2022年、女子7人制ラグビーの国内サーキット「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ」に、超弩級の旋風が吹き荒れた。
東京山九フェニックスのWTBニア・トリバーの驚異的なトライラッシュである。
ボールを持った瞬間には一気に加速。追ってくるタックラーをタッチラインギリギリですり抜け、豪快なストライドでトライラインまで駆け抜ける。あるときはハンドオフでタックラーをはじき飛ばし、あるときはタックルに捕まりながら振り払って再加速――。
さまざまなパターンのトライを演じ分けながら 第1戦の熊谷大会で11トライをあげトライ王に輝くと、第2戦の静岡大会では1大会最多トライ記録を更新する16Tを記録(従来記録は2019年秋田大会でながとBAタイシャ・イケナシオがあげた14T)。第3戦の鈴鹿大会は7、弘前大会では8とややペースダウンしたが、4大会合計42トライ。これはニア自身が北海道ディアナに在籍していた2019年に記録した30Tを大幅に更新する年間最多トライ記録だ。
日本の女子セブンズのレベルアップを目指して始まった太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ。日本選手のレベルアップに大きく寄与しているのが、各チームに加わっている海外出身選手の存在であることは間違いない。
太陽生命ウィメンズセブンズシリーズのレベルアップを体現している立役者、ニア・トリバーの素顔とは。本誌では4大会を戦い終えたニアに単独インタビューを行った。