夏里 四日市メリノール 3年 4T
5 松下優花 北海道選抜(札幌山の手)1年 4T
5 中村朱里 桐蔭学園 3年 4T
5 夏亜八華 SCIX(仁川学院)1年 4T
9 中野亜胡 麗澤 1年 3T
9 池崎美誉 麗澤 3年 3T
9 杉浦夏麗 桐蔭学園 3年 3T
9 鈴木柚來 四日市メリノール 3年 3T
9 齋藤千央 ORIGINA 3年 3T
9 辻 伶奈 追手門学院 2年 3T
9 野口明彩陽 石見智翠館 3年 3T
9 湯浅月葉 石見智翠館 3年 3T
9 谷山三菜子 佐賀工 3年 3T
9 大内田葉月 福岡レディース 2年 3T


大会得点ランキング


1 伊礼門千珠 佐賀工 2年 45点(9T)
2 千葉友貴奈 鳴門渦潮 3年 35点(5T5C)
2 木本凜音 追手門学院 3年 35点(7T)
4 椎村心媛 追手門学院 3年 30点(2T10C)
5 谷山三菜子 佐賀工 3年 29点(3T7C)
5 大内田葉月 福岡レディース 2年 29点(3T7C)
7 妹川真奈 福岡レディース(筑紫高)3年 25点(5T)
8 山本梨月 関東学院六浦 2年 24点(2T7C)
8 ホドビー花 桐蔭学園 3年 24点(2T7C)
10 勝島朱夏里 四日市メリノール 3年 20点(4T)
10 松下優花 北海道選抜(札幌山の手)1年 20点(4T)
10 中村朱里 桐蔭学園 3年 20点(4T)
10 夏亜八華 SCIX(仁川学院)1年 20点(4T)
10 丸山希香 アルカスユース(深谷)3年 20点(2T5C)

そして本誌選出・ドリームセブンは以下の7人。

伊礼門千珠(いれいじょう・ちじゅ 佐賀工 2年 デイゴRS 155/-)



伊礼門千珠

伊礼門千珠



爆発的加速で大会4試合で9トライをあげトライ王、さらに45得点で得点王との2冠に輝いた大会NO1スピードスター。
初戦の難敵・桐蔭学園戦では開始1分に自陣から80m独走したのを手始めに80m、70mと独走を重ね4トライ。DAY2のアルカス戦でも先制の70m独走など4トライを量産。ロングスプリントを繰り返してもスピードが落ちない。沖縄県名護市出身で、2019年ワールドカップ当時は中1だったが、熊本で行われたフランスvトンガ戦でPOMプレゼンターの大役を務めた(詳しい事情は徳増浩司さん著『君たちは何をめざすのか』にあります)。



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