サクラフィフティーン、テストマッチ4連戦の初戦を白星発進 | ラグビージャパン365

サクラフィフティーン、テストマッチ4連戦の初戦を白星発進

2022/07/24

文●編集部


5年ぶりとなる国内開催のテストマッチ、南アフリカに15-6で快勝

国歌斉唱

国歌斉唱


サクラフィフティーンこと女子15人制日本代表は24日、釜石鵜住居復興スタジアムで行われた太陽生命JAPAN RUGBY CHALLENGE SERIES2022 第1戦で、南アフリカ代表「スプリングボクス・ウィメン」と対戦した
両チームはともに、10月のワールドカップに向けたウォームアップマッチという位置づけ。日本は5月のオーストラリア遠征でフィジーとオーストラリアに連勝したあとの凱旋試合でもあり、南アフリカと2試合を行ったあと、今年のW杯出場権を失ったアイルランドを迎えてもう2試合、あわせて国内4連続テストマッチを行ってW杯本番に備える。南アフリカは6月のアフリカウィメンズカップでジンバブエに108-0、ナミビアに128-3と爆勝を重ね、勢いに乗っての来日。こちらはW杯本番で経験する長時間移動、時差ぼけの克服・対処法を学ぶことなども含めた来日だ。

FL長田いろは

FL長田いろは


前日の大雨が嘘のように晴れ上がった釜石鵜住居復興スタジアム。
試合開始のキックオフは南ア。日本はSO今釘小町のレシーブから右を磯貝美加紗、左を名倉ひはのの両WTBがゲインし、今釘が相手陣深くにキックを蹴り込むと、CTB中山潮音がロングチェイスして敵陣ステイに成功。最初のスクラムで日本がコラプシングの反則を勝ち取り、ラインアウトからフェイズを重ね、再び反則を得てゴール前へ。最後は相手ゴール前で得たスクラムから磯貝、LO玉井希絵、NO8小西想羅がゲインを重ねたゴール前ラックでFL齋藤聖奈が右中間にねじこんだ。日本が5点を先制。齋藤は欠場したオーストラリア戦をはさみ出場した試合では昨秋のアイルランド戦から3試合連続トライだ。日本5-0南ア。

対する南アは次のキックオフからの日本の蹴り返しを捕ったSOファンレンズバーグがビッグゲイン、FW最重量95kgの右PRラチャの前進でPKを得るとファンレンズバーグが正面23mのPGを成功する。日本5-3南ア。

CTB古田真奈

CTB古田真奈


日本はFB松田凜日が豪快なカウンターアタックを再三見せるなどアグレッシブなプレーを見せるが、相手陣に入ったところで相手の大型FWにセットプレーでプレッシャーを受け、自陣へ戻される。20分、再びPKを得た南アはファンレンズバーグがPGを決め逆転する。日本5-6南ア。

リードしたことで肩との力が抜けたのか、南アはここからのびのびとアタックを始める。自陣からはSOファンレンズバーグのキックで攻め込むと、9テスト7Tの12番ングウェグ、11テスト16Tの13番ムブバを筆頭に日本陣を攻め立てるが、ここで圧巻の働きをみせたのがFB松田凜日だ。抜けてきた相手FBルース、相手LOマクア、SOファンレンズバーグを次々とタックルで仕留め、ピンチを防ぐ。前半20分からハーフタイム直前まで、試合はほとんど日本陣内で進んだが、南アSOファンレンズバーグのPG失敗もあり日本は得点を許さなかった。前半は日本5-6南アで折り返した。

FL齊藤聖奈

FL齊藤聖奈


後半は日本がアタックのリズムを変えた。PKを得るとSH阿部が積極的にクイックスタート。相手のPKで自陣に攻め込まれても、ラインアウトの相手ボールにプレッシャーをかけてボールを奪う。しかし南アもフィジカルの強さを活かしたコンタクトでゲインを図る。互いに相手陣22mラインの奥にはなかなか攻め込めない、拮抗した戦いが続いた。

SH阿部恵

SH阿部恵


そんな拮抗を破ったのはベンチから投入された日本のインパクトプレーヤーたちだった。
後半開始から投入されたNO8永井彩乃に続き、54分にはCTBにイングランド・ウースター帰りの山本実を投入し、キックの起点を多チャンネル化。自陣から相手DFの裏へあげたキックをFB松田が長躯追いつくなど南アDFへのプレッシャーを強める。
さらに投入された初キャップのLO川村雅未、ベテラン鈴木実沙紀がワークレートをあげ、左高裕佳、ラベマイまことの両PRが劣勢だったスクラムを建て直し、相手ボールのスクラムでPKを獲得する。流れが変わる。

後半9点差にする貴重なPGを決めるCTB山本実

後半9点差にする貴重なPGを決めるCTB山本実


そして迎えた64分だ。ハーフウェー付近のスクラムから日本はCTB古田真菜、LO川村雅未がゲインしてクイックボールを出すと右へ展開。CTB古田から右オープンでボールを受けた初キャップの磯貝が相手陣22m線を突破。ここは相手タックルに止められるが磯貝は正確にボールをリサイクル。インパクトプレイヤーの16ラベマイまこと、18左高裕佳、17鈴木実沙紀がサイドをえぐり、最後は前半に続き齋藤聖奈が右中間に押さえた。山本実コンバージョン成功。
日本12-6南ア。

初キャップのLO川村雅未

初キャップのLO川村雅未


初キャップを獲得したWTB磯貝美加紗

初キャップを獲得したWTB磯貝美加紗


次のキックオフから自陣に攻め込まれても、日本は自陣ゴール前から山本がタッチキック。これをクイックスローインした南アのパスが乱れたところで古田がカット。WTB名倉ひなのが前進したところで南アのハイタックル。そのPKで相手陣深くに攻め込むと、ラウインアウトからフェイズを重ねてゴール前まで攻め込み、再びPKを得ると山本がPG。69分、15-6と1T1Cでは追いつかない9点差にリードを広げた。

初キャップのFL向來桜子

初キャップのFL向來桜子


歓喜

歓喜


ラスト10分、南アは必死に反撃を試みるが、ディフェンスでWTB磯貝美加紗、SO今釘小町らが思い切ってプレスをかけて相手を押さえ込み、追加点を許さず。最後は南アのSOファンレンズバーグが自陣から蹴ったキックを捕った磯貝がタッチへ蹴り出し試合終了。日本が15-6でタフなテストマッチを勝ちきった。

サクラフィフティーンは5月のフィジー戦、オーストラリア戦に続きテストマッチ3連勝。次戦は30日、熊谷ラグビー場で対南アフリカ第2戦が行われる。

ノーサイド、勝利を祝って大漁旗が振られた

ノーサイド、勝利を祝って大漁旗が振られた



レスリー・マッケンジーHC

「前半はプレッシャーを受けたが、そこでの学びを後半に活かせた。ディフェンスで相手にトライを許さないスタイルを保つことができたし、相手の強いスクラムにも対抗できた。これまでハードワークを重ねてきた選手たちの努力の成果を称えたい」

南早紀キャプテン・レスリーマッケンジーHC

南早紀キャプテン・レスリーマッケンジーHC



「釜石で試合をする機会をいただけたことは私たちにとってギフトのようなもの。とても感謝しています。ここでファンの皆さんに勝利する姿を見せられたのはもちろんですが、釜石ではいつも地域のサポートで私たちをポジティブにしてくれる。釜石に来ることでチームそのものがイキイキとして、整うことができる。釜石というラグビーの特別な要素も含め、ここに来て、選手たちの努力を見せる機会を得られたことがギフトだと思っています」


PR南早紀キャプテン
「苦しい場面でもディフェンスで止めることができた。全員で耐えてディフェンスできたと思います。テーマは自分たちが生き続けること。抜かれても後ろの選手が止めることを信じてb全員が戻ってディフェンスすることで、止めきることができた」
「課題は自分たちのミスからボールを失う場面もあったこと。規律を保てるよう修正していきたい」

両チームが集まって集合写真

両チームが集まって集合写真



齊藤聖奈・今釘小町

齊藤聖奈・今釘小町


FL齋藤聖奈
「(2Tは)練習から、敵陣22m線に入ったらFWでトライを取りきれるよう練習してきた成果です。私がトライを取れたのはたまたま。相手はフィジカルの強みを出して前のめりにディフェンスしてきたけれど、こっちもフィジカルには自信があったので、前に出てトライを取れた。前半は自陣でプレーすることが多かったけど、私たちは練習でディフェンスにフォーカスしてきたので、相手にプレッシャーをかけるディフェンスができた」

松田凛日

松田凛日



FB松田凜日

「今日は自分の強みのランを活かしてボールを前に運んだり、ディフェンスでは最初からタックルで体を張れたけれど、相手のキックをクリーンキャッチできずに落としてしまったり、ノーバウンドでキャッチできなかったりした場面があったので、そこを修正したい」

松田凛日・磯貝美加紗

松田凛日・磯貝美加紗



「(FBは)カウンターアタックで思い切り走れたので。自分にはスペースがあったほうがいい、FBがいいと思いました」
「(父からは)さっき『おめでとう、タックルよかったね』と、めちゃ久々にLINEが来て、びっくりして、うれしかったです。いつも全然くれないんで(笑)」

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