5月3日、NTTジャパンラグビーリーグワンは第17節を迎えた。東芝ブレイブルーパス東京は、三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦した。
2025/05/04
文●編集部
前半風上のブレイブルーパスは、怪我から復帰してきたダイナボアーズLOエピネリ・ウルイヴァイティに先制トライを許し、ダイナボアーズに差し込まれる展開。それでも粘り強くディフェンス、さらにキックを使ってエリアマネジメントでペースを掴むと、前半22分、SOリッチー・モウンガがゴール中央にトライをきめて同点とする。そこから一気に3連続トライを加えて7‐26とリードを広げて前半を終えた。

前半22分リッチー・モウンガのトライ

50キャップまであと2となったFL佐々木剛

前半28分、ロブ・トンプソンのトライ

リッチー・モウンガのゴール

31分リッチー・モウンガがブレイク。その後ロブ・トンプソンが連続トライ

中盤の攻防、40歳安江祥光がジャッカル

シャノン・フリゼル-vs-ムチュヌ
後半、ダイナボアーズLOスティーンカンプにイエローカードが出され数的優位となったブレイブルーパスはWTB森勇登のトライ。さらにトライを決めた森のビッグゲインから豊島翔平がトライかと思われたがスローフォワードで認められなかった。しかし、ブレイブルーパスの勢いは止まらず、11分、敵陣ラインアウトからボールをつなぎFB豊島翔平が2試合連続のトライを期目7‐38とすると、15分にはフリゼルのトライで7‐43と大きくリードした。

後半3分スティーンカンプにイエローカード
後半、風上のダイナボアーズは、22分、WTBホネティのトライから息を吹き返すと、25分、FB小泉怜史のターンオーバーからチャンスを掴むと今季初先発のSH中森隆太がトライさらに、今季初出場のHO佐川奨茉がラインアウトモールからトライを決めて28‐45と追撃。

後半22分タウモハパイホネティのトライから反撃開始

後半25分SH中森隆太のトライ

チャーリー・ローレンス

ハニテリ・ヴァイレア

吉田杏の突破

初キャップの佐川奨茉

佐川奨茉の初トライ
「余裕をもってプレーすることができた」(リーチ)。ブレイブルーパスは動じることなく、残り10分をノートライでしのぎきり試合終了。28‐45で快勝。ボーナスポイント1を獲得し勝ち点66で1位に浮上した。

POMにはリッチー・モウンガ
最終節は、横浜キヤノンイーグルス。勝利すれば2位以上が確定しシード権を獲得することができ、プレーオフを戦う上でのアドバンテージを得ることができる。連覇に向けて、最終節も息が抜けない試合が続く。
東芝ブレイブルーパス東京 トッド・ブラックアダーHC

トッド・ブラックアダーHC
結果として非常に嬉しく思います。内容としても非常にいいプレーが見えて、特に後半、相手からのプレッシャーもすごく強くて、ダイナボアーズさんに追い上げられましたが、自分たちを見失うことなく最後まで戦うことができていました。
眞野泰地の復帰戦だったり、佐々木がHIAの関係でWTBにまわったり選手たちがしっかりと対応してくれた。最後は非常にスマートに戦うことができていました。
東芝ブレイブルーパス東京 リーチ・マイケルキャプテン

リーチ・マイケル
初めてこのスタジアムで試合をしましたが、ほぼ満員状態の中で試合ができてよかった。スタジアムにバスで入るときにたくさんのスクールだったり、キッチンカーやボランティアの方に迎えてもらいいい1日だったと思います。

試合後ファンとタッチするブレイブルーパス
試合内容は、試合前からダイナボアーズとは絶対きつい試合になると予想していました。そのとおりに序盤から激しいプレッシャーをうけ、そこからしばらくスコアできずに少しプレッシャーを感じました。その後、連続でトライとって、ダイナボアーズにプレッシャーをかけて、気づいたら40点くらい差がついていた。

そこから、ダイナボアーズが自分たちのミスからプレッシャーをかけてきてどんどんスコアして、あまりよい時間帯ではなかったこともありましたが、そこは修正して、勝つことができた。残り1試合、キヤノンにしっかり勝って、1位か2位かわからないですけど、これから厳しい試合が続いていますがしっかり勝っていきたい。
最後ダイナボアーズのサポーターが、ブレイブルーパスコールをしてくれて、選手たちの「優勝してください」と言ってもらえて嬉しかった。

――前半風上で大差つけることができましたが、後半風下になることでハーフタイムではどんなことを確認しましたか?
風下になるので、ボールをもって良いアタックをしようという話はしていました。元々、東芝はキックを蹴って前にいこうというチームではないんで、いつもどおり、ボールをもっていこうと。そこから相手がイエローカードをくらって、そこからどんどんスコアできて、余裕がある中で後半はプレーができました。

――キヤノン戦は?
まだキヤノンのことは考えていなくて、今日勝って、自分たちの、東芝らしい試合ができたらいいなと思っています。新しいことをやるんじゃなくて、セットプレーを安定させることを意識したい。トーナメントになるとディフェンスが大事になるので、しっかりディフェンスしてトライを取られないように、キヤノンはプレッシャーもなくやってくると思うんで、ディフェンスを大事にしていきたい。
東芝ブレイブルーパス東京 CTB眞野泰地(5試合ぶりの復帰)

眞野泰地
――5試合ぶりの出場でしたが
試合勘が自分の中では弱かったというか、ちょっと衰えていた部分もあったんで、反省点もいっぱい見つかりました。もっとうまくなりたいなと思いました(笑)。
プレーを予測する部分であるとか、そういうところはちょっと相手しまっていたんです。もう1回準備してやっていきたいですね。
――外から試合を見ていて気付いたことは?
勢いがあったらすごく勢いにのっていけるんですけど、勢いが自分たちで作れないとき、軽いミスで相手ボール担ってしまったときに、レヴズ戦とかは簡単にトライを取られてしまっていたんで、そういう状況ではディフェンスで粘らないといけなかったり、自分たちのアタックのシェイプを信じてアタックする、そういうのは優勝するためには大事になるのかなと思います。
――復帰は予定通り?
そうですね。予定どおりです。
――プレーオフ前に戻れたのは大きい
プレーオフ前にこういう試合ができたのはすごくプラスになると思います。
――次のキヤノン戦は?
キヤノンも絶対死に物狂いでくるし、次の一試合しか考えていないというか、絶対に「バチバチ」の試合になると思うんで、しっかり準備して100%出し切りたいなと思っています。