10月15日、ラグビーワールドカップ2021(playing2022)、サクラフィフティーン(XV)こと女子日本代表の第2戦、アメリカ戦が行われた。
世界ランキングは日本の13位に対し相手のアメリカは6位、1991年の第1回ワールドカップで優勝を飾っている女子ラグビーをリードしてきた強国だが、初戦ではイタリアに10-22で敗れていた。
試合会場はNZ北島北部、ノースランドの中心都市ファンガレイにあるノースランド・イベントセンター。サクラXVにとっては初戦のカナダ戦に続き2戦目で「1試合経験して、芝の状態もスタンドの雰囲気も分かっている」(南早紀主将)。加えて、初戦からのインターバルはともに中5日ながら日本は移動なし(アメリカはオークランドから移動)という地の利を得て臨む試合だった。
先制したのは日本。日本のキックオフはノット10mとなるが、直後、アメリカのスクラムからのアタックでアメリカのエースCTBケルターにWTB名倉ひなのが猛タックル。さらにDFを続けてノックオンを誘うと、その自陣スクラムからSO大塚朱紗が巧みなステップでラインブレイク。さらにFB松田凜日につなぎ、松田はゴール前に巧みなキック。相手ゴール前で競り合い、戻った相手WTBフーリーを名倉がタッチに押し出す。
いきなりゴール前ラインアウトを得たサクラXVは、このチャンスを活かした。FL長田いろはがキャッチすると、モールを警戒したアメリカの裏をかく「前ピールオフ」でNO8齊藤聖奈かショートサイドに走り込み、外に開いたSH阿部恵にパス。両チームで最も小柄な身長147cmの阿部が右隅に飛び込む。日本が待望の先制点をあげた。テストマッチ初先発となったHO谷口琴美の正確なスローイングも光った。