各国代表チームの活動期間である「ウインドウマンス」を挟み、11月30日からトップリーグの2ndステージが始まった。過去2シーズン連続2冠のサントリーサンゴリアスがグループA(上位グループ)で開幕から2連勝、「王者」としての強さを証明した。ただ明らかに1stステージとは違うゲーム運びをし、大久保直弥監督は「1stステージは布石だった」と語った。その真意に迫る。
精度が上がった「アタック・シェイプ」
2011年度はエディー・ジョーンズ氏(現日本代表HC)の指揮の下、トップリーグと日本選手権の2冠を達成し、昨年度は大久保直弥監督が就任し、2シーズン連続2冠を達成したサントリーサンゴリアス。
「2プール2ステージ制」となった今シーズンのトップリーグで、1stステージで首位に立ち、2ndステージ開幕戦では1stステージで苦戦した(29-20))神戸製鋼コベルコスティーラーズに危なげなく37-23で勝利し、続く2試合目は1stステージで公式戦の連勝記録25を止められた(33-34)NECグリーンロケッツに52-24で快勝し2連勝。
大久保監督はもちろんのこと、今シーズンからコーチになったピーター・ヒューワット氏らの指導により、サントリーのアタッキングラグビーの代名詞「アタック・シェイプ」の精度が上がり、「王者」としての強さを証明した。ただ1stステージと比べて、ゲーム運びに変化が見られた。
まず1stステージではSHを起点に、その横に並ぶFWに対するパスの選択肢が多かった。「1stステージでは(まだ気候が暑くて)ボールが滑るため、それもあって(SOの)インサイドを攻めました」(CTB平浩二) だが、2ndステージではSHからのオプションではなく、SOからのオプションも積極的に使って攻撃を仕掛けている。