五郎丸歩さんがU20日本代表を指導「ツアーで自分が何を得たいか。世界で結果を残して帰ってきてほしい」 | ラグビージャパン365

五郎丸歩さんがU20日本代表を指導「ツアーで自分が何を得たいか。世界で結果を残して帰ってきてほしい」

2024/05/23

文●編集部


現在ニュージーランド遠征を行っているU20日本代表。25日と30日にニュージーランド学生代表と試合を行う。遠征を前に行われた千葉合宿(15日~18日)には33人の選手が参加した。本合宿の中で16日、日本代表レジェンド、FB五郎丸歩さんがスポットコーチとして選手たちを指導した。技術的な部分だけでなく、メンターとして世界の舞台で経験した話をしたという。練習終了後に五郎丸さんが取材に応じた。



――どういった経緯で今回キッキングコーチをすることになったのでしょうか?


五郎丸歩さん(以下、敬称略) いろんな人たちが集まっているのは知っていたので、(大久保ヘッドコーチに声をかけられて)私で良ければという(苦笑)。でもキックはHOとかと一緒で専門職なので私が力になれればということで(合宿に)来ました。


本橋尭也(帝京大学2年)にキックの指導

本橋尭也(帝京大学2年)にキックの指導


――ジェネラルキックにプレースキックと熱心に指導していましたね


五郎丸 キッキングコーチは日本の中ではあまりいないので、自分でどうにかしないといけないので、問題点はあるかなというところがあります。ただ100人いれば100通りの蹴り方があると思うので、自分は原理原則だけしか基本的には教えない。



あとは自分に合ったフォーム、蹴り方というのをマスターしてくださいというスタンスで(教えていました)。(選手たちの)伸びシロは全然(あります)。

――静岡ブルーレヴズでも指導していた?


五郎丸 子どもたちだけですね。


――SH井上選手が五郎丸さんから指導を受けるのは2度目だと話していましたが?


五郎丸 (実家に)帰ったときに、佐賀工業で少し教えたことがあります。


――練習後、選手たちにキック後のセルフマッサージも教えていました。


五郎丸 (普段は)意識していないところ。(筋肉が)硬いと飛ばないポイントがたくさんある。腿前、腿後ろは自分でケアするんですが、触ったことのない、知識のない筋肉に対して、日本代表や自分で経験した部分をアプローチする。





自分のユース時代を振り返ると「嬉しいなみたいに行っていたが、今はそういう時代じゃなくなった」

――宿舎でも選手たちの前で少し話をされたそうですね


五郎丸 10分くらいですよ。これからニュージーランドやスコットランドに遠征にいくようですが、自分のユース時代を振り返ると、行くだけで満足していたというか、仲間と行けるし、代表という名前背負えるし、嬉しいな、みたいに行っていたが、今はそういう時代じゃなくなった。


そのツアーを通じて自分が何を得たいか。今(代表強化は)ピラミッドになっていてジャパン、ジャパンXV、その次がU20だから、そういったところの位置づけや、今の(エディー・ジョーンズ)ヘッドコーチは見ているよ、と。あとは3年後の2027年ワールドカップ、オーストラリアだけど行ける可能性は十分ある。そこはあきらめず、世界で結果を残して帰って来てほしいということを伝えました。



――今後、エディー・ジョーンズHCにも指導に来てくれると言われるのでは?


五郎丸 エディーはないでしょう! そう(もしエディーに呼ばれる)なると話が変わってきます。技術を磨かないと。


――リーグワンの前座で少し試合に出ていましたし、今回も自らキックを実演する場面もありましたね


五郎丸 だいぶ(体が)緩んでいますよ(苦笑)。頭の中でイメージしている体の動きと違いますよ


――久しぶりに桜のエンブレムのついた練習着に袖を通しましたね


五郎丸 こういう機会でまた桜のエンブレムがついたものを着られたことが光栄なことですし、何か自分の経験が彼らに役立ってくれたら嬉しい。関わったチームなので(今後が)楽しみですし、早稲田大の選手は少ないですが佐賀工業の後輩もいますし、日本のラグビー界を背負っていくメンバーですし、今後のW杯に行ける可能性のあるメンバーも多いので楽しみですね!


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五郎丸歩さんが現役だった2015年5月、2015年ワールドカップで南アフリカに勝利する前夜、韓国とのテストマッチ後の囲みで語った当時の等身大の自分を見つめ直すこととなった心に刺さるコメント。

「目の前の課題に対しベストを尽くしていく」韓国戦後コメント・五郎丸歩

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