女子7人制ラグビーの日本一を決まるサーキットシリーズ「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2025」も第3戦花園大会を終え、残すは最終第4戦札幌大会を残すのみとなった。
花園大会で、チーム史上最高の5位となった横河武蔵野アルテミ・スターズと今シーズン最高位の9位で終えたアルカス熊谷の2チームは上位8チームに入ることができず、9位以下の入替戦でコアチーム残留をかけた戦いに挑む。
試合を重ねる毎にチームとしての一体感、さらにトップチームと戦いを繰り広げることにより鍛え上げられたフィットネスはチームにとって大きな財産になる。とはいえ、入替戦はチャレンジトーナメントを勝ち抜いてきたチームとの「一発勝負(2試合の合計)」となる。試合時間の短いセブンズでは何が起こるかわからない。
大会終了後、アルカス熊谷・杉本七海、アルテミ・スターズ、山本和花、2選手に話を聞いた
2025/08/05
文●編集部
横河武蔵野アルテミ・スターズ 山本和花

山本和花
――見事5位です!試合の内容も素晴らしかったです。チームをまとめてきた和歌さんから見て、今大会チームがどう成長していますか?
若手の選手が去年、今年とどんどん入ってきてくれたんですけど、その選手たちが自分たちが変えなきゃという主体性を持ってどんどんチームを前に前に引っ張っていってくれているのが、今回試合にも出ているのかなと思います。
――大会で勝利したことが、チームの自信にもなっていますか。
前回大会ではなかなか惜しいところまでいくけど、勝ちきれないみたいなところがあったんですけど、そこが試合に勝ったことで、ちょっと自信がついて私たちも勝てるんだという気持ちが持てるようになりました。
――新加入の木川海さんや梅津悠月さんも存在感を見せていますね。練習ではどんないい効果がありますか?
ショートミーティングみたいなものを増やすことでチーム全体のコミュニケーションを増やして、みんな話しやすくなりました。新しい選手たちも自分たちが変えようという気持ちをすごく前にだしてくれるので助かっています。

木川海

梅津悠月
――負けが続いたシーズンから、勝ちきれている今の状況は気持ち的にも違いますよね
そうですね。嬉しいですし、やっぱり応援してくれている方たちもすごく見ていて楽しいっていうふうに言ってくれますし、私たちも楽しくて。日々成長できているなと感じます。
――グランドファイナルには残念ながら出場できませんが、入替戦ではどう戦いますか。
早稲田さんとになると思うんですけど、新しいチームですごく成長スピードも早くて、勢いのあるチームだと思うので。そこはしっかり気を引き締めて、コアチームだからといって、気を抜くのではなく圧倒するんだという気持ちで戦いたいと思います。

――トップのチームとの差はどんなところに感じていますか?
やっぱりトップのチームはここぞというところで取り切れるのが、私たちとの差だと思っているので、そこの差をしっかり埋める。小さいプレーを大切にしていくということで、段々取り切れるチームになると思うので、そこを継続していきたいです。

5位決定戦では日体大に対して、ゲインを許しても最後まで諦めず粘り強いディフェンスでシャットアウト勝利を収めた!
――全員が最後まで諦めないタックルとか、チームとしてもすごく変わった印象があります。
今は個人個人が引っ張っていこうという気持ちはあると思うんですけど、全面に出すというのが、まだ少し遅いかなと感じています。最初のスタート時点から出せるように全員がまとまっていけるようにしていきたいです。

山本和花「圧倒して勝ちたい!」
アルカス熊谷・杉本七海

杉本七海
――今大会を振り返って
1日目の時にやっぱり8強に入りたい思いが強くて、フェニックスと戦って勝ってプール3位までは行くことができたんですけど、得失点差の問題で下のリーグにいってしまったことはとても悔しくて、同時に入替戦にいかなきゃいけないという不安な気持ちにもなったんですけど、やっぱり1大会1大会を大事ににしたいということで、花園大会はしっかり最高順位の9位で追われるように気持ちを作り直して頑張りました。

プール戦・フェニックス、逆転トライは杉本のゲインからだった
――松井キャプテンは「リンク」を大事にすると日頃から言われています。この大会ではどうでしたか?
すごくみんなの掛け声からリンクしようという気持ちとかつながりっていうのは見えたかなと思います。
――トップのチームとも僅差の戦いが増えました。手応えは?
太陽生命が始まった1大会目の時は、自分たちでもチームは作れていたつもりだったんですけど、トップの人たちとやると作れていないで、結構ボコボコにされてしまうことが多かったです。2大会目、3大会目と徐々に点差を縮められたりとか、トライをトリクルことができたなと感じています。

――プレーを見ていると、すごく強気のプレーをしているんじゃないかなと見えますけど。実際は?
私自身、メンタルが弱くて、だからメンタルでやられないように自分で声を張ったりとか、気持ちを作ってという工夫をしたので、3大会通じて結構メンタルも強くなって、気持ち的に楽に試合が戦えたかなというイメージがあります。
――例えばどんな工夫を?
アップの時は人一倍声だそうというのは心がけています。やっぱり声を出すことによって、気持ちも上がっていくような気がしてます。
――入替戦になりますが、これまでの三大会戦い抜いてきた経験から負けない自信があるのかなと思いますがいかがですか?
正直、負けない気しかしていないです。強い相手と戦っているのも強みでありますし、一人一人のスキルであったりとかも自信がついてきたので負けないです!